【読書記録】「弁護士が教える 分かりやすい『所得税法』の授業」木山秦嗣
以前読んだ三木義一「よくわかる税法入門」と内容がかなり似通っていて、一読でスッと理解できた。やさしさで言えば前の本の方が簡単ではあるが、こちらから読んでもおそらく挫折はしなかったであろう。
ただ具体的な税額計算方法がわかりやすく示されていない点は問題があると思われる。例示してでも計算の流れを追えない以上は、結局のところ無駄に難しい本を読み直さなければならないハメになるのが見え見えだ。
法律の条文や判例なんかは一切読まなくて結構。具体的な計算よりかは「どんな時に課税されるか」に注力して書かれており、書名も税「法」入門となっていることから、個人事業主より法学部生が読むべき本として書かれている印象が強い(実際、ロースクールや法学部の人間を想定して書かれている)。