法に触れない売名行為は、必ずしも悪じゃないよという話(視聴者目線)

これは、Streamer Advent Calendar 2023 20日目の記事になります。

 よく「Lipto_nn」というIDでTwitchの配信にチャットをしています。
リプトンだったり、適当君だったり、連絡用だったりする人です。

 私は、スマブラというゲーム自体は、当時小学生だった頃に「X」を友達とよく遊んだりしていたぐらいで、それ以降はぱったり…みたいな感じです。
インターネット上では、64時代の頃から古くよりオフ大会や掲示板での交流が頻繁に行われていたということを、実況者の「P(ピー)」さんや「幕末志士」さんのお話から把握していましたが、現在においてどのような大会が開かれているかなどという話は一切知りませんでした。篝火ですらつい最近知ったほどでした。

 前置きはここらへんにして本題に入るのですが、私がなぜスマブラ配信者の「のほほ」さんの配信に辿りついたのか、視聴継続に至ったのかを、視聴者目線から語って、界隈の幅を広げたいなと模索している配信者さんの手助けになればなと思いこの記事を書いています。


きっかけは「視聴者参加型」から

 お恥ずかしながら、私は2019年始め頃からのバトラリスナーであり、「昔ニコ生でそんな人が配信していたな、でもあの時満員で一切配信をみれなかったんだよな」という感じだったんですが、有志の方がYouTubeに転載していた改造マリオのアーカイブから再びバトラさんの存在を思い出し、その頃よりニコ生で改造マリオに復帰したバトラさんの配信を見ていました。

 月日は流れ、Twitchでたまにやっていた「視聴者とマリパ対決!」の2回目か3回目の配信にて、突然にその人は現れました。

のほほ Twitch!?

 「なんだこのバリバリ主張の激しい名前は!」と率直に思いました。
 この当時、「パリミキ」さんという視聴者の方が、概ね好意的にバトラ視聴者の方に受け入れられていて、名物視聴者的な立ち位置になっていました。
その中で、この「明らかに私配信者です」というような名前を見た時の衝撃はとても大きいもので、その時配信を見ていた人たちもおそらく全員が「こいつは一体どんな面白いことをしてくれるのか…?」と思っていたことでしょう。

 この「のほほ」さんという方、実はスマブラプレイヤー兼配信者でもある方でして、オンライン対戦があるゲームの配信では結構あるあるな「名前の後ろに配信サイト名を入れる」ということをナチュラルにやっていたんです。

そう、対人ゲームのオンラインではあるあるな

 「配信サイト名を名前の後ろに入れる」

ということをしていたのです。

 私はこれで、人生で初めてスマブラ配信者さんというジャンルに触れることと、あいなりました。これはマジの話です。

 この時の話について、のほほさんは自配信でこう振り返っていました。

「売名とかそういうつもりは全くなくて、格ゲーとかスマブラを遊ぶ配信者は配信サイト名を名前に入れるっていう習慣が、あるところにはあって、俺それ忘れてて普通にあのまま部屋に入っちゃったんですよね、本当にやらかした…」

 言われてみれば、スマブラに限らず確かに名前に配信サイト名を入れている方はいます。それを見てわざわざ「対戦ありがとうございました」と配信に書き込みにくる方もいらっしゃいます(別界隈ですが、スプラ配信ではよく見かけた印象です)。

 その時点で私は、フォローはしたものの真剣にのほほさんの配信は見ておらず、たまにペーパーマリオの配信をしている様子を気になって見ているだけでした。
バトラさんから知った配信者さんなので、やはり優先順位としては低めになってしまいます。

 しかし、上記にあるのほほさんの振り返りを聞いた私は、ここで初めて「この人は勘違いされやすいタイプの人かもしれない、面白いことが起こりそう」と思いました。つまり「ふん、おもしれー配信者じゃん」って思いました。

突然に始まった、毎日の長時間配信と突発企画

 気が付けば、昼のスマブラ配信、夜の通常ゲーム配信、いつの間にかのほほさんは、ひたすら毎日数時間の配信を昼夜2回もやっていました。異常なほどの配信ペースに困惑しました。しかもこれ、大学に通いながらアルバイトもしつつというんだから驚きです。
 さすがにそんだけやっていたら、少なからず一度や二度は覗いてしまいます。見てもらえるきっかけ作りを、のほほさん自ら努力しておこなっていたというわけですね。

