アーティスト写真に対する要望
TEENS ROCK IN AICHIの大会では下記のように規定を設けさせていただいております。
なぜわざわざこのような規定を設けるようになったのかというと「アーティスト写真」が果たす役割や目的が何かという事まであまり考えず、なんとなくで写真を提出してしまうケースが多くみられるからです。
そして、実際上記規定に書かせていただいてるような写真だったり記念写真のようなものが多く提出されてきます。
皆さんが憧れるアーティストはどのような写真を掲載していますか。
アーティスト写真というのは一般的に、自分たちの名前と顔を覚えてもらう自己紹介ツールの1つであり、自分たちの魅力や個性を、自分たちのことを知らない人にも伝わるように写真で表現したもの、という解釈かなと思います。
我々主催者側も来場者に対して、ご自身の友人のバンドだけでなく、他にもいっぱいいいアーティストが出るからできれば全部見ていってほしい、という思いを持っています。その時に、知らないアーティストの唯一の情報源として、アーティスト写真やプロフィールが存在します。
アーティスト写真はいわば自分たちのことを知らない人たちに伝える、唯一の宣伝材料です。
「自分たちが友達たちと楽しめればそれでいい」
そういう声をたまに聞くこともあります。別にそういった価値観があっても構わないとは思いますが、そうであれば多くの一般の方が集まるような大会ではなく、友達たちだけで会場を借りて仲間内で楽しめるイベントをやればいいと思います。
ライブは聞く人がいて初めて成り立つものだと思っています。TEENS ROCK IN AICHIは、友人知人だけではなく、一般の方も多く来場します。そういった方たちにもキチンと自分たちの音楽を届けようとしてくれているか、向き合おうとしてくれてるか、意識してくれているか。主催者側としてはそういった来場者全体に対しての視野を持ってくれているアーティストにステージに立ってほしいと思っています。
アーティスト写真については、より人々の心をひきつけ、アーティスト自身の個性が感じられる魅力的な写真を提出してほしいというのが本音です。
客観的視点で自分たちを見ようとする事に意識が向かないと、なかなか写真の内容にまで気が回らなかったりします。
数々の大会の中では「発表会」という立て付けで開催しているものもあります。(日頃の練習に対して、これだけ上達しましたという趣旨ものだったり。)
我々はTEENS ROCKを「ライブ・フェス」という位置づけで開催したいと思ってます。エンターテイメントとしての表現の場であると胸を張って言えるイベントを目指したいです。
■いざ撮影するには
一般的にはプロに撮影してもらうものですが、費用も発生するし高校生ではなかなか難しいかもしれません。高校生バンドでもカメラ好きの友人、報道部、写真部、SNSで写真撮りますって言ってる人など、無料でもいい写真を撮ってもらう手段は探せばいくらでもあるかと思います。スマホでも十分良い画質で撮ることはできますし、あとは結局そこに対して「どこまでこだわりを持つか」というところかと思います。
表現者として、写真やステージ、音の一つ一つにどれだけこだわりを持つかで、お客さんへの伝わり方が変わってくると思います。「自分たちはお客さんたちにどう伝わるのか、どう伝わってほしいのか」「お客さんは何を求めているのか、自分たちはお客さんに対して何をステージから提供してあげられるのか」というような視点を持つことで、身内の友達だけを意識してステージに立っていたのが「自分たちのことを知らない一般の人を意識してステージに立てる」ようになっていくかと思います。
そういったところまで一度考えてみて、「じゃあどういうアーティスト写真が自分たちにふさわしいのか」を今回を機にぜひ一度考えてみてください。
※ 余談として、掲載媒体・SNSによっては「タテ」「ヨコ」「正方形」など形状を指定されることがあるので、それぞれのパターンのものを撮影時にきちんと用意しておくとよいかと思います。(実際複数パターン用意している高校生バンドもいくつかありました)
最後に参考資料として、県大会の写真の規定を紹介いたします。
県大会とは趣旨や目的、対象も異なりますので、当然写真の条件なども異なります。また時代や運用方法に合わせて時代とともに変化している部分であもあります。
担当楽器を持って写真を撮ると、誰がどのパートなのかを判断するうえでメリットとなりますが、あまりアーティスト写真では見かけませんね。(YouTube動画の視聴者向けにサムネでわかりやすく伝える意図もあったのかなと勝手に推測しますが)
TEENS ROCKとしてはアーティスト写真も自分たちの表現手法の一つとして、捉えていただければと思います。
魅力的なアーティスト写真を楽しみにしています。
※2023.02.01 一部加筆
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