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season 1

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様々な背景を持つ複数人でそれぞれ綴る公開日記/エッセイ。 同じアパートに暮らす住人のように、交わりそうで交わらなさそうなそれぞれの日常。 (第1期は7〜9月)
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[第1期]書き手紹介

様々な背景を持つ複数人でそれぞれ綴る公開日記/エッセイ。アパートに暮らす住人たちの交わりそうで交わらなさそうな、それぞれの日常。 (第1期は7〜9月) re デザイナー IT企業のインハウスデザイナー。UI/UX・グラフィック・プロダクトのデザインやマネジメント・データ分析・社長のためのバンド奉公など仕事の幅が広すぎて何もわからなくなってきた。デカい水を見て煙草を吸うことと無防備な時間帯に人と話すことと水色と紫色がすき。ゴキブリ以外は多分食べれる。 Instagram

投げた杭は波を漂う | motoi

一番古い日記は、ウサギのキャラクターと小さな花が散りばめられた、ピンク色の日記。小学生に上がる前の子どもが書いた字は、象形文字にも見える。 4歳から日記を書き始め、途中何年も空いたりしたけれど、今も細々と続けている。 日記の良いところは、何と言っても、すっきりするところ。 話を聞いてもらいたいと思うことはあまり無くても、文字に書いて整理したい!は、ほぼ毎日思う。 人に話をするのは、難しい。 物心ついた時から、ひとりで絵を描いたり、本を読んだり。 おままごとも「お母さん役」

水の記憶 | オオタミユキ

冷たい水に触れるのが好きだ。 手が汚れていなくても洗い場があればよく手を洗う。潔癖でもなんでもなくて、ただ水に触れていたいだけ。 先日、数年ぶりに水泳に出かけた。 プールに行くのはいつぶりだろう。遊園地にある、にぎやかな流れるプールに行ったのは20代も初めの頃かな。一昨年に水着は買ったけど、一度川遊びをしてそれっきり。 近所の室内プールはちびっこ水泳教室や真面目なレッスンが開かれていて、一般客のわたしたちは三列並んだ25mプールに案内された。 水泳の授業は並に頑張る学

歯の夢 | 橋口 賢人

また歯が抜け落ちる夢をみた。 歯が抜ける夢は定期的にみる。 毎度決まって大体上の犬歯あたりがぐらつくところから始まる。 乳歯が抜ける前のあの感じ。 乳歯のぐらつく感覚を鮮明に覚えているから夢で再現されているのか、夢でよく見るから乳歯のぐらつく感覚が忘れられずにいるのかは不明。 僕は乳歯がぐらつき始めると、いつも気になって舌でこねくり回していたたちだ。 おかげで、乳歯がちゃんと抜ける準備が整う概算2日前くらいに抜けてしまって、よく口が血だらけになった。 かさぶたの