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文化祭の思い出
都立高校では、9月に文化祭があることが多いと思うのですが、文化祭の思い出といっても、退職高校教員によるという事です。
最初に担任をした時は、ビデオ上映という事になったのですが、文化の香りがする内容であることという事で、上映する映画の作製された背景を調べて、壁一面に張り出したことを思い出します。そして、そこで思いもかけない事に出会いました。
というのも、毎日遅刻ばかりをしていて、どうしようもないやつだと思っていた生徒が中心になって活動し、嫌がりがちな模造紙での発表も主導していったのです。
本人には大変申し訳無いのですが、青天の霹靂、まさかあいつが! とビックリしましたが、映画に対する造詣の深さにも驚かさせられ褒めまくりました。そうしたら、文化祭後目に見えて遅刻が減ったのです。
おそらく自己肯定感が高まったのでしょう。結果として、そのまま曲折はあったもの卒業していきました。
この出来事は、その後生徒感を180度変える一つの契機になりました。
二年目には、心理学教室という企画で、床のフローチャートを辿っていくと性格判断出来たり、対面での心理テストや?Boxを作って人間の恐怖心を試したりしました。今でも、通用する企画だと思いますが、如何でしょう?
三年目は、ハッキリしないのですが何らかの飲食店をやったと思います。たこやきだか焼きそばとかで、道具が沢山いるお店でした。その頃は、気楽にレンタルというわけにも行かず、生徒の親のお店から道具をお借りして、それを学校の側のばれないところまで免許を持っている生徒に車で運ばせ、そこで自分の車に積み替えて学校に運び込んだ記憶があります。もう時効ですよね。
次に赴任した学校では、いきなり二年生の担任だったのですが、その後の三年時も含めて、何をしたかが定かではありません。というか、6年間も担任だったのに何をしたか定かでは無いのです。担任した生徒の諸君、御免なさい。
というのも、文化祭担当を2年間したので、その時の記憶と混ざってしまったのと、担当としての文化祭への思いが強くそちらの記憶だけが強く残ってているのかも知れません。
その当時はやっていたのでしょう、巨大企画をいくつかやりました。
その1
1メートル×1メートルの段ボールを各クラスに配布し、規定の場所に規定の色を塗るという作業をして貰う。これを持ち寄って並べて100メートル×100メートルの地上絵にするというものです。この絵を何にするかを含め青年の家に一泊二日で出かけ文化祭担当生徒と生徒会の役員でブレインストーミングをやりました。夏休み中は、段ボールの回収とそれを1メートル×1メートルに整形するのに明け暮れ、段ボールを効率よく回収する代車や1メートル×1メートルに整形する道具も作りました。完全では無いものの、文化祭前日の夜遅くまでの作業でお披露目できるものになったのですが、文化祭当日の昼過ぎ、何と台風が直撃し、せっかく並べたパネルが飛散し近隣住民の敷地にまで入ってしまうと言う大惨事に。しかも、結局一般公開しなかったので、朝、現物を屋上から見たのは数人という悲しい事態に..... でも強く記憶に残る出来事でした。
その2
高さ4メートル程のテニスコートの防球ネットに、同じ高さの「ウォーリーを探せ」のイラストを模写して貼り付けました。元絵を大きくするのに生徒達は困惑していましたが、自分たちで方法を考え、きっちり作り上げたのが印象的でした。
その3
10メートル×10メートルの大きさに模造紙を貼り合わせ、文化祭当日に放送で一緒に折ってくれる人を募集して、気持ちを合わせて巨大折り鶴を作製しました。テニスコートで折ったのですが、湿気が模造紙に移ってしまい自立はしませんでしたが、中に机などを入れ込んで、テニスコートの片隅に展示が出来ました。事前に2メートル×2メートル位の鶴を折ったときは、生徒昇降口に何とか吊れた記憶があるのですが、今となってはあやふやです。
その4
ちょうど校舎が全面改修になるのにともない、校庭も改修することになったので、校庭に垂木を打ち込んで巨大迷路を作りました。壁を作るのは大変なので、スズランテープを使ったのですが、しっかり迷路になり大きさは覚えていないのですが、かなり大きく小学生とかも楽しんでいた記憶があります。
そう、この改修の時にはグランドをどう使っても構わなかったので、グランドに机でステージを設置して、プロのPA屋さんを読んで軽音のコンサートをしました。
後夜祭では、同ステージで有志のバンドが演奏し、その後近くの鉄道の保線所から運んできた枕木を使ってファイヤーストームを行いました。その際、巨大折り鶴を一緒に燃やし天に向かうという演出(気持ちだけです)をしたのを思い出しました。この後夜祭で帰りが遅くなる生徒のために、バス会社に掛け合い、臨時便を出して貰ったりもしましたっけ。
次に移動した学校では、全て飲食店でした。
最初は甘味屋さんで、本来使い捨ての食器で提供すべき所、コスト面で使い捨てでは無い安い食器を使って提供したのを見つかり、大目玉を食らいました。そりゃーそうです。食中毒とかの事故にならなくて良かった。
