【うまい棒】全種類を混ぜてふりかけを作ったら【うまい飯】に変わるのか?
誰もが知っていて、誰もが通るお菓子と言えば【うまい棒】ではないだろうか?
うまい棒はリーズナブルで、駄菓子の定番中の定番と言っても過言ではない存在。子供の頃はおやつのお供に。大人になればお酒のつまみに。気が付けばいつだって、うまい棒が側に居てくれた。様々なシチュエーションでバラエティー豊かな「うまさ」を提供してくれている。
だからこそ、知りたい!
うまい棒を片っ端から全部混ぜたら、どのような「うまさ」の化学反応を見せてくれるのか。うまい棒は基本的に濃いめの味付けだ。ならば「ふりかけ」としても、ご飯と相性は良いはず。
そこで、全種類のうまい棒を混ぜて「ふりかけ」を作ったら【うまい飯】に変わるのか、やってみた。
全種類を集めるのが地味に辛い?
うまい棒は公式サイトによれば、現在14種類(オーソドックスなタイプでは)の商品を販売しているようだ。どうやら、時代と共にうまい棒は様々な味を出していたらしい。気付かずに食べ逃したモノもあってちょっと悔しくなる。
だが、今回は新たな味との出会いになるだろう。うまい棒を全部混ぜるからだ!まだ見ぬ味に期待が高鳴り、うまい棒を求めて意気揚々と家を飛び出した。
この後、過酷な巡礼の旅になるとも知らずに……。うまい棒は定番中の駄菓子ゆえに、どこにでも売っているものだと思っていた。
しかし、全種類を集めるのは意外と苦労の連続で心が折れそうになった!サッと全種類を買い集めて、うまい棒を砕いて「ふりかけ」にすれば、今回の目的は達成できると簡単に考えていた自分がバカだった。
まず駄菓子を専門に扱う店に行けば、簡単に全種類を集められると思ったのだが。なんと、うまい棒が5種類しか置いてなかった。
うそだろう!お菓子の専門店じゃなかったのか?うまい棒は、お菓子の代表的な存在だろ?当初の計画は早くも崩れ去ってしまった。
このまま帰るわけにはいかない。ならば、何でも揃っているコンビニはどうだ!焦り始める気持ちを抑えてコンビニへ向かう。
しかし、淡い期待は裏切られたのだ。セブンイレブンを始め、ローソクもファミマにも全種類は置いてない。あるのは定番の「チーズ」と「明太子」、「コンポタ」の3本だけ。
ちくしょう、全部置いておけよ!
コンビニからコンビニを歩きまわるうちに心が、やさぐれてくる。うまい棒を求めてさまよい歩く姿は、まるでRPGゲームの主人公になったような気分だ。ゲームではイベントをクリアすればアイテムは手に入るが、現実は甘くない。
どこにいけば全種類が揃えられるのか
マジで!どこに行けば揃えられるのだろうか。駄菓子屋もコンビニもダメだった。残るはスーパーしかない!ここまで様々な店を歩き、なんとか12本まで揃えることができた。残り2本だ。
最後の望みをかけてスーパーへ殴り込んでいくも、うまい棒を探すゲームはまだ終わらなかった……。スーパーでも全種類は置いてない。
目当ての種類はなく、万策尽きた。このまま集められずに企画倒れになるのか。ネットの力を使えば集められるのは確かではある。だが、何だか負けた気がするのだ。心が折れそうになり、スーパーに隣接していたダイソーに寄って帰ろうとしたとき。
奇跡は起きた。
RPGゲームならばアイテム回収のイベント発生だろうか。なんとダイソーに全種類あるぞ。今12本まで揃っているから、あと2本買えば揃う。
解放感と安堵に満ちた気持ちで足りない2本を握りしめて、いざレジへ。やっと全部揃うと思った矢先。最後の最後にして魔の手が忍び寄る。
「この商品は10本セットからの販売になります」
あっ、はい!
仕方がないので、無駄にダブりの8本を追加してミッション完了した。これにて何とか集めることは出来た。なんだかんだ言って、全種類を集めるのが、今回のハイライトだったかもしれない。
作業と言いう名の荒行
全種類を並べてみると少しニュアンスが違う存在に気付く。
お気づきだろうか……
きみだけ、路線が少し違うよね?他の味とは違う「シュガー」でコーティングされたタイプだ。砂糖は味を調和してくれる隠れた存在になるかもしれない。料理には隠し味は欠かせないからな。
それでは、サクッと砕いていこう!
その前に、奴らを袋から取り出していく必要がある。袋のまま粉々に砕いても良さそうではあるが、破裂して大惨事になるのは避けたい。ここは仕方がないが、地道に1本ずつ取り出していこう。
THE・地味!これは想像以上に地味な作業だった。
掴む・破る・出す……
掴む・破る・出す……
掴む・破る・出す……
単調な流れ作業の繰り返し。
「あと何本やるのだろうか」と頭で考えだしたら負けだ。
すでに様々な匂いが混ざり合い。只ならぬ香りが漂っているぞ。こうして、皿にうまい棒を並べることはあまりないから斬新だ。うまい棒と一括りにしても、様々な色合いであることに気づかされる。
しかし近寄りがたい異様な雰囲気を感じるな。眺めていると、このままオブジェとして1日くらい飾っておくのも悪くないと思えてくる。ただし、匂いを気にしなければだが。
いざ、粉砕へ
荒行を乗り越えて準備は整った。あとは砕いていくだけ。
日頃のストレスを拳に込めて砕いていこう。お菓子だからサクサク砕けるかと思いきや、うまい棒は意外と固めだった。表面がコーティングされているからなのだろう。しかしである。鬱憤を晴らすには申し分ない固さだ。
オラオラオラァ
オラオラオラァ
砕くべし!
砕くべし!
砕くべし!
いい感じにサラサラになってきた。少し粗目ではあるが、「ふりかけ」のような見た目になってきたぞ。
苦労に苦労を重ねて辿り着いた味とは
ご飯の上にかける前に、このまま食べてみよう。うまい棒の味は、どれも濃いめのモノばかりが揃っている。
果たして一番「うまみ」をアピールしてくるのは、だれなのか……
ワクワクして口に入れてみると、チーズだ!そして、後からマヨネーズの濃厚さがやって来る。14種類の味が混ざっているから、複雑な味わいになっているな。
正直なところ、うまい棒の濃さが強化された雑味のあるしつこい味だ。ただ濃い。ただただ濃すぎる。だがしかし、これならば無味なご飯とも良く合うはず。
ご飯にかけてみると、グッと「ふりかけ」のような存在感が出てくる。味気なさは否めないが、雰囲気があれば問題ないだろう。朝ごはんに出て来たら、戸惑うかもしれないけど。
うまい棒には恨みはないが、忖度なしの味を伝えたい。ただただ濃厚なだけのうまい棒が、スパイシーな味でご飯をカバーしてくれる。
思った通り、ご飯と合う!お菓子のチープな食感と脂っこさは感じられるものの、これはこれでありだ。ちゃんとうまい「ふりかけ」にはなったと言えるだろう。
最後に一言
砕く作業よりも、食べることよりも。うまい棒を集める方が一番大変だった。単品で全種類を集めるつもりならば、心して準備してほしい。