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ちょっと悲しくなる

ひとり旅をする度にちょっと悲しくなる。

バケットリストをひとつ叶える度に
想像以上の体験ができて
自分の人生がまた一段と輝きを増したと思うと同時に
壮大な景色の前の自分のちっぽけさとか
歴史とか異文化とか世界のほんの一部しか
知らないこととかを突きつけられる。

自然の偉大さを感じれて、地球上にこんな場所があるなんて信じられないほどで、本当に夢の中にいるみたいで、でも「夢だけど夢じゃなかった」ってずっと思ってた。
もう明日死んでもいいって思うくらい満たされたけど、辛くてもしんどくてもこの先生きていけそうって思えるくらいにも満たされる。

オーロラ見るまで死ねない。
南極行くまで死ねない。
でももし叶ったらその先どう生きるかな。
旅をするとやっぱり世界一周したいって思う。
世界一周をすることよりも
世界一周が終わった後のほうが不安だ。

旅は私の人生の一部でしかない。
見たことない景色、食べたことないもの、そこでしかできないこと、夢みたいって一日に何度も思う。
帰りたくない、まだこの非日常が終わらないでほしい、まだ夢の中でいさせて。

旅をして誰にも奪われない経験を増やすことが
なによりも楽しいと思っているけど、
それは私が私のためにしてることで、
私にとっては十分だけど、私がここに存在する理由としては十分ではない。
これから大人になるにつれて
誰かを巻き込む責任を持たないといけない。
自分と関わった人を自分が好きな人たちを
幸せにするという傲慢なことを思うだけでも
罪深いほどなのにそれを実行しようとしてる。

今までは誰かから幸せにしてもらわなくても
幸せになれると思ってた。
確かにそれは間違ってないんだけど、
私は大人になるということは
多様な人と出会って関わって価値観をアップデートしていって
自分だけでは完結しない世界の中で生きていくということだと思う。
それだけ大きなことに取り組むことができるステージに来たという
ことでもあり、それに取り組まないと社会にとって私は価値がない。

私にとって働くってそういうこと。
自分一人ではできないことに、チームに貢献することで
社会にインパクトを与える。
きっと今は私じゃなくてもいいの。
私以外でもその仕事はできる。
私がいなくても社会は、世界は回るし、
ほんの少しの人にしか影響はないし、
それも数日、数カ月で元通りの日常になる。
でもいつか自分自身が誰かのロイヤリティになれたら
自分の存在価値が上がるし、きっともう少し寂しくなくなる。

今はまだ旅の途中だからもう少しだけ

てがみ屋lxi


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