次は、もつ煮屋さんで、そのレシピを巡って生徒と対決し、より多くの人がおいしいと言ったレシピでもつ煮を提供することにしたのですが、何と負けてしまい、生徒のレシピで提供という屈辱を味わいました。笑っちゃいますよね。何でも私のレシピは、コッテリ濃い味で飲み屋さんで出すものという評価でした。そりゃー文化祭には馴染まないわけです。
それ以降は、4年連続担任の時期があり4年連続でカレー屋さんでした。何だか知らないけど、最初に作ったカレーが評判になり、文化祭担当から毎年の申し送りで我がクラスはカレーになりました。生徒達も評判になっているので、喜んでカレー屋さんをやってくれました。
その他、部活動では長年軽音部の顧問でしたので、校庭のステージだけで無く最初の学校の体育館のステージにも思い入れがあります。
バレー部の顧問とやり合い、体育館のステージを勝ち取りそれを最高のものにするため、リハーサルと音響作りに没頭しました。幸い近隣に人がいない学校だったので夜遅くまで調整しほぼ寝る間もなく、わずかな睡眠はステージの上の寝袋で、朝7時からの朝練に来る生徒に起こして貰う生活でした。確か、このときはなんだかんだで一週間くらい学校で寝泊まりしたような気がします。お風呂は近くの銭湯へ、ステージに寝たのは文化祭の直前だけでしたが、それ以外は物理実験室の大きな机の上に古い暗幕を使って寝てました。今では絶対考えられないですけど。
最後に赴任した学校では、教育相談の仕事を請け負っていたためか、一回も担任をすること無く、有志のダンスの団体の顧問を13年間していました。前にも書いたのですが、ダンス経験は無いものの、とある団体の代表をしていた事もありダンスにはかかわっており、教えるとかは出来ませんが環境を整える事が出来たので、そんな支援をしていました。あるときは22時までスタジオで練習したりとか、夏休みや土日も冷房が効いたスタジオを押さえて練習していました。しかも、自分でも驚くのですが、練習中ずっと付き合っていても全く負担では無かったのです。
おそらくこの感覚は、いわゆる部活を一生懸命やっている人と近いんではないでしょうか? そう言えば、最初の学校では、生徒と一緒にバンドを組んで、文化祭のトリをやったりしてましたので。
好きなことを生徒と一緒にやる、これは確かに最高です。好きなことだから、自腹切ってもいいんです。
最初の学校では、照明と音響の連動のために、自腹でインカムを5セット用意しましたし、その当時の流行の楽器を30万円でして購入しました。あるいは、飲食店をするとき効率よく下準備ができるようにとプロセッサーを買ったり、ご飯が提供できなくなって冷凍のナンを使う事になった時それを保管する冷凍庫買ったり、水なしレシピで作るカレーだったのですが、隠し味?に赤ワインを使いそれは全部自腹でした。また、スタジオ代の類いも全部自腹です。
あるいは膨大な時間を無給で費やしても全然構わなかったのです。だって、自分が好きでしていることですから。
でも、好きでも無い事や部活を任されて、その部活が好きな人と同じ振る舞いをせよと言っても、それは違います。なんで、そこに気づかないんでしょう? 男子バスケット部の顧問の時など、本当に嫌な思いをしました。生徒の為に何とか言いますが、その部活が好きな人は自分が好きだからやってるんです。
例えばボランティアを人の為になる行為だと思っている人がいますが、それは違います。自分の為のやってるのです。確かに無償ですが、例えば「ありがとう」という言葉が自分に刺さって嬉しいからするんです。しかもボランティアする人もされる人もWINWINの関係だからそれで良いのです。
自分の為にならない行動だから、好きでも無い部活を押しつけられると困るんです。もしそれもせよというのなら、正当は賃金と代休は必須です。違いますか?
あれ、いつの間にか部活の話になってる!
自分の高校時代の文化祭の思い出として、一生懸命クラスの文化祭のために居残りしているのに、部活だからと部活に行ってしまう同級生に腹が立ちました。
文化祭は、学習指導要領に特別活動として教育活動に含まれています。部活動は確かに中・高等学校の学習指導要領総則に明記されており、学校教育の一環ではあリます。
しかし、『特に、生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動については、スポーツや文化、科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等、学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものであり、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意すること。』とあるように悪までも『生徒の自主的、自発的な参加による』ものであり、特別活動の上位に立つものでは無いはずです。
そこがおかしい。文化祭が多い9月に公式戦とか入れる感覚もおかしい。
なんか、とっちらかってしまいました、部活については、改めて書かせて頂きます。
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