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第3期帝杜戦プレーオフ観戦記

令和6年5月に開催された
東北プロアマリーグ 第3期帝杜戦。

12/21(土)にプレーオフが行われた。

準決勝は8卓2名
50分+1局
3回戦を行いポイント上位2名が
決勝へ駒を進める。

A卓
ドットこむさん
加藤勇飛プロ
マメピョンさん
湯村浩章プロ

ドットこむ さん

初プレーオフ
「結果は勝手についてくる筈だから、いつも通りに打ちます‼️」

筆者も同卓経験があるが、常に落ち着いた打ち筋でプラスを積み重ねていたイメージだ。

加藤勇飛 プロ

東北本部Bリーグ
鳳凰戦E3リーグ

勉強熱心でありプロ活動も精励して、つい先日、自身主催の大会も開催した。

今回のプレーオフに人一倍燃えており、意気込みを聞くと
「優勝します!以上!!」
と、力強く返してくれた。

マメピョン さん

2度目のプレーオフ
「普段通り楽しんで打つだけ。風が吹けば、勝てるよ🎶」

マメピョンさんはどんな時も笑顔を絶やさない。純粋に麻雀を楽しむ心が、手牌を勝利に導いているのかもしれない。

湯村浩章 プロ

東北Bリーグ

初プレーオフの彼は、今期の帝杜戦全節でプラスを叩き、総合成績は+252.0とぶっちぎりの1位で予選を通過した。

「優勝して名前を売りたい。誰にも負けたくない」
と、いつも朗らかに笑う彼が力強く意気込みを話していた。

B卓
波奈美里プロ
山下敬介プロ
かずおさん
yamadaさん

波奈美里 プロ

現天翔位
東北Aリーグ
鳳凰戦B2リーグ

経歴や実力的にも優勝候補と思われる彼女。

「今年はありとあらゆるものに負けている、今回こそは絶対に勝ちたい!がんばります!」
と瞳に炎を宿していた。

山下敬介 プロ

東北Aリーグ

波奈と同期で、東北本部で奮闘している山下。
初のプレーオフで優勝を狙う。

普段は気さくな彼も、今日はいつもより真剣な表情で対局への気合を感じとれた。

かずお さん

帝杜戦の名物的存在。
強引グ・軍団の一員かずおさんが2度目のプレーオフ

今日も勝負服の強引グTシャツを見に纏い、やる気満々!
「ご迷惑をかけない様に、でも精一杯やります!」


yamadaさん
今回2度目のプレーオフ。
「去年は準決勝で負けてしまったから、今年は優勝目指して頑張ります!」
と強く意気込んでいた。

準決勝 対局結果

A卓
B卓

A卓は1回戦からバチバチの叩き合いが繰り広げられた。
東1局一本場
ドットこむさんのタンヤオ平和三色ドラ1
親の満貫を皮切りに、次々と高打点の手が開かれた。

ドットこむ さん

初戦に大きなトップを取ったドットこむさんは加藤プロの追い上げに惜しくも準決勝で敗退となった。

A卓勝ち上がり
湯村浩章プロ
加藤勇飛プロ


一方でB卓では、流局や、手が入っても和了りまで繋がらない展開が続いていた。

大きく動き出したのは3回戦目である。
2回戦終了時点で並びは
波奈
yamada
山下
かずお

東1局に、波奈が山下から立直ドラ3の満貫。
続く東4局には今度はyamadaさんがかずおさんからメンホン白一盃口の満貫を和了り

かずお さん

勝ち上がりへのリードを更に広げることに成功。

オーラスの条件は
かずおさんが役満の直撃かW役満ツモ
山下がハネマン直撃か三倍満ツモ
とかなり厳しい展開に。

ラス親の波奈が伏せれば勝ち上がりという寸前。16巡目、山下からの立直‼️
なんと出和了り跳満のツモり四暗刻聴牌。

山下敬介 プロ


しかし、祈りは通じず…最後は1人聴牌で終局となった。

B卓勝ち上がり
波奈美里プロ
yamadaさん

決勝卓

決勝戦はポイントリセットで1回戦。
時間無制限で行われる。

湯村の起家で始まった決勝戦。
🀄️東一局 親:湯村
14巡目に波奈が立直!
しかし終局間際にyamadaへ白混一色の3900放銃。

🀄️東二局 親:波奈
5巡目、yamadaが立直!
湯村から出た西を一発でロンして
立直七対子3200

🀄️東三局 親:yamada
1巡目から波奈が軽快に北をポン!
しかし4巡目に親のyamadaが立直。そのままツモ和了り
立直ツモ1000オール

いきなり三連続で和了り勢いに乗るyamada
他家を突き放し41100点のトップ目に立つ

🀄️東三局一本場 親:yamada
8巡目に湯村がツモ和了を拒否して高め一気通貫の47s振聴立直!
