どうなってるの? らくらく売る人のアタマの中
「『売る』って、なんかしんどい」
私が自分でビジネスを始めようと思った時、最初にぶち当たった壁は、「自分の商品・サービスが作れないこと」でした。
でも、1番どん底で悩んで、抜け出すのに相当な労力をかけたのが、「商品・サービスを売る」という行為でした。
売れてる人に話を聞いて、その人がやっている通りに話をしても、なぜか売れない。
一体、私の何が悪いのか? と、わからないだらけで途方にくれた日々を、今でも思い出します。
その当時の私にぜひ読んでほしい本が、今回ご紹介する「らくらく売る人のアタマの中」です。
ちなみに、著者の体験を通した冒頭のメッセージで泣いてしまったのは、内緒ですよ。
さて、商品・サービスが売れない、もしくは、売ることにネガティブなイメージを抱いてしまう、そんな人のアタマの中では、何が起こっているのでしょうか?
ん? この本は、「らくらく売る人のアタマの中」の話では? と思ったかもしれません。
それがわかれば、私だって「らくらく売る人になれるのに……」と。
でも、ここで大きな間違いがあるのです。
著者いわく、「売れている人は、普通の人」
つまり、何か特別なことをやったから、その人のアタマの中が特別だから、「売れた」という結果が出てきた訳ではない、ということです。
売れている人とそうではない人の違いは、「売ることを楽しんでいるかどうか」の違いだけだと言うのです。
「えー! 売ることなんて、楽しめないよ!」
そう思った方、わかります! 私もずっと、そう思っていました。
ところが、本書の内容は、「なるほど! そういう考えもあるのか!」と思ってしまう内容ばかりなのです。
今回は、私が特に「なるほど!」と思ったポイントを、1つご紹介させていただきますね。
そのポイントとは、売ることによって生まれる「価値」についてです。
「価値」といっても、2つあります。
1つは、「売る人の価値」
2つ目は、「買う人が得られる価値」
似ているようで、ちょっと違う、この辺りがわかると、スルスルらくらく売れるようになるのかな? と思いました。
1つ目の「売る人の価値」についてですが、著者は本書の中で、終始「売る人はえらい!」と言っています。
実際に著者も、体験として「えらい」と言われたことがあるそうで、その言葉をうれしく思い、勇気をもらったと書いてありました。
売る人がいなければ、豊かさが世界に循環しません。
断られても、嫌がる人がいても、遅い時間でも「売る」という営業行為をしていてえらいなぁ。
そうやって、売る人をリスペクトすることで、後に自分に返ってくる、と著者は言います。
いきなり自分を「価値ある人間だ!」と思うことは難しいかもしれませんが、目の前で売る人を「価値あることをやっている人だ」とリスペクトすることはできます。
なんなら、「えらいですね」と声をかけることだって、できるわけです。
褒められたり、自分のやっていることの価値を認められたりすると、人はうれしいものです。
人に言い続けていると、逆の立場になった自分でも、「売ることは価値あることなんだ」と思えるようになってきます。
まずは、売る人をリスペクトするところから、始めてみましょう。
そして、2つ目の「買う人が得られる価値」ですが、これは売る側が決めてしまっている価値ではありません。
お客様が実際に得ている価値のことです。
一体何が違うんだ? と思うかもしれませんが、その価値について「考えている人」が違うのです。
本書には、著者のアルバイト体験が載っていましたが、著者に支払われている代金の10倍の価格で、納品物が企業と取引されていたそうです。
実際、著者は「高額なバイト代をもらって申し訳ない」と思っていたそうですが、その取引内容を見た時に、「貢献しているんだ」と感じたそうです。
つまり、自分が感じている以上に、売る相手であるお客様は価値を感じてくれている、ということです。
価値の感じ方なので、人によってその大小は違うでしょう。
しかし、10人いたら10人に買ってもらう必要はないわけですから、大きな価値を感じてくれる人にだけ、売っていけばいいのです。
「売れなかった」=「商品に価値がない」「自分には価値がない」と思わずに、価値を感じてくれそうな人のところに会いに行き、その商品やサービスでどんないいことがあるのかをしっかり伝えることが大事なのだな、と感じました。
この他にも、本書には「らくらく売る人」になるためのヒントが、たくさん散りばめられています。
著者も言っていますが、私たちの変化は少しずつですから、1回読んでわからなくても何度も読み返すことをオススメします。
売ることに対する苦手意識がなくなり、たくさんの人に貢献して、幸せを提供する人が増えていく。
その時には、『世界はもっともっと素晴らしい場所になっているはずです』
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