一年間e-typing腕試しに取り組んでみた結果
こちらは、タイパーAdvent Calender2024(タイピング部門)の17日目の記事です。
16日目は、はかたの味噌さんのタイピングにおけるノーパソとキーボードのメリット・デメリットでした。
18日目は、3の倍数さんのタイピング対戦会を作った話です。
自己紹介
アドカレからいらっしゃた方は初めましてでしょうか。私の名前は鉄馬といいます。普段noteでは生活のことや考えたことを書いていて、タイピングについて書くのは初めてです。
今年は、趣味でタイピングをまったりやっていました。
タイピング歴は、穴が空いているのでどれくらいなのかよく分からないのですが、中学校の技術の授業がきっかけでタッチタイピングを覚えたのが始まりで、高校生の時はタイプウェルを少しやっていました。
その後、プログラミングを始めてタイピングからは遠ざかりましたが、退職を機にプログラムをほとんど書かなくなったのをきっかけに、タイピングを再開しました。数年間パソコンを使ってきたので少しは速くなっているだろうという気持ちで、昨年末くらいにe-typing腕試しレベルチェックをやった記憶があります。
主にプレイしているのはe-typingで、腕試しの自己ベストは574pt(擬音・擬態語、第1209回)です。
取り組んだこと
今年の1月中旬からほぼ毎日、e-typingの腕試しレベルチェックをプレイしました。パソコンが手元になかったり、インターネットのない環境にいた時以外は、基本的に毎日やっていたと思います。
一日の練習時間は(モチベーションで増減しますが)、平均すると10~15分くらいかなと思います。これくらいで集中力が一度切れます…。
この記事では、一年間どんな練習をしたか、練習中に意識していたこと、自己ベストを更新する難しさについて考えたこと、などについて書こうと思います。
今年の記録
まずは今年の記録について、スコアと偏差値をグラフにしてみました。データはxa-nさんのe-typing 記録検索から取得させていただきました。
スコアだけでなく偏差値をグラフにしたのは、お題によってスコアの出しやすさが違うからです。ワードが長いお題の方が、全体的にスコアが高くなる傾向があると思います。
練習を始めた頃はスコアが500を超えるのに精一杯でしたが、一年間練習して、週のベストスコアは短いお題のときを除けば500を越えられるようになってきました。
グラフの真ん中の山の頂点が、自己ベストの574ptです。自己ベストが出るまでは順調に伸びていて、そこから伸び悩み、最近は少しずつ調子を取り戻せているのかなと思います。
練習方法
腕試しレベルチェックをするときのマイルールに、以下の2つがあります。
最後まで打ち切ること(途中でやり直ししないこと)
やり直し機能を使って、ミスがなくなるまで練習すること
自己ベストを更新するような良いスコアが出るのはミス0のときが多いので、ミスをなくすためにこの方法で練習しています。
あと、練習しているときに気づいたことや考えたことは、メモに残すようにしています。メモアプリに日付を書いて、たまにスクショを貼り付けながら、一枚のページに追記していっています。
一時期、面倒になってメモを書くことをやめたことがありました。しかし、スコアばかりを意識してしまって楽しくなくなったり、何を意識して練習していたのか分からなくなって調子も悪くなったので、メモを再開しました。自分にとってはメモを書くことが、練習で一番重要な習慣なのかもしれません。
練習中に利用しているツールに、uaaaaaaaaさんのうあーメモがあります(いつもお世話になっております)。その日の記録を見返したり、お題別の自己ベストを確認したり、初速や正確性を見るのに使っています。
うあーメモの登録方法は主な記録のページに書かれています。Discordでログイン用アカウントを発行することと、Chromeの拡張機能のインストールが必要です。
練習中に意識していたこと
タイピングに熱心に取り組んだときを思い出してみると、がむしゃらに練習しているけれど上達しているかどうか分からない、記録を更新できる気がしないと悩んでいたことを思い出します。今でも記録を更新する見通しは立っていないのですが(涙)、上達については少しだけ分かってきたことがあります。
今年の練習では、上達するために主に一つのことだけを意識していました。それは「打鍵の間隔を一定にすること」、つまり一定の速度で一つのワードを最初から最後まで打ち切ることです。
タイピングの定説として「ピアノなどの楽器や、音楽ゲームの経験者はタイピングが早い」というものがあると思います。私は楽器も音ゲーもほとんど経験がないのですが、ピアノや音ゲーとタイピングの違いは何かと考えたとき、一番大きな違いはリズムが決まっているかどうか、つまり決まったタイミングで打鍵する必要があるのかどうかではないかと思いました。
