プリセット+αでvroidぽさを脱却する試み(顔篇)
所感
VRoidぽさという言葉には、どうしてもマイナスなイメージが付きまといますので、私の所感を述べます。
まず、VRoidぽさやVRoid感という言葉の意味についてですが、これは初期モデルに近い作風のモデルを指してよく使われる言葉のように思えます。もともと定義はなく、「ぽさ」や「感」といった曖昧な表現であり、人によって捉え方が異なるものですが、私はこう捉えています。
では、この初期モデルに近い作風が悪いのかというと、私はそうは思いません。初期の作風が自分の“好き”であるならば、それは決してマイナスではありません。これはモデル制作に限らず、全般に言えることだと思います。例えば、『らき☆すた』の絵と『FF』の絵を見比べたときに、好き嫌いはあっても、どちらが優れている・劣っているということはありません。VRoidのモデル制作でも同じです。自分が好きな画風が初期モデルだったというだけで、それがマイナスになることはありません。
しかし、なぜVRoidぽさにマイナスなイメージがあるのかは、一考する必要があると思います。考えられる理由の一つは、外から見て意外性や新しさが少ないと感じられることです。初期のモデルに近いため、工数が少なく、見慣れたモデルが並ぶ結果、他の作品と比べてインパクトが欠けるように見えることがあります。もちろん、同じに見えても、その人にとってはパラメータやバランスで工夫が凝らされています。しかし、現在はテクスチャに非常にこだわったモデルが多く、それが他人の目を引くため、パラメータへのこだわりが目に入らない場合が多いのです。今はテクスチャに力を入れたモデルに評価が集まりがちな傾向があると感じます。これはVRoidを触っている人や、技術的に詳しい人ほどこういった嗜好になりがちだと、肌感覚で感じます。
しかし、これはあくまで他人の評価に過ぎません。もし、他人の評価が目的でモデル制作をしていないのであれば、VRoidぽさがあっても、自分の好きなモデルを愛でるべきだと思います。それこそがVRoiderだと思います。
余談ですが、技術的な理由でVRoidぽさがあると悩んでいる人もいると思います。ですが、名だたるVRoiderも初期はVRoidぽさがあるモデルを投稿していたので、悩む必要はないと思います。むしろ、それを気にせずに自分の「癖(好き)」を追求している人ほど、結果的にVRoidぽさから遠ざかり、長く活動している印象がありますw。
プリセット+αでVRoidぽさを脱却する(技術編)
ここからは
プリセットと+α(テクスチャの簡易編集、髪型のちょい編集など)でどこまでVRoidぽさを脱却できるかを検証していきます。
使用機材
・マウス
ロジクール ワイヤレスマウス トラックボール M575S
・PC(VRoid Studioが動くスペック)
・VRoid Studio
・酒(ウイスキー)
→やはり長丁場になるので、飲み物を用意した方がいいです。作業は時にはつらいので愉快にするためにお酒がお勧めです。飲めないor嫌いな方は油や紅茶や珈琲がおすすめです
今回、誰でも使えるようにPC版VRoidStudioとマウスを使って作業します。
とはいっても、『お前にじめちゃんマウスで作ったじゃん。込み入ったことやるんだろ』みたいなこと言われそうですが、今回はホント簡単な編集しかしません。
VRoidぽさを形作る要素(顔と髪)
まず顔をいじります。
VRoidぽさを形作る要素として下記のものがあると私は思っています。これをもとに編集していきます。
また後述しますが、初期モデルにおいて目の小ささと情報量が少ないのがわりとVRoidぽさに大きく寄与するので、今回は所謂ロリ顔で攻めます。
リアルでカッコいい顔がいいんだが(# ゚Д゚)!、という人はこんなnoteよりLucasさんの本を買って読んでください。あちらの方が勉強になります(^-^;。私は可愛い系しか作れないので…
1. 目の大きさ(デフォルトだと少し小さい?)
2. すっきりとした情報量少ないアイライン
3. 影が少ない
4. 顔(体)の色 →デフォルトだと黄色め
5. 口のアウトラインが肌と同じような色、広い口幅
6. プリセット髪のハイライトとテクスチャ
目の大きさ(デフォルトだと少し小さい?)
すっきりとした情報量少ないアイライン
初期のモデルは目元がすっきりしていて、ぱっと見目をひきずらいという感じがあります。
また、顔に対する目の面積も小さいので目力が足りなく感じます👀。ということでロリ顔(目を大きく)にします。なお、別にロリ顔以外でも流行ってるモデルは目元の情報量が多いので、ロリ顔に限らず目元の情報量をまず考えるということは重要だと思います。
瞳から編集していきます。
瞳は今回、リアル寄りでなければいいと思ってるので、これでないといけないとわけではありません。今回は上から5番目を採用をしています。瞳の色は今回 #950600 を採用しています(図1.1,図1.2)。しかし、別にこれじゃないというわけではありません。ただ後述のアイラインに合わせて色は赤系がいいと思います。
今回、重要なのはアイラインの方で、アイラインは今回赤色の目なので、目尻と目頭は赤系の色を入れて、観客の目をひきたいです。それを満たすアイラインとして上から5番目をお勧めします(個人的に滅茶苦茶使う)。色は #FF5475 としています。
またロリ顔、ということで目の大きさも重要です。今回はアイラインのパラメータ、目の横幅を1.0、縦幅を0.8としています。横幅が大きいほどほどがロリっぽくなります。瞳のパラメータも横幅を縦幅に対して大きくした方がいいです。
また目の下まぶたはまっすぐした方が見た目がいいのでしたまぶたをまっすぐにのパラメータは-1.0としています(図1.3)。
目のハイライトは下から二番目を採用しています(図1.4)。色は##FFFFFFです。
目を弄った変更後の画像は図1.5に示します。眉毛は色だけ変更指定、色は#A13246にしています。あと肌色と耳が変わってますが気にしないでください。作業工程が前後しているので…
肌の色
デフォルトだと黄色系です。これは別に好みといえばそうかもしれません。
肌の色でよく比較される、けいおんとぼっちざろっくがあるので今回もそれを持ち出します。
けいおん、平成のアニメの色使いとして肌は黄色い系統の色が使われています。対して、ぼっちざろっく、最近のアニメはピンク?赤?系を肌に混ぜています。
ようは何がいうと、最近は赤系の肌が流行っている印象があります。VRoidデフォルトはどちらかという平成アニメの色遣いなので、今回はナウ感を出すために赤みを足します。
具体的には肌のカラーと、ライトカラーとダークカラーを画像のように変更してください
変更すると結構印象が変わると思います。
どうしても、目に入るイラストの影響を少なからず受けると思うので、今平成初期の色遣いだと、言語化はされないですが(若干懐かしい・古いな)みたいな印象を持たれると思います。ただこれを狙うならいいですが、別に狙わないなら流行りに合わせた方が、見せ手に余計な脳みそを使わせないのでいいと思います。
耳の大きさ
デフォルト、耳デカすぎだろ!マギーしんじか!!?っていつも思うのですが、私だけでしょうか?
