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「行けたら行くわ」の人だけで合コンを組んだ場合の悲劇的な結末についての考察
「行けたら行くわ」
人をイラつかせる魔法の言葉である。
「まあ、ほんとはいきたくないしいけるかわかんないし、体裁的な問題もあるし、まあ結局行かないけど~」みたいな魂胆がここまで見え隠れするどころか、丸見えのフレーズは珍しい。
100%行けるのならば、「ぜったい!ぜったいにいく!」と思っていた以上に食い気味に言ってくるはずである。
「いけたら行くわ」のコイツこねえだろ感は確かに異常ではあるが、人によって来る打率は変わってくるので、人数にカウントしないわけにはいかない。まさに幹事泣かせのキラーフレーズである。
婉曲表現を巧みに操る日本人にとって、婉曲の結果多くの人を悩ませている言葉ランキング栄えある1位だと私は勝手に思っている。
この言葉を使っている人はどれだけ人をイラつかせるのか冷静に考えてみてほしい。
このイラつきを理解してもらうために、ちょっとばかり歴史を戦国時代まで遡ろう。
時は戦国、西暦1600年。
明日は天下分け目の関ケ原の戦いである。
徳川家康「明日さ、天下分け目の関ケ原の戦いなんだけど来れる??」
本多忠勝「あ~、行けたら行くわ~」
井伊直政「俺もいけたら行くわ」
黒田長政「行けたら行くー、連絡するー」
細川忠興「まだ分かんないけど、行けたらいくね~」
徳川家康「お前ら来ないと盛り上がんないからさ~マジでたのむぜ~」
当日
家康「誰も来ねえええええええええええええええええええええええええええ」
お分かり頂けただろうか。
「行けたら行くわ」で期待させといてからの来ない、は歴史を動かしてしまう危険性をも含んでいるのだ。
これで石田三成率いる西軍側が、「ぜったい!ぜったいにいく!!!」と食い気味に言ってくる奴らばかりであったら、西軍側が天下を取り、世の中が変わってしまっていたかもしれない。
恐ろしい言葉である。
この恐ろしい言葉「行けたら行くわ」を巧みに操る人間だけで構成された合コンを見てみたい。そうそれはまさに地獄絵図。
男側
ミツヒコ「来週合コンのお誘い入ったんだけどみんな来れる~?」
カツトシ「いけたら行くわ!!!!うええええええええいいいいいいいいいいい!!」
マサヒデ「行けたらいくぜ、そしたら連絡する」
テルユキ「あー多分いけるかも~行けたらいくわ~」
ミツヒコ「まじか!じゃあよろしくたのむで!!」
女性側
エリカ「来週合コンのお誘い入ったんだけどみんな来れたりする?」
ミサ「いけたら行くわ!!!!」
カンナ「行けたらいく、そしたら連絡する」
ヨシコ「あー多分いけるかも~行けたらいくわ~」
エリカ「おっけ!!じゃあよろしく!!」
当日
カツトシ「ごめん、やっぱいけない!」
マサヒデ「行けないすまんな」
テルユキ「忘れてた、てかそんなこと言ってたっけ?」
ミツヒコ「うおおおおおおijifjnjabrujaijijriaiihuhfaiimarうおおえいえjijfihuaran」
あんなにハイテンションだったカツトシ。
いつも元気なカツトシ。
元気が空回りして、空気が読めないことが多々あるカツトシ。
うええええええええいいいいいいいいいいい!!の時点で、「お、こいつは打率が高い方の『行けたら行くわ』の使い手だな」と思わせつつ、冷酷無慈悲にも来ない。
テルユキに至っては覚えてすらいない。
記憶喪失型の「行けたらいくわ」の使い手が、最も人をイラつかせる。
事故にでもあったのかな?頭でも打ったのかな?
たまたま「行けたら行くわ」の打率が高かった女子たちは全員参加、悲しいかな男子はミツヒコのみの参加に。
「行けたら行くわ」のせいで、ミツヒコはガールズトークに華を咲かせる女子たちを尻目に、邪魔にならない程度の存在感を保ちつつ時々「わかる~~」と相槌を打ち、お代わり自由のキャベツを永遠に咀嚼する生命体になってしまったのである。
ダメです。「行けたら行くわ」の打率を人類全員固定にしてください。