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定年女子になった日

長年勤めた会社を定年退職した。
再雇用を希望しなかったので、同僚たちは「次は何をするんですか?」と興味津々。
同僚たちには言わなかったけど、やろうと決めた仕事がある。
それはWebライター。


長年勤めた会社を定年退職

20年近く勤めた会社を退職した。
 
最終週は有休を消化したので、最終出勤日は三週目の金曜日。テレワークで半数程度しか出社していないなかで、17時すぎに最後の挨拶をした。課から花束と寄せ書きをいただき、その後一人ひとりと個別に挨拶を交わして、会社を出たのは18時近くだった。
 
コロナ禍だったので、送別会はなし。40年勤めあげての退職なら、胸にこみ上げてくるものがあったのかもしれないが、転職して何回目かの退職なので、たいした感動もない。いたってあっさりした最終日だった(ちなみに退職金もあっさり)。

次はどうするんですか?

挨拶するたびにみんなに聞かれたのは、
「再雇用は希望しないんですか?」
「辞めたあとはどうするんですか?」
ということ。

あと数年で退職という定年女子もチラホラいて、みんな自分の定年後のことを考えはじめているようだ。
 
ここ数年で仕事のやり方が大幅に変化しており、再雇用についてはずいぶん迷った。DX(デジタルトランスフォーメーション)とやらで、これまで以上に変化が加速していくことがわかったので、このあたりが潮時と思い、再雇用は希望しないことにした。
 
辞めたあとは
「しばらくのんびりするんですか」
「読書三昧ですか」
などと興味津々の後輩たち。
 
年金をもらえるまで数年ある。完全リタイヤではないけれど、具体的にはまだはっきりしていない。「とりあえず実家の片づけをして…それからボチボチ……」と答えを濁しておいた。

退職後に始めようと思った仕事は?

職場では口にしなかったけれど、実は退職後に始めようと思っていた仕事がある。それはWebライター。
 
Webライターというとカッコよさげに聞こえるかもしれないが、実質は内職に近いかも。退職後にどんな仕事をするか調べているときに、クラウドソーシングという仕組みがあることを知った。
 
クライアントがプログラミング、ライティング、デザインなどを発注し、仕事を受注したい人が自分のスキルやプロフィールを提示して名乗りを上げる。名乗りをあげた人の中から、仕事を依頼したい人を企業が選び、双方の条件が折り合えば契約が成立する。
 
間にクラウドソーシング会社が入って両者の連絡窓口となっており、企業からの仮払い金を一旦預かって仕事が完了したら受注者に支払うなど、賃金の不払いがないような仕組みになっている。

定年女子の未来やいかに?

ライターの単価は非常に安い。1文字1円だと、1万字書いて1万円。しかもそこからクラウドソーシング会社の手数料が差し引かれる。
 
スキルがあり仕事も早いライターなら、もっと単価の高い仕事を受注できるらしいが、初心者は、とりあえず受注実績をつくるため安い仕事でも受けるしかないらしい。発注する側の立場になれば、まともな文章が書けるかどうかわからないライターに仕事を発注しようとは思わないだろう。
 
はじめてのサンプル記事を書いて、採用されるか連絡を待つ。
さて、定年女子の未来やいかに?

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