 すると、何やらのほほ鯖というDiscordのサーバー内で企画をするという話で盛り上がっていたのです。


 のほほ「100マス計算みんなどうだった?俺全然自己べ出なくてさ~」

 視聴者「2分切れない俺氏、涙目」

 のほほ「あ、そういや、もう超えられないんじゃないんか?ってぐらいすっげー記録が送られてきたんだよwはははwまあまあまあ今日の更新でわかるんで、ぜひね楽しみにしてもらって」


んんんんんんんんんん?
なになに!何で盛り上がってるんですか!?この人たちは!?

 人間という生き物は不思議なもので、盛り上がっているところや人が多いところに飛び込みたくなるものです。自分もその輪に入りたいと考えてしまうものです。
気になった私は、配信上で詳細を聞いてみました。


 僕「100マス計算で競っているんですか?」

 のほほ「そうなんですよ、実はのほほ鯖っていう僕のサーバーの中で企画をやってまして、100マス計算の"かけ算"のタイムアタックをしていて、優勝者には、なんと、なんと!アマギフ1500円プレゼントしちゃいます!」

 (拍手)

のほほ「詳細についてはね、サーバーの中に入って確認していただくか、僕のTwitterでもね、ツイートしてますのでぜひぜひ、よろしくお願いします」

マジ!?計算を早くするだけで1500円もらえる!?!?


          入  り  ま  し  た


 というわけで、詳しいことは省略しますが、僕はこうして100マス計算でアマギフゲットだぜ!企画によって、のほほさんの配信鯖に入ってしまいました。

棲み分けと盛り上げが大事!

 のほほさんの配信鯖の特徴として、視聴者同士の交流に重きを置いているというのがあります。それこそ、愚痴だったりお悩み相談だったり、面白いツイートを紹介したり日常の出来事を駄弁ったり……。
もちろん、配信に関する企画やお知らせ、配信開始通知などもあるため、鯖に入ってるだけで必然とのほほさんの配信開始がこちらにも届くようになっています。こうすることで少しでも興味を持ってくれた視聴者をガッチリつかんで離さないように工夫しているというわけですね。

 そして、最大のポイントとして、鯖全体が「交流や世間話や趣味の話」で埋め尽くされているというのがあります。

 お忘れかもしれませんが、のほほさんは「スマブラプレイヤー」なので、もちろんそういった視聴者"も"一定数いるわけです。
ですが、鯖全体がスマブラの話題で持ち切りかというと決してそうではなく、鯖内で棲み分けがしっかりとできているのです。

 スマブラの話題、それに関連したイベントの話、のほほさん自身が参加したオフ大会オフイベの話題、観戦や応援、そういったものを話す場所はちゃんと決まっています。
 スマブラの話とそれ以外の話でしっかりと棲み分けができているおかげで、スマブラに興味がない層でも居心地の良いコミュニティが形成されているのです。

 のほほさん本人もそれを意識しているのか、
スマブラプレイヤーののほほ、配信者ののほほ、この2人を上手く区別している印象があります。配信で遊ぶゲームも、昼はスマブラ、夜は別のゲーム、というような使い分けをして満遍なく視聴者を飽きさせない工夫をしています。

 おかげさまで私は、夜配信で「ペーパーマリオシリーズ」「ぼくのなつやすみ2」「太鼓の達人」「スーパーマリオスタジアム ミラクルベースボール」などなどのゲームを雑談しながら遊ぶのほほさんの配信を見ていくうちに、視聴者に対する配慮や配信全体に対する向上心の強さ、そしてスマブラプレイヤーとしてのプライドや努力を欠かさず、バイトや勉学との両立もするという姿を感じ取っていきました。

 もちろん一連のことをのほほさんは自慢げに話すことも寝てない自慢をすることもほぼしていません。おそらくのほほさんがそういう性格をしているのでしょうか、不満や悩みを吐露することはあれどイヤミったらしく何かをひけらかすことはしません。

