※ネタバレ注意/忘れないうちに、「オレのウルトラマン」と「シン・ウルトラマン」と「怪獣世代」のこと その6
初めて投げ銭されました。嬉しいものですね。
※注意喚起のメッセージ
本note投稿は、映画「シン・ウルトラマン」について、バリバリにネタバレしながら語っています。
なので、まだ「シン・ウルトラマン」を観ていない人は、まず映画館へ行って、映画を観てくることをお勧めします。
公開終了後に読む人で未見の人は、DVDなりBDなり、動画サブスクなり、とにかく観てきてください。
その後、このnoteのことなんて、忘れてもらってもかまわないので(笑)
あと、前回、今回の文末で妙な事を言い出していますが、
うちの嫁さんは、刀剣女子です。
というわけで、続き。
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あらわれたのは、「銀色の巨人」。
一応、うっすらと緑色の体色も載っていたようなんだけど、自分にはそれは「モノクロ画像」に見えたんだ。
ウルトラマンは、昭和40年放送開始。つまり、世の中のほとんどの家庭は、まだ白黒テレビだった。
その、白黒テレビに現れた、銀色っぽいグレーに、それよりは暗いけど、テレビの性能のせいもあって、コントラストがない(笑)グレーの体色のウルトラマン。
あれに、見えた。
狙ったんだろうか。
吹きあがる粉塵の表現も含めて。
もしかすると、狙ったのかもしれない。
「灰色一色のウルトラマン」
それは、もしかすると「テレビ視聴者としてのウルトラマンのイメージの原点」なのかもしれない。
とか、思った。
真意はわからない。
そして。
体色が赤くない、ぼやっとした灰緑っぽく見える、スマートな巨人。
白黒テレビの中のウルトラマンが戦う。
なるほど、今回は、ウルトラマンも禍威獣も、基本CGだと聞いていた。
が。
うん。知ってる。
あれは、ウルトラマン。
すらっとした、細い体躯。
どこかふわっとした、移動。猫背。
あれは知っている。
ウルトラマンだ。
ホンモノのウルトラマンだよ。
古谷敏さんが、スーツアクターで入っているウルトラマンだよ。
古谷さんに御参加いただいて、「ウルトラマンの動き」を演じてもらったのだそうだ。
それを基に、CGのウルトラマンに芝居をつけたんだそうだ。
モーションキャプチャー。
シン・ゴジラで、野村萬斎のすり足、陰の手ムーブをゴジラに移植した、あの技術だ。
カラータイマーがない。
ウルトラマンを造形した成田亨氏が、どうしても受け入れられなかった、「演出上の必要性で、つけくわえられた異物」
それは、思いのほか気にならなかった。
おそらく、製作者がそれで良いと思っているから。
端から、それは無いものだから。
腕が十字に組まれる。ちょっとだけ、体の中心線を避けて。
そして、青い “光波熱線” が放たれる。
大地を削り穿って奔る。
スペシウム光線!
あぁ、これで禍威獣は倒される。
最初の戦いが終わる。
ネロンガは倒され、ウルトラマンが飛び上がる。
そして、「神永」が現れる。
でも、もちろん知っているさ。子供を助けて禍特対に帰ってきた彼は……
もう、神永じゃないさ。
ウルトラマンだ。
禍特対の本部へ戻る。
どうやら都内の、それこそ丸の内あたりにあるらしい。
科特隊には「ジェットビートル」があったけど、彼らには専用車しかない。
緊急時には、自前のビートルの代わりに、自衛隊の最新鋭ヘリや輸送機が送ってくれるだろう。
それに、「禍特対の専用車」は、市販車のドアに、流星マークがついたやつだったから、これでいい。
全く正しい(笑)
神永君の姿を借りたウルトラマンが、禍特対へ、「人間社会」へ合流する。
浅見分析官(長澤まさみ)がやってくる。
神永は元々「警視庁公安部」、要するに、スパイ活動みたいなことをしていた部署からの出向という人物の姿を借りている。
この設定は、上手い。
「普段から身上情報が、国家レベルの活動に関わるレベルで秘匿されている」「単身で、秘密裡・独自判断で行動することが、ある程度認められている」
人物であるから、彼がウルトラマンと入れ替わっても、奇妙な行動や、何かを探るような情報取集をしていても、誰も「あぁ。いつもどおり」としか思わないという設定的な仕掛け。
「普段の神永本人」の人となりは、作中でほとんど描かれていないので、「神永の姿のウルトラマン」と「神永本人」との間に、どれほどの行動の差異があるのかはわからないが、出会ったばかりの浅見(長澤まさみ)はとにかく、他のメンバーもそれほど違和感を感じてはいないようだ。
この長澤まさみが、気合入れでお尻をパンと叩くくせがあるんだけど……セクハラだのなんのというバカな絡みをしたがったやからがTwitterに現れたのには驚いた。まぁ、セクハラの定義を勉強してこい来いとしか。
閑話休題。
面白かったのは、「ウルトラマン」が、図書室みたいなところで、なにやら資料だか書籍だかを熱心によみふけるシーン。
彼は、つまるところ、
「一応、いち推しはいるけど、基本箱推しの刀剣女子みたいな人」
だ。
彼は、地球人を、「神永」を、好きになってしまった。
「地球人」を、「神永」を理解したくて理解したくて仕方がない。
多分、その理由は本人にもよくわからない。
オタクは知っている。
「好きになる」に理由はない。
そして、いざ何かを好きになると、その推しのことを調べたくて仕方がない。
三日月宗近のイラストにひとめぼれし、「推し刀」たる彼と、仲間たちにあいに国立をはじめ各地の美術館へ出かけ、少しでもそれについて知りたいから、半月前までカケラも興味がなかった、山ほどの「刀剣」の参考書、専門書を読み込む程度のことなんて、なんのその。
なんなら三日月宗近サマのコスプレだって上等!
ウルトトラマンは、「地球人推し」「神永萌え」のおたく。
刀剣女子みたいなもんです(笑)
だって、そう見えちゃったんだもの(笑)
2300Wほど。
続く。
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