1年越しの、伏線/水晶体に映る記憶
1年前、大学を卒業して初めての春だった。ちょうどこの時期、私は仙台から広島の飛行機に乗っていた。
飛行機を出て、ほんのり温かい空気を感じたとき、「やっとこっちにこれた」と思った。そしてその旅は、今起きている出来事の伏線をばら撒くようなものになる。
卒業してからの私は、医療施設の空間デザイン(心地よい家具を選定したり、環境のコンセプトを作る仕事)をしたいという願いを持っていたが、
未だにグラフィックデザインすらままならない自分や、飢えるのが怖くて色んな仕事をしている自分に