220829

いいことあったから、思い出しニッキをするぜよ。

・ごうひつうち

先月だったかな?
に、第二種電気工事士の技能試験を受けてきた。
2回目の技能試験。
前回の試験で一度落ちたので。

前回落ちた理由はわかっている。
リングスリーブの圧着ミスだった。
「小」の刻印で圧着すべきところを、「○」の刻印で圧着してしまった。
試験時間が終わってから気がついた。

電気工事士の試験というのは、
試験時間が終わってもすぐに教室から退場することができない。
順番に一人ずつ退出することになっているゆえ、
番号によっては10分以上順番を待つことになる。

教室を退場するまでのあいだというのは、
帰り支度を終えてしまえば、
もう触れることは許されない自分の作品を眺めるか、
キョロリとまわりを見まわして他の人の作品を眺めるか、
他の人の作品と自分の作品を見比べるか、
くらいしか、することがない。

去年の12月に受験したときは、
この待ち時間に己の作品を眺めていて失敗に気がついた。

そして、先月の試験のときも、ふたたび同じ時間に同じ気持ちになっていた。
「やらかした」と。

さすがに、刻印ミスではない。
それは大丈夫だった。
同じ失敗はしない。
でも、リングスリーブで結線した心線の末端が、長い気がした。
ペンチで切ったけど、切り揃えはしたけれど、
他の人の作品と比べると、長い。

欠陥の条件は何度も確認した。
たしか、リングスリーブ末端の心線は5mm以上長いと欠陥になるのだった。
それは覚えていた。
覚えていたのに。
1か所、どうも長いところがあった。
5mm以上あるように見える。
…落ちた。これは落ちた。
落ちたにちがいない。

出題は候補問題の5番、
複雑な接続のない、ラッキー問題だったのに。
時間に余裕もあって、欠陥の確認もしっかりしたつもりだったのに。
またしょっぱい過ちを犯してしまった。

落ちたと思いながら帰宅した。
落ちたと思いながら今日まで生きてきた。

8月18日にはネットで合否の確認ができることも知っていたが、
否を確認したくなくて、
合否通知が来るまで放置していた。

落ちたなら、もう一度受験せねばならぬ。
しかし、もういっかい受験するのが、とても嫌だった。

3度目の受験には筆記試験の免除もされぬ。
去年覚えたことなど、いまはもういっこも覚えていない。
また受験勉強をせねばならぬ。
それはいやだ。

のみならず、費用として諭吉先生をおひとり差し出さねばならぬ。
それもいやだ。

そのうえ、練習用のケーブルも使い切ってしまった。
買い足さねばならぬ。
それもいやだ。

再受験はいやだ。
再受験はいやだ。
再受験はいやだ。

電工試験のことを思い出すたびに、
苦々しい気持ちになるばかりだった。

のだけど、のだけど、
その合否通知がやってきた。
ペリペリとめくるタイプのお葉書だ。

うしろへうしろへ回し続けてきた合否確認だが、
お葉書でお知らせされてしまってはもう逃げられぬ。
落ちていたら、再受験の手続きもせねばならぬし、な。

ドキドキドキドキ。
ドキドキしながら、めくるタイプの合否通知をペリペリした。

どうせ落ちてる。
どうせ落ちてる。
どうせ落ちてる。

残念な結果でもわたしのこころが傷つかぬよう、
最小限の期待を胸にお葉書の端をゆっくりゆっくりとめくった。
すると、そこには予想外の文字が並んでいた。

「合格」

……びっくりした。
まさか受かると思わぬかった。
あの末端処理はギリギリ5mm以下だったのかしら。

やったー!
もう筆記の勉強もしなくていいし、
諭吉先生とお別れしなくてもいい。
スプラトゥーンもいっぱい遊べる。

やったぜ!
ちょううれしい。
これで思う存分スプラ3で遊べるわ!

通知を失くさぬうちに、お免状もいただきにまいらねば、なー。