臨場感空間の移行には変性意識が伴う
前回の記事では「臨場感空間の移行」が人生を好転させるコツということをお伝えしました。
臨場感空間を変えずにどれだけ努力や工夫をしても、臨場感空間を維持しようとするホメオスタシスの力によって現状に引き戻されてしまいます。
本当に変わろうと思ったら現状から臨場感空間そのものを変える必要があります。
そうすれば努力している感じもなく、自然と無意識が必要な行動を選択してくれます。
臨場感空間を移行させることは無意識を味方につける方法でもあります。
それではどのようにしたら臨場感空間を移行させることができるのでしょうか。
ポイントとなるのは「変性意識」です。
例えば映画に没頭している時は、映画館や自分の部屋などの物理的現実空間よりも、映画という仮想的な世界に対して臨場感が高くなっています。
安全な映画館や自分の部屋にいるにも関わらず、主人公の状況に合わせてハラハラドキドキしたり、涙したりするのはそのためです。
この時、意識状態は通常の意識状態から変性意識化しています。
「変性意識」とは物理的現実世界から情報空間に臨場感が高くなっている状態です。
映画館や自分の部屋という物理的現実空間から映画という仮想空間へ臨場感が移行しています。
映画を観た後にボーッとして言葉が出にくいのは変性意識化して通常の意識状態とは異なる意識状態にいるからです。
催眠術などを受けたことがある方は分かるかもしれませんが、催眠術をかけられた時にも頭がボーッとしたような通常とは異なる意識状態になります。
催眠術では術者が相手を変性意識に入れることによって「ワサビが甘くなる」などのような臨場感空間へ移行させます。
このように多かれ少なかれ臨場感空間の移行には変性意識化が伴います。
上手な変性意識化の使い手が優れた催眠術者であり、現代気功でも「変性意識」が結構大切なポイントとなります。
ちなみに催眠術ではボーッとした変性意識を使いますが、ボーッとした意識状態だけが変性意識ではありません。
多くの人はディズニーランドへ行くとワクワクキラキラした意識状態になりますが、これも一つの変性意識です。
「夢の国」の魔法の変性意識です。
自ら「夢の国」の魔法という変性意識に入ることで「夢の国」の臨場感空間に入ることができます。
臨場感空間を変えるためには必ず変性意識が介在します。
臨場感空間の移行と変性意識は切り離せない考え方です。
一つ付け加えると、通常の意識状態という言い方をしましたが、この自分が今いる世界も変性意識の世界です。
数々ある意識状態の一つに過ぎません。
この視点があると、今世の中がどのような世界になっているのか気付けるようになります。
自分が普通だと思っていた意識状態も変性意識の一つであることが分かると意識空間というものの捉え方が変わり、意識空間の拡がりを感じることができます。
現実からの覚醒です。