夏のアマゾン注文履歴を見ながら商品レビューする
昨日ツイッターで「もう夏、終わっちまったのかなあ」と書いたら、「馬鹿野郎、まだ始まっちゃいねえよ」というリプをいただきました。
しかし今日はさらに寒いです。やっぱ「終わっちまった」のかなあ。
※コロナにかかってしまったエマーソン北村さん、一時入院していたそうですが、回復してきているそうです。早く元気になってほしいです。
秋の夜長とか言いますけど、個人的な感覚でいうと、夏が終わったらとんとんとーんと冬になり、あっという間に一年が終わってしまう気がします。一年のなかで夏がてっぺんで、そこから急な下り坂に入るような、一気に時間が駆け抜けていくような印象です。秋自体はとても短い。
そう考えると、秋の夜長云々というのは、別に秋に時間があるということではなくて、夏の喧騒が過ぎ去った後、少し静かになるというか、落ち着いてみる時間のように感じられる、といったニュアンスなのかもしんないなあと、最近特に思うようになりました。
『スタンド・バイ・ミー』しかり、『あの夏、いちばん静かな海』しかり、『牯嶺街少年殺人事件』しかり、夏を舞台にする映画から立ち上がるのは、強烈な「秋」の感覚です。自他の境目が曖昧になるような暑さも過ぎて、秋の涼しい空気が肌を冷ましていくと、自分の体の輪郭線に気づいてしまう――。夏の映画を観ていると、秋に似た時間の移ろいを感じたりします。
さて、この「ふと我に返る」ことでおなじみの秋ですが、私は秋に限らず、毎月必ず「ふと我に返る」瞬間があります。クレジットの明細を見たとき、です。「え、俺こんなの買った? なんで?」となってしまうのがネットショッピングの怖いところなわけですが、さて、この衝動買いという身も蓋もないしょうもない話も、秋の調べに乗せれば、なんかこう、いい感じになるんじゃない?と、言い換えれば直視したくない現実だって、甘苦い思い出になるんじゃないかと、そんな期待を込めながら、夏の買い物反省会をしていこうと思います。
「もう二度と戻らない、ひと夏のネットショッピング――」とか言うと、ちょっと切なさが出るような気も、、、、?? いやなんか、詐欺の注意喚起ポスターのコピーっぽいですね。しかもすべってるやつ。
というわけで、今回は、今年の夏に買った商品をのべつまくなしレビューしていきたいと思います。アマゾン限定ですが、買ったやつ全部書きます。
オーム電機 シンプルホン TEL-2990S
自宅のプリンターがさすがに古くなり、大事な資料作成中に壊れてしまいました。新しくキヤノンのインクジェットプリンターを買ったんですが、壊れたのは電話機搭載型の複合機。自宅の固定電話も新たに用意する羽目に。
なんの機能もいらないから、安くて、そして「場所取らない」ものを狙って、この商品にしました。壁掛けできるというのと、軽いというのと、ムダがないので、ほぼ理想にぴったりです。アマゾンレビューだと、呼び出し音の音量が大きいことや、しかも音量調節できないことにネガティブな評価をする人もいましたが、私の場合は、スピーカー部分にセロテープを貼り付けて、物理的に音を小さくして対応しました。
冬冬の夏休み(字幕版)
これ、デジタルリマスター版の方だったらプライム会員無料対象作品なんですが、多分酔ってたんですね。わざわざレンタル代払ってリマスターされてない版を観たようです。
侯孝賢監督作品です。お母さんが何か重篤な病気にかかってしまったため、田舎の祖父母宅に預けられる兄妹のひと夏を描いた話です。1984年、台湾の田舎が主な舞台。
劇中の小道具に、日本のドラえもんの単行本も出てきますが、まさにドラえもんの空き地の風景が、スクリーンいっぱいに広がったような作品です。ただ、ドラえもんの空き地にある土管が、実は不法投棄の産業廃棄物であったように、のどかな景色にもどこか暴力的な雰囲気が漂います。
