駄菓子文「デブがラーメンにライスつける話」

自分は太っている。

健康診断に行けばお医者さんの問診で
「クソデブです、痩せましょう、他に聞きたいことは?」
と聞かれ
「最近眼尻がピクピクしたりするんですが」
と応えれば
「専門医に診てもらって下さい」
と言われ「オマエなんのために居るの!?」と思いながら「はい」と答えるくらい良識的なデブだ。

デブはラーメンが好きだ。
そしてデブである自分もラーメンが好きだ。

今日も「昼飯はいつもの所で辛ネギつけめんダゼっ!!」と思いながら仕事して、そしていつものラーメン屋に行った。
多分頭の上には「~♪」みたいなゴキゲンなマークが出ていたのだと思う。
で、メニューも見ずに「辛ネギつけめんで」と店員に伝えたところ、店員がこう聞いてきた

「サービスライスが付きますが?」

あのね?
これね?全国のラーメン屋さんに言いたいんだけど、俺達は何のためにラーメン屋さん行ってるの?って事を良く認識して欲しいんですよ。
麺を食べに来てるからでしょ!?今日はご飯の気分じゃないな~って思ってるから麺を食べに来てるわけでしょ?そこに来て「サービスライスが付きますが?」じゃないんですよ。バカでしょ?蕎麦屋でざるそば頼んだら「サービスタコスが付きますが?」って言われたら「店主バカでしょ?」って言うでしょ?だもんでね、こんなもんね、バカにすんなよって言う、若干の怒気を孕んだ声でですね、間髪入れず答えましたよ

「お願いします」

ダメだよ、デブにライスつけちゃ、頼んじゃうもん。
なんならね「あー……どうしよっかな~」なんてね「俺太ってるしこれ以上食べちゃったらな~」みたいな言い訳じみた感じも出しつつの「お願いします」なんですよ、ダメだってデブにライスつけちゃ、食うよそれは。

これを奇跡的にも見てる全ラーメン屋さんは本当に心して聞いてほしいんですけども「デブにライスを付けたら食います」だもんでね、本当に俺達の事を、お客様の事を想って頂けているのであれば、ライスを付けないでいただきたい。
それにより、デブが健康を維持してラーメン屋に通い続ける事が出来る、いわばwin-winの関係になるわけだから。
そしたらね、デブの俺達はこう言いますよ。

じゃあ麺大盛りにしてください。

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