(※ここだけの話、一度だけ配信の切り忘れというトラブルに出くわしたことがあるんですが、その中でのほほさんは「はぁ……もっと面白い企画考えなきゃな……雑談もなあ…今日なんかあんまり手ごたえなかったからなあ……うーん…………(カチカチッ)(カタッカタカタカタカタッカタカタカタッ)対抗戦どうしようかなあ…」と、普段の配信のテンションとは違うリアルなのほほさんの自己嫌悪な感情が見え隠れしていました。そういった部分からものほほさんの配信のクオリティに対する意識の強さが伺えます)

 さて、100マス計算の盛り上がりが一通り終わった後も、のほほさんは毎日配信を継続しながら、僕ら視聴者に対しての企画なども色々やっていました。

「視聴者のお部屋晒し」
「寿司打の食事金額選手権」
「スマブラ対抗戦 純愛 VS NTR」
「1番テンションの上がらない飲み物自動販売機の写真を撮って来た奴が優勝選手権」
「参加型マインクラフト」
「のほほ鯖オフ会」
「ストリーマーアドベントカレンダー(このNoteの記事も、企画の一環として投稿しています)」

 これ全部、2023年の中でおこなわれた企画です。
そうやってのほほさんは、スマブラプレイヤーの視聴者もそうでない視聴者も楽しませるような企画を考えながら(誰かの何かに影響されたんだろうなという企画も交えながら)、今現在も少しづつTwitchのフォロワーや同接の数を伸ばしています。

宣伝の必要性

 話は変わりますが、皆さんは広告や宣伝についてどんな印象を抱いていますか?
人にもよりますが、「昼上げ」「夜上げ」「拡散お願いします!」といった文言とともにリツイート(リポスト)や引用をする方がいらっしゃいます。のほほさんも例に漏れず、このストリーマーアドベントカレンダーの企画を11月頃の発足から頻繁に宣伝していました。

 率直に思う感情として「宣伝がうざい」「繰り返し告知されてうっとうしい」が挙げられると思います。もう既に知ってる情報を繰り返し告知する意味ってあるの?って疑問に思いますよね。

 でも実は、繰り返しリツイート、配信での宣伝をしてもなお「知らなかった!」「もっと拡散してくれればよかったのに!」という意見が出てくるんです!
どの企画どの媒体でもいえることですが、しつこいほど宣伝しても、それが目に入らないという人がいます。タイミング、時間帯、偶然が重なって届くはずの人に届かないという事態が起こりえます。

「え!このゲームの続編出るんだ!」
「へー実写映画化するんだー」
「ライブやるの!?チケット応募してないよ~!」

 何かしらで告知されているはずなのに、届くべきはずだったものが届いてない!届かない!実際にこのような経験をされた方、いらっしゃると思います。
だからこそ繰り返しの宣伝で、少しでも多くの人に認知させることがなによりも大事なんですね。
 何かの企画やレクリエーションをやるにしても、人を集めなければ事が始まりません。逆張りをしてしまう人たちもいる中で、それ以上に多くの人に見知ってもらうことが大事だと、のほほさんの一連の行動や配信に対する意識から改めて知りました。

結論「比較するのではなく、試行錯誤・挑戦」

 ないものねだりをしてしまいがちな気持ちもあるかもしれません。

 あの人の配信にはたくさんの人が押し寄せる、企画やオフ会に参加する。でも私の配信にはそこそこしか人が来ない。嬉しい気持ちや感謝の気持ちでいっぱいだけど、でもやれることの幅が少ない。

 あの人は色々な能力に長けててうらやましい、秀でた才能を持っていて魅力的。俺には何もない、あるとしても1つあるかどうか…。

 あの人は努力して成功して伸びた、同期として仲間として嬉しい!けど僕も同じぐらい頑張っているはずなのに何故か伸びない、日の目を見る日がこない。

 僕も音MAD作者や絵描きの端くれとして、それはもううんざりするほどに色々な自己嫌悪や嫉妬に狂わされました。すべて自業自得であるにもかかわらず、誰かのせいにしがちな思想をずっとしていました。

 のほほさんのことを詳しく知っているわけではありませんが、彼もおそらく、早い時期にTwitchでスマブラ配信を始め、有名なネス使いのプレイヤーさんの配信によく顔を出し、様々な界隈の有名人や人気者と公私ともに仲良くし、その過程で色々な出来事、親しい人の新たな一面、界隈の中で巻き起こる様々な騒動、根も葉もない噂や悪口陰口、それはもうたくさんのあれこれに振り回されて流されてきたと思います。