地元の子らと無邪気に遊ぶ夏の風景がすごくいいんですが、よく見るとなにもかもが死と隣り合わせで、彼らが毎日、平然と生きて帰ってくるのがほぼ奇跡に見えてきます。
簡単に失われてしまうような命と、にもかかわらず何食わぬ顔で危険に飛び込んでしまう子どもたちの、もろさと浅はかさとたくましさが同時に映っていて、これはもう、観るたびに泣いてしまいます。
オムロン 電子体温計 スピード検温15秒予測 けんおんくん MC-688 ホワイト
体温計を無くしたので買いました。良かったんですが、家に届いた翌日、無くしたはずの体温計が出てきました。ちゃんと所定の場所にしまってありました。
(5200mAh大容量 USB充電式) 自転車 ライト 防水 LED 800ルーメン モバイルバッテリー機能付き テールライト付き 3つ調光モード クロスバイク ロードバイク ライト キャンプ ハイキング サイクリング 懐中電灯 犬散歩 日本語説明書付き (ブラック)
子どもの自転車を新調し、マウンテンバイク風のものにしました。ライトを買わなきゃいけなかったのでこれにしたんですが、かなり明るくて、重さも普通の懐中電灯並みなので使いやすいです。明るい街中でも目立つくらいの明るさなので、すんごいくらい山のなかを猛スピードで走るとかじゃなければ、もう十分なんじゃないでしょうか。
着脱簡単ですが、その分盗難の心配もあるので、つけっぱなしにできないです。うちの息子は大丈夫かな、つけっぱなしにしそうだなあとか思ってましたが、なんつうか、アイテム感が楽しいというか、着脱すること自体が楽しいらしく、今のところ毎回忘れずに持って帰って充電してます。
【pomme】 BCI-381XL+380XL/5MP 染料 お得な5色セット×2 大容量 キヤノン対応 互換インク 残量表示機能付 ISO14001/ISO9001
キヤノンのプリンターの話なんですが、これ、手軽だし、ある程度の速さもあるし、スキャンも保存先がいろいろ選べて、安さの割に高品質なんですけど、インクの消耗だけは早いです。これは盲点でした。
いろいろ調べていると、大容量タイプというのが売っていて、1.5倍量入っている、とのこと。いいじゃん!と思って買いました。
ただまあ、元々インクの消耗が激しいプリンターなので、1.5倍長持ちしても、それほどは、、、。1週間に30枚くらいはプリントしてるかな? で、この1.5倍のインクがギリギリ2カ月で使い切る感じだと思います。
寿工芸 F1/F2用 活性炭マットA3枚入
友人から水槽を譲り受けて、そこでザリガニを飼ってるんですが、水の循環が良くないのか、水を交換してもすぐに濁る気がします。考えたらフィルター代えてなかったので慌てて購入。どうせ長く飼うだろうからと、3枚入り。
寿工芸 F2用 荒目マットB3枚入
上述のマットを変えても、なんかまだ調子悪いなと思ったら、もう一枚フィルターが必要なタイプでした。3枚入りで買ったもんだから、こちらも3枚入りにする羽目に。
で、この二つを使えば大丈夫だと思ってたら、まだなんか、ちゃんと循環してない。というか、排出される水の量が明らかに少ない。なんで?と思っていたら、汚れていたのは買ったフィルターではなく、洗えば何度でも使えるパーツでした。
【ノーブランド 品】ギター バイオリン バンジョーマンドリン ウクレレ用 ピエゾ ピックアップ
子どもの夏休みの自由工作に、弦以外はすべてホームセンターとダイソーで買った材料で、一弦スチールギターを作りました。案外音が良かったので、ピックアップつけたくなったのですが、とはいえ、簡単な電子工作さえやったことない私には、あんまり構造がわかってません。着手もまだしてません。ピエゾタイプの方がすごい安いんですね。
#N/A ホワイトシングルコイルギターピックアップセットにこのギター楽器
