とある、魔法使いについて
「難しいことに直面する時ほど、面白がる人」
知らないことはまず考えてみるし、知っていく過程を楽しんでいる。今ある知識を再構築して方法を編み出していく姿が、私には魔法使いに見える。
私にとって、
彼はそんな人だ。
今日はそんな彼について、そして、彼と出会ったことで私の人生の変化を書きたいと思う。
恥ずかしくなる前に書き終えてしまおう。
私の脳内といえば、こんな言葉ばかり占めている。飽き性で着想的なところ、典型的な双子座。
これまでの私は、そんな「やりたい衝動」を
、自分で小さく小さく叶えたり、頑張ったけどなぜか頓挫したり、進んでんのか戻ってんのかわからないけど、足は動かしていた。
医療の道を選んだけど、絵を描くことも好きで、通学用のリュックに看護の教科書とスケッチブックを入れていた。そのリュックの重さがなんだか誇らしかったことがある。
少ない空きコマを使ってコツコツ、黒いボールペンをまるまる2本使って描き切ったA4のペン画。
そのほか5点を出展した町の文化祭。あれが初めて展示をした経験だった。その時置いた感想ノートに「あなたの絵が好きです.作品作りを、続けてください」と書いてもらった時、私が初めて「やりたいことをやった」も思えた瞬間だった。それから忙しさを理由に絵を描くことと離れたが、いまだに大きなスケッチブックは手元にある。
キャンドルを作りたい!!そう思った3年前は、まずは協力してくれる人を探そうと、地元のとあるキャンドル屋さんに企画書を持ち込んだ。
人生で初めて仕事のためにお店にアポを取り、こんな香りにしたい、こんな色にしたい、など話した。流れで、看護学生であること、実習中であることを伝えると空気が一変。
「医療者の役目があるのに、なぜキャンドルなの?」「そのまま看護師になりなさい、親御さんが悲しむわよ」など。
想像の斜め上から諭され、大人3人の前で気持ち良いくらい、大泣き。(当時はすでに21歳の大人である)複雑な感情と、腫れぼったい目も持ち帰り、帰りのバスで脱力して帰った日を思いだす。(その後、素敵なキャンドルアーティストさんと出会い、キャンドルを作ることができたからもうこの記憶は昇華した)
これは彼と出会う前の出来事だ。
「これ、やりたい」
そう思い立つことは
何度も、何度も、何度もあった。
お香を作りたい、コミュニティ作りたい、本をつくりたい、靴下作りたい、絵を書きたい………
壮大すぎる妄想と、1人で出来ること。
それは、いつも不釣り合いで。
いつのまにか、「自分ができそうなところ」ばかりを安定的に望むようになった。
それは幸せなようで、それ以上は成長がない。新しい風を求める私にとって、ある意味地獄な環境を作り上げてしまったと思う。
そんな時に出会ったのは彼だった。
友人の友人、たまにズームでお話をする。
いつのまにか、やりたいこと(当時はキャンドルの販路について)の相談をする相手になった。
「どうしよう、これやりたいんけど、頭ごちゃごちゃしてるんだよね。。。」
そんなメッセージから、ズームの日程が決まる。
彼と話すと、頭の中がテトリス化して
揃った列からスパーン!と消化されていくようだった。
そんな時間が、心底ありがたかった。
誰かの脳みそを貸していただける。
脳みそ2倍というか、対話によって深まるというか。
当時から、彼は私にとっての魔法使いなのだ。
そんな彼に、今では本の校正から、刊行イベントの撮影から、動画編集、、、仕事の価格設定までお手伝いいただいている。
ふと、あれ?と思う。1人で色々していた頃より、想像的になっていることに気づく。自分1人で行けそうなところより、もっと先を想像している。
例えるなら、大航海時代に望遠鏡や地図を手に入れた時のような感覚。
もっと先を見ていいんだ、想像していいんだ、そう思える。
ある日、彼に聞いたことがあった。
私があれやりたいこれやりたい、と表で言って、裏でサポートしてくれているあなたに申し訳ないと。いいとこ取りをしているようじゃないかと。
そうすると彼は、表に出ることを誰しも良いと思っているわけではない、と言った。サポートをすることが得意だし、好きなのだと。
表と裏、そういう表現が間違っていたのかもしれない。
自分の得意なところ不得意なところを、フォローし合うようなそんな感じなのだから。
この先、どんな未来になるのか未知すぎるが
彼となら、もっと遠くの景色を見ていけそうな気がする。
「これやりたい!」が、できるかも?に変えてくれる、一緒に向かってくれる、そんな魔法使いのお話でした。
最近、得意な分野でお仕事始めたみたいなので
ぜひチェックを。
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