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シン映画日記『別れる決心』
TOHOシネマズ新宿にてパク・チャヌク監督最新作『別れる決心』を見てきた。
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『ラスト、コーション』のタン・ウェイと『殺人の追憶』や『王の願い ハングルの始まり』のパク・ヘイルのW主演の純サスペンス映画!
パク・ヘイルが演じる刑事の管轄の事件にいずれも被疑者になるタン・ウェイが演じる中国語通訳者の女性ソレとの不倫恋愛のような関係に。
2つの事件は山頂で起きた滑落事故と、
海辺に近い豪邸のプールでの刺殺事件とシチュエーションや被害者の状況もまるで違う事件だが、いずれも男性で、そのパートナーとして被疑者として浮上するのが満州出身の祖父を持つ中華系三世の美女ソン・ソレ。
ソレは被疑者として刑事ヘジュンから取り調べを受けるが決め手に欠き、事件が暗証に乗り出す。そこでヘジュンはソレの魅力に惹かれつつも、
惹かれれば惹かれるほど事件の容疑を怪しむ。
タン・ウェイが出ているサスペンスというと16年前にトニー・レオンとW主演で出演したアン・リー監督のサスペンス映画『ラスト、コーション』があったが、本作はタン・ウェイを使ったデ・パルマ風のサスペンス映画に仕上がっている。
明らかに怪しいソン・ソレに対して、
ヘジュンはイマジネーションを膨らませるが、
もう一つ詰められない。
取り調べで高級そうな鮨詰弁当を食べたり、
スッポンの使い方の上手さや
韓国の歌謡曲を効果的に使ったり、
山頂からのショットや
入江での満潮のシーン、
霧の街の霧を上手く使うシーンなど
パク・チャヌクらしい見せ方の上手さが光る。
ラストがややふんわりした所など、見終わった後にもどかしさが残る。