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それは無理があるだろ!

という嘘(というか言い訳?)をふと、思い出しました。

自分のも他人のも。

もう時効と思い、白状させていただきます。


以下、回想である。


2年前、私は、足首をねん挫した。

足首というか、正確には足の甲である。

これが、バカみたいに腫れ上がり、足を地面につけるだけでも激痛だったため、病院で診断を受けた後の2週間ほどは、松葉づえでの生活を強いられた。

会社への出勤はもちろん、日常の買い物や銀行なども全て松葉づえで行くのはかなりしんどい。

そして、松葉づえで会社に行けば、当然、会社の同僚にも心配される。

会社の人たちは私をみて目を丸くさせ、当然、質問をしてくる。


「だ、大丈夫ですか??それ、どうしたんですか?」


そう聞かれることは、容易に想像がつくだろう。

すぐさま私は答えた。

「あ、階段を下りてたら一段踏み外しまして、階段の下に滑り落ちそうなところを変な体制で踏みとどまったらグキッってなっちゃいまして…」


言ってて私は思った。

ナニソレ??

どういう状況??

私の説明がしどろもどろなのが相手に伝わったのか、相手も

「…ええー…そう…なんですかぁ…」

と、ピンと来ていない様子。

きっと思ったことだろう。


ナニソレ??どういう事??

と。

それはそうだ。だって完全に嘘だからである。


だって本当のことを説明すると、何でか後ろめたいなと思ったのだ。


白状しよう。

本当は、こうである。

フットサルをやっていて、私がゴールを決めた直後、味方チームの人に「ペコ丸さん、ブレイクダンスやってたからほら、ゴール後のパフォーマンスで踊って踊って!!」と言われ、チャチャっとウインドミル(くるくる回るやつ)をやろうとしたら、久々すぎて体重移動をミスってしまい、全体重が片足の体重に乗っかかったときに足首が変な方向を向いた瞬間「グニュリ」と頭の中に絶望的な音が流れ、ウインドミルをした後、もうスニーカーをはけないくらい左足の甲がはれ上がったのである。翌日、晴れはさらに大きくなり、近所の整骨院へ行き、診断してもらった結果「リスフラン関節のねん挫ですね。サッカー選手がよくなります」と、人生初の診断結果を聞き、松葉づえをもらった。

というのが本当である。

これのどこが後ろめたいかって?

まず、仕事と関係のない、完全プライベートでけがをしている点。

いやまて、フットサル中のプレーでもないじゃないか、だってゴール決めた直後のパフォーマンス失敗でけがしてるんだもの。

という点である。

何だそれは?

長いうえに、本当のことを説明したとて、きっと相手は「?」である。

確かに嘘ではある。

しかし、それは

分かりやすく説明をしたいという想いと、自分の後ろめたさも相まって出た最適解であったと今でも思っているからまあいいのだ。


自論であるが、

よく「嘘はいけない」というが、私は

「人を傷つける嘘はいけない」と思っている。

逆に、

「人を喜ばせる嘘」はいいのだ。

因みに先述の私の例は、

「誰も傷つけず、そして誰も得をしない」という意味がない嘘であるからまあ、セーフである。



とまあ、こんな感じで嘘をついてしまったのだが、

思い返せば10代のころは、周囲もかなり嘘を言っていたなぁと記憶に蘇った例がいくつかあった。

以下、私の脳裏に浮かんだ記憶をまとめてみた。

1.男子校の高校時代。クラスメイトに「童貞?」(なんてデリカシーのない質問!)と聞いたところ、「童貞だけど、やったことはある」と回答。日本語を授業以外で理解できなかったのは初の体験である。


2.ナルシストの太ったプライドの高いクラスメイトを誘い、女の子とカラオケをした際、女の子が飲み終わったペットボトルを「これ捨てておいて」とこちらに渡したのだが、ナルシストの彼は無言で持って帰った。

「どうするの?それ」と私が聞いたところ、「…いや、ちゃんと捨てるよ」と回答。彼は、自分のごみ箱にしか捨てないというポリシーの持ち主だったのだろうか…


3. 塾で3回くらい話したことがある男の子がいきなり、「俺さ、K1の魔裟斗と友達なんだよね。このあいだ、サウナスーツもらったし」

と言い放ち、周囲が困惑。

この嘘に関しては、もはや、虚言癖である。オオカミ少年か。


4.授業中ガムを噛んでいたクラスメイトが先生に激怒されるも、「いや、脳に酸素を送っていました」と、芸人顔負けの大喜利回答でその場をしのぐ。


5.一番前の席で授業を受けていたヤンキーっぽい生徒が、ヤンキーっぽく一番前の席にも関わらずビビらずに授業中堂々と居眠りしていたが、まさか、先生に「貴様、俺の授業で寝るとか何か??」と頭をはたかれブチギレされる。

そして、先生がまた黒板へと振り返り、生徒に背を向けたところで彼は言った。誰にも聞こえないくらい小さな声で。

「…ざけんなよ」

しかし、先生はまたも振り返り言う。

「ふざけんなだと?貴様、何がふざけるなか!!」

そりゃ聞こえるよ。だって一番前なんだから。

そしてヤンキーっぽい彼はいう。

「…先生に言ったんじゃないです」

先生「じゃぁ、だれに言ったんか?言ってみろ」

ヤンキーっぽい彼は言った。

「・・・自分にです」



「自分にです!!」


ストイックー!!!

寝ていた自分にふざけるなだと言うそのメンタル!

ストイックっぅううう!!


いやいや!

無理があるだろ!!

一緒に授業受けている僕たちは思ったよ!無理があるって!!そんなんじゃ絶対怒られるって!!!もう謝ろうよ!


と思っていたのだが、

先生は「おーそうか」といってまた授業に戻ったのである。


えっ?これ普通???

俺がおかしいの??


整理すると、

授業中居眠りしていたが怒られる → イキがって「ふざけんなよ」って誰にも聞こえない大きさでつぶやき、自分がヤンキーであることを我々にアピールしたつもりがまさか先生に聞こえてしまってまた怒られるも「先生に言ってません、自分にです」という → 先生納得。授業にもどる。


え??これ普通??

もしこれが現代文の問題で出たら、俺もう問題頭に入ってこないんだけど!


とまぁ、若いころは舐められたくないとか、粋がってしまうという思考が強いせいか、ストロングスタイルな嘘をみんなついていたなぁと、思い出した。



さて、コロナ自粛で太ってしまったので、またフットサルでもしようかなぁ。。

※画像は全盛期の私の背筋力です。(これ本当)


みんなに幸あれ

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