次順すぐに追いついたyamadaからも立直が。

しかし和了ったのは波奈。二件立直に押し切り白1300は1600

🀄️東四局 親:加藤
湯村にドラ3のチャンス手が入るも波奈の立直に和了を拾われてしまう。
立直平和2000

B卓最終戦の勢いをそのままに、波奈とyamadaが和了を連発。

東場終了時点で
24800点 湯村
29700点 波奈
40100点 yamada
25400点 加藤

yamadaの1人浮きの展開に。

しかし
🀄️南一局 親:湯村
湯村に2連続でドラ3。今度は好形ばかりだ。
確実に和了りたい湯村はダマテンを選択。しっかりツモ和了る。
タンヤオツモドラ3、4000オール

これで一気に湯村が36800点のトップ目に躍り出る。

湯村浩章 プロ

🀄️南一局一本場 親:湯村
8巡目に湯村が選択ミスなく最速の立直を打つ。
しかしここで波奈が激烈なプッシュ🔥

和了りきったのは波奈!
湯村から片和了りの567の三色。2000→2300

🀄️南二局 親:波奈
トップ目のyamadaから立直タンヤオ平和を直撃し、今度は波奈が34800点のトップ目に‼️

波奈美里 プロ

🀄️南二局一本場 親:波奈
続く一本場

波奈が瞬く間にダマでツモ和了り。
平和ツモドラ1
1300オール→1400オール

🀄️南二局ニ本場 親:波奈
7巡目に湯村が一気通貫のペン7pを一発でツモ。
2000.3900→2200.4100

湯村が再び波奈を捲り、40600点。勝負は熾烈な争いに🔥

🀄️南三局 親:yamada
決勝が始まってからずっと我慢を続けてきた加藤についに勝負手。
配牌でツモり四暗刻のドラドラの二向聴‼️

8巡目、一足先に湯村が25m高め三色の立直。
yamadaが安めの5mで放銃し勝負はオーラスへ…!

立直 1300

41900点 湯村
34900点 波奈
25400点 yamada
17800点 加藤

波奈の条件は
1600.3200ツモ 湯村から3900 2人から7700

yamadaの条件は
倍満ツモ 湯村から跳満 2人から三倍満

加藤の条件は
三倍満ツモ 湯村から跳満 2人から三倍満
しかし親の加藤には連荘もある。

🀄️オーラス 親:加藤
ラス親の加藤は配牌八種の苦しい形。中張牌から切り出し国士無双狙い。

トップ目湯村は配牌で南対子から和了りを目指すが、一向聴から進まない。

湯村を追う波奈、早々と七対子一向聴になり王手をかけるかと思うも、なかなか聴牌が入らずやっと重ねたのは17巡目。ツモ番無しの七対子ドラ単騎の立直を打つも、和了れず。

波奈とyamadaの2人聴牌で終局となった。

第三期帝杜戦優勝は湯村浩章!

満面の笑みの湯村浩章

1半荘の勝負だが4人それぞれに見せ場があり、最後まで誰が勝つか分からない熱い対局だった。

優勝した湯村も最終局の親の加藤が手を伏せるまでは勝ちを確信出来なかったという。

優勝した湯村には、帝王戦 小島武夫杯の本戦シードが与えられる。
「東北のプロアマ代表として、恥無い麻雀を打ちたいと思います!」

東北本部のオールドルーキー
湯村浩章プロ‼️
帝王戦での活躍にご期待ください🔥

今期の帝杜戦を終えて

3回目の帝杜戦、全日程が終了した。
一発、裏、槓ドラ無し、順位点は3万点からの浮き沈みによって変動する。
普段はなかなか打つ機会の無い日本プロ麻雀連盟の公式ルール。

参加者の方も最初は
"立直判断が難しい"
"打点を作りずらい"    など
様々な悩みを抱えていたが

回数を重ねる度に
「今日はここが上手く打てた!」
「次はこういう目標で打つ!」
と熱心に話しかけてくれることが、運営をしていて嬉しい瞬間でした。

東北本部以外にも沢山のプロが参戦しており、対局後に話を伺うと、参加者の麻雀に対する想いが伝わってくると口を揃えて話してくれる。

年々、参加してくださる方も増えていて対局が始まるまで和気あいあいとした時間が流れている。

帝杜戦で競技麻雀を通じて、人と人の繋がりをより感じることが出来た1年間だった。

最後に

第三期帝杜戦も大成功で終えることができました。
来期も沢山の参加者の方に競技麻雀の面白さを感じてもらえる様、日本プロ麻雀連盟東北本部一丸となって帝杜戦を盛り上げてまいります!
どうぞよろしくお願いいたします!

第三期帝杜戦参戦プロ(第3節より)


文:小栗隆成

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