 その中で、自己のアイデンティティを確立し、自配信のコンテンツを拡充し、様々な人物に頼って頼られて作り上げた人間関係を壊さないようにしながら、とにかくひたむきに「自分の配信を盛り上げる」ことに一直線に努力をしてきたと思います。

  • サブスク配信をやってみる

  • サブスクスタンプを充実させる

  • 自分が今できることを考えた結果、毎日の長時間配信を始める

  • スマブラのオフ大会に向けて練習する

  • 大会には流れない裏でおこなわれる対戦を収録し投稿する

  • 定期的な視聴者参加型の企画、ゲーム配信をおこなう

  • スマブラ以外の趣味やゲームも両立してやる

  • 様々なイベントへの参加や交流を重ねる

  • 配信できるチャンスがあればすかさずつける

  • 告知や拡散を徹底する、呼びかける

  • 立場や上下関係を弁えつつ、強気に出るところは出る

  • 先輩や後輩に関係なく、平等に接して平等に扱う

 視聴者の立場ながら、2023年にのほほさんという配信者と出会い、定期的に追っかけていたこの一年の中で、私から見たのほほさんの「努力」はこんな感じではないだろうかと考えました。

 スマブラに限らず、何かのゲームを極めるということはとても美しいことですし、実際にそれで人を集めて人気を得ている配信者もたくさんいらっしゃいます。
全員が全員、界隈の幅を広げたいならこうしろ!!と言いたいわけではなく、手探り状態でもがいていて、色々頑張っているはずなのに何故かうまくいかない!どうして!と困っている配信者、表現者、クリエイターさんなどに向けて伝えたいことは、

 何事もとにかくやってみろ!!

ってことです。

 とにかくやる!!やってみる!!結果は後からついてくるし仮に地に落ちたとしてもまた這い上がれる!!
チャレンジできる機会を見逃さず、その身を投じてやってみろ!!
ってことが、僕が何よりも伝えたいことです。

 すごーーーく長く書き連ねてしまいましたが、結局私がのほほさんを知ったきっかけは、大手配信者さんの参加型企画にのほほさんが参加したこと、それがすべての始まりだったわけです。
それが無ければ私は彼を知ることは無かったですし、このような企画に首をつっこむこともなかったでしょう。
 のほほさんがあの時、参加型に名乗りを上げたから、運よく参加できたから、自身の配信鯖を盛り上げるべく企画を立ち上げたから、視聴者との交流を深めるべく対抗戦を開いて、自腹を切ってオフ会を開いたから。
全てはのほほさんが実際に行動に移したから、私は今ここにいます。

 この記事を読んでいる方で、交流の幅、界隈の幅を広げたい、何かしらの数字を増やしたい、実績を積みたい。そう考えている方がいるのであれば、何事もまずは行動!行動!!行動!!!

 募集しているものがあるなら参加してみる!配信上で、SNS上で、Discordのサーバーの中で、呼びかけがあるなら反応してみる!たとえこれといった経験がなくてもできる可能性があるならやってみる!飛び込んでみる!

 その行動をしたことで、あなたに対して悪い印象や良くない印象を抱く人もいれば、興味を持ってくれる人や認知してくれる人も同じ数います。
言い換えれば、行動しなければあなたに対して悪い印象を抱く人もいないし、認知されることもないという意味です。

 犯罪に触れるような売名行為をしたことで、のしあがったり、有名になった人もちらほらいらっしゃいます。名前を挙げることはしませんが、迷惑系だったり、炎上発言を繰り返す人だったりはそのような傾向にあります。
 でも売名行為がすべて犯罪絡みというわけではありません、有名人がかかわるコンテンツの片隅に、誰かの目に留めてもらえるような形で存在を主張する。そういうのも売名行為のひとつですね。

 あなたのことを苦手だと感じている人ではなく
 あなたを好きになってくれる人に対して目を向けられるように
 そういった人たちが増えるようなきっかけが、この記事を読んでくれたあなたにできることを信じています。

リプトン / 連絡用

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