つまり、ピアノや音ゲーの経験者がタイピングが上手なのは、リズム感を持っていて、決まったタイミングで打鍵することや、その上達のための練習に慣れているからなのではないか、ということです。そのため、タイピングでも同様に、リズムを意識した練習をすることが上達につながるのではないかと思い、打鍵間隔を一定にすることを意識するようになりました。そして、今年を振り返ってみるとこの方法が一番効果があったと感じています。
具体的に意識していたこと
意識して打鍵間隔を一定にすること(一定のスピードで打ち切ること)はもちろん重要ですが、そうできるように具体的に意識していたことがいくつかあります。
◾️ 日本語を読む
まずはワードの日本語を読むことです。ローマ字より日本語の方が認識しやすいので、基本的には日本語を読むのがよいと思っています(ワードの最初の方だけ、初速のためにローマ字を読んでいます)。
◾️ 初速をあきらめる
他には、練習するときは初速を犠牲にして、ワードを一度全部認識してから打ち始めることもやっていました。タイピングは大きく認識と打鍵の2つのパートに分けられると思いますが、認識の部分を先にやってしまうことで、打鍵の練習に集中できます。
◾️ ワードに合わせてスピードを調整する
ワードに合わせてスピードを調整する(落とす)ことも重要かなと思います。どうしても、苦手な運指(ta、ga、mo、niなどが苦手)が続く場合や、同じ指が連続する場合(aa、小さい"つ"、最適化していないki、zaなど)、打ち慣れていない文字の並びがある場合は、他のワードと同じ速度で打つことは難しいです。そのようなワードは、まずは無理のない速度で、打鍵間隔を一定にすることを意識して練習します。
楽器の練習でも、最初から実際のスピードで練習するのではなく、できるスピードから始めて徐々に上げていくのが効果的だという話を聞いたことがあり、これはタイピングにも当てはまると思います。
◾️ 再現性のあるプレイをする
プレイに再現性を持たせるというのも重要な考え方だと思います。自己ベストを更新したときのメモに、次のように書かれていました。
スコアを更新する難しさと運について
最後に、少し話はそれるのですが、腕試しレベルチェックで自己ベストを更新する難しさについて考えてみようと思います。
まず、私の場合は自己ベストを更新したり、いいスコアが出るのはミスが0のときがほとんどでした。正解率は98%程度なので、ミス0で完走できる確率を計算すると、文字数が200のときは約1.7%、300の時は約0.2%です。ミスするときはまとまってミスすることが多いので、体感ではもう少し確率は高いのですが、ミスせずに完走することはなかなか難しいです。
それだけではなく、コントロールできない運要素として、合計文字数があります。例えば、以下の2つの結果はどちらも初速は0.55s、RKPM(初速を除いた速度)は730keys/min程度です。しかし、スコアには20以上の差があります。この差は、合計文字数の違いによって生まれています。
個人的には文字数が少ない方が速度を出すのは難しいので、スコアが495の方が上手なプレイだったといえます。しかし、文字数が少なかったためにスコアは高くなりませんでした。
文字数によってどのくらいスコアが変わるのかを、初速とRKPMを固定して計算してみました。初速=0.55s、RKPM=730、ワード数=15、正解率=100%としています。スコアの計算式については以下の通りです。
文字数200のときのスコアは511、250のときは544、300のときは568と、文字数によって大きな差が生まれています。
実際には、一概に文字数が多い方がいいといえる訳ではありません。なぜかというと、文字数が多すぎると1ワードを最初から最後までつまることなく打ち切ることが難しくなってRKPMが下がったり、ミス0で完走できる確率が小さくなるためです。
スコアを出しやすい文字数は、その人のプレイスタイルによって変わってくると思います。私の場合は300~350くらいの時がスコアを出しやすい感覚があります。
以上のように、高いスコアを出すためには、ミスなく完走するという狭い門をくぐるだけではなく、ワードの長さという運も味方にする必要があります。そのため、自己ベストを更新するために一番重要なのは、気長にプレイすることだと言えるかもしれません。
あとがき
書きたいことはもう少しあったのですが(なぜ打鍵間隔を一定にすることが上達につながるのか、調子が悪くなったときに気づいたことなど)、今日が終わってしまいそうなのでここまでにします!
今後について、腕試しレベルチェックは来年も自分のペースで楽しみながら続けられたらいいなぁと思っています。初速があまり早くなく、練習すれば伸びしろがあると思うので、そこも楽しみにしています。
今年は腕試しレベルチェック以外はほとんどやっていないため、来年は他のタイピングゲームや音ゲーもやってみたいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!