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【読書記録】「フランケンシュタイン」メアリー・シェリー 小林章夫訳

言わずと知れたSFホラーの大名作。なおフランケンシュタインは怪物ではなくその生みの親である科学者の名前。

中核となる物語は三幕構成で、初めにフランケンシュタインの勉学と研究への没頭を描き、その怪物がフランケンシュタインと親しき仲にある者を二人殺めて己の身の上をフランケンシュタインに語り、そして双方の復讐劇が続く。フランケンシュタインの独白には人外が理性を持って人間世界を見た衝撃が認められている。

文章表現では、雷の描画が煌びやか。これまで出会ってきた表現はどれも畏怖や迫力を備えたものだったが、かくも穏やかで麗しい雷はそうそうみられるものではないだろう。

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