とはいえコイルのやつも安かったので、買ってしまった。エレキ弦でもスチールギターつくろうと思ってます。でもまだ着手してません。あれ、やばいな。飽きてきた? 秋と飽きが同音であることに、何かしらの作為を感じ始めてしまうこの頃です。
【最新版&2枚セット】 防水ケース スマホ用 指紋認証/Face ID認証対応 IPX8認定 完全保護 防水携帯ケース 完全防水 タッチ可 顔認証 気密性抜群 完全防水 iPhone 11 Pro Max/iPhone11/iPhoneXR/X/8/8plus/Android スマートフォン6.5インチ以下全機種対応 ネックストラップ&アームバンド付き 水中撮影 お風呂 海水浴 水泳など適用 (黒+黒)
近所の用水路のなかをじゃぶじゃぶ歩いて、いろいろと撮影したりするので、スマホ用の防水ケースを買いました。ケースの上からタッチできるし、防水性も私のような使い方ならまずまず大丈夫。ただまあ、一応予備用にと思って2枚入り買ったんですが、1枚で大丈夫ですよね。
恥辱 (ハヤカワepi文庫)
クッツェーのやつ。買ったことさえ記憶になく、積読状態です。
日本の開国と多摩: 生糸・農兵・武州一揆
23区じゃない方の東京こと、多摩の歴史が知りたいなあと思って買いました。積読状態です。
あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)
たぶんだけど、ヴィルヌーヴの『メッセージ』が面白かったので買ったんだと思います。やはり積読状態。
関東大震災 消防・医療・ボランティアから検証する ちくま新書
これは読みました。菅首相が総裁選に出馬しないという話が今さっき出てましたが、まあ彼が最初に言った「自助・共助・公助」を思い出します。日本のムラ社会というのと、この「共助」というのがめちゃくちゃ相性良くて、機能しまくってしまったばかりに、公助が発達しなかったんだろうなあとか思った次第です。ただ、関東大震災のときの朝鮮人虐殺というのは、その「共助」というのがやばい方向に機能しまくった結果でもあり、その辺りの検証もボランティアという角度から細かくやっていて非常に勉強になりました。吉村昭『関東大震災』と加藤直樹『九月、東京の路上で』と併せて読むのがおすすめです。
沙翁百人一句 シェイクスピアかるた
恥ずかしながらシェイクスピアのことなんかほとんど知らないし、でも英詩のパンチラインに興味があったので、なんか網羅的に学べるものはないかなあと思っていたら、こんなものを見つけました。
パンチラインを上の句と下の句に分けて、百人一首的に遊びながら覚えちゃおう、と。子どもたちがもうちょっと大きくなってからも遊べるなあと思って購入。解説の冊子がすごい面白くて、それ読むだけで元取れます。
少年イン・ザ・フッド 3
これも積読してます。1巻と2巻がすごくおもしろかったので購入。町田で育ったということもあり、町田への愛憎がくすぐられて結構感傷的になってしまいます。
コラムの冒険―エンタテインメント時評1992~95 (新潮文庫)
小林信彦のエッセイは、安く出てるのを見かけたらとりあえず買う枠に入れてます。まあやっぱり積読ですが。
映画にとって音とはなにか
近くの図書館で何度か借りるものの、毎回読まずに返してしまうので購入。当然、積読している状態です。
結論:買う時期だけずらせば、そんなに悪い買い物じゃない
ぶっちゃけ、こうして並べてみるとそんなに損するような買い物はしてなかったと思います。ただ、やっぱり夏に買った本のほとんどが積読状態になっていて、どうせ積読にするんなら、もうちょっと分散させて買えばいいのにとか、そんなにレアでもない古本なのに焦って買ってるとか、そういう反省は見えてきます。まあでも、こうやって並べてみると、今年は結構買い物上手だったように思えてきました。
(文・安藤賛)