ということで耳を消します。これはた単純に耳を消すパラメータで制御してください。
自分は耳を出すのがそもそも好きではないのと、耳を出す髪型をあまり使わないのでので限りなく小さくしています。イヤリングとか見せたい人は造形こだわると思いますが、今回は込み入ったことはしたくないのと、そもそもやったことないのでシンプルに小さくします。
鼻と鼻の影
デフォルトだと、鼻は鼻の線をぴょんと書かれているだけで立体感をつかみづらいので鼻の影がわかりやすいプリセットを選びます。なお、鼻影はプリセットの肌の色に依存するので今回はノータッチで進めます。
今回は上から4番目のプリセットを選びます。
(欲を言うと、鼻の線が長すぎるので短くしたいのと、色を変えたいけどそれをやりだすと、マウスでできねぇじゃねぇかと言われそうなので我慢)
口の大きさ
まず表情編集の口”あ”を選択します。ここで口の開き具合を確認できます。口は大まかに表情タブで編集する方法と口編集タブで編集する方法がありますが。前者は逐一編集しないといけなく面倒なので後者でやっていきます。
私はあまり気になりませんが、デフォルトの口の横幅だと、デカすぎるという声が多いので少し落とします。口の横幅 -0.6
私は猫口、肌八重歯が好きなの表情編集NATURAL標準タブで猫口 58程度、肌八重歯(右) 100にします。この時に注意なのが猫口は使う際は口(女性)の標準パラメータはゼロにした方がいいです。ゼロでないと猫口が反映されないので。
口内テクスチャ塗
デフォルトだとやや明るすぎるので、私は塗ります。口のテクスチャ分けは下記の通りになっていてざっくり、舌部、口内部、歯部の三つに分かれています。今回は舌部を#DB6F92で、口内部を#B83B63で塗ります。
見る人が見ると塗りこみたいと思うと思いますが、とりあえず単色で今回はいいとします。
全体のバランス
鼻、目、口のそれぞれの設定はできたので三つの配置をしっかりしてバランスをとります。
バランス関連は目の高さ、鼻全体の高さ、口の高さ、この三つのパラメータを弄って制御します。
今回はロリ顔ということで、目と口をできるだけ近づけたいです。
ここでよく私は指標に三角形を使うので、ここでも適応します。目と口を点としてその三点を繋ぎます。左目の点をA、右目の点をB、口をCにします。AC,BCの線の長さはできるだけ短く、要するに目と口を近づけたいのでそのように設定します。
また、赤線で示したものは目の下の下位置と顎位置を結んだ線ですが、ロリ顔にしたいときはできるだけここは可能な限り短くした方がいいと思います。
先ほどの指標に基づいて、ロリ顔に近づけたものを下画像(右)に示します。輪郭はあごを丸めるパラメータのみで変更しています。
結構ロリ顔になってるかと思います。
さらに、ここでAC,BCを短くする。目と口を近づければいいのでは?という考えに至りますが、これをやるとVRoidではほうれい線という現象がおきます(^-^;(パラメータの臨界突破を覚えた時にやりがちw)
これはやりようによっては解消できるのですが、外部ソフトを使うのと、この記事を読むような触り始めの人には少し難しいので、最初は常識的なパラメータで遊ぶことをお勧めします。
また、目の大きさで触れるのは忘れましたが、目は大きいほどかわいいというわけではなく、目と目の間に一つ目が入るぐらいが適切だと言われています。
ここら辺のバランスは人によって好みがでるので、正解はありません。私もその日の体調とか見たイラストによってパラメータを弄りまわすので、答えが出ていませんw。ただ、悩んだ時の一応の指標として上記のものを使ってます。
チーク
デフォだとチークがないですが、私は好きなのでいれます。
チークのプリセットは下から6番目、カラーは#FF0E7Cとしてますが、チークは好みが出るのでアレンジしてください
禿でもかわいく
VRoidでかわいいモデルは禿でもかわいいと個人的に思ってます。なので禿でできるだけかわいい!ってなるように調整しましょう!
作業動画
作業動画として初期状態~体系調整までの等速動画を載せます。参考になるかわかりませんが…
9.27記
とりあえず顔だけまとめてみましたが、髪と体についても順次追記していこうと考えているので気長にお待ちください
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