おじょうさまの反省
宅配注文を出した翌日の午後は
ネットで内容修正が可能になります。
期限は夜中の1時まで。
いつもカトリーヌさま(仮名)は
多すぎる注文を出されますので
わたくしトメ(仮名)は、規定時間内にアクセスして
半分以上をキャンセルいたします。
そしてお料理に必要な食材を
いくつか追加しておきます。
そうしないと、冷蔵庫があふれてしまうからでございます。
ですがカトリーヌさまは、トメのキャンセルが
お気に召さず、毎回おこごとをいただいております。
それが先週、キャンセルを忘れてしまいました。
本日、おじょうさまが注文されたとおりの品が
全てとどきました。
冷蔵庫の、とくにフリーザーの中のスキマが
久しぶりになくなりました。
さすがにマズいと気づいたおじょうさま
なんと、来週の注文をすべてキャンセルしたいと
ご自身でコープに電話されたのでございます。
電話キャンセルも注文票を渡した翌日でないと
対応できないらしいのですが。
それにしても、この件について
おじょうさまが反省しておられるのです。
カトリーヌさまの辞書に、反省の文字があったとは。
・・・とは言え、わたくしトメには複雑な思いがございます。
この1年半、ネットでキャンセルをくり返したおかげで
食品在庫の整理整とんがすすみました。
毎週の買い物は、ほぼ適正量でございます。
ですがおじょうさまは、それがために
ご自身の発注がどれほど大量なのか
実感していなかったのでございます。
トメが介入するまでの毎週、あふれさせ、
ご近所の知人友人に引き取っていただいたこと数知れず。
でもそんなことは、都合よく記憶のかなた。
「毎週たくさん注文したって
翌週には食べつくしてなくなってしまうじゃないの。」
というのが、近頃の口癖でございました。
注文のキャンセル作業を1、2ケ月ごとに忘れ、
その度に絶望にさいなまれるトメですが
たまには、カトリーヌさまに実感していただいて
反省の機会をさしあげるのも、よろしいかもしれません。
カトリーヌさまの日常にも
ほどよいスリルが必要でございましょう。
何事も、さじ加減でございます。