![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/160691570/rectangle_large_type_2_8940ae4e6f9285fdf9b26831b5e93aca.jpeg?width=1200)
令和6年度『こども・若者支援研修~地域における多様なアプローチを学ぶ~』に参加してきました。
こんにちは!秋のにおいになってきて、お腹が減りやすくなってきました、TEDIC蛇田拠点の絵里です。
10月9日から2泊3日、オリンピックセンターで開催されましたこども家庭庁による『こども・若者支援研修』に参加してきました!眠気と戦いながらも、しっかり学んで・収穫してきました!
👇内容はこのような感じ👇
①オンライン研修(子ども家庭庁におけるこども・若者施策の動向、研修説明・支援を捉える視点など)
②集合研修 1日目 内容説明と自己紹介、地域における若者支援の取り組み
③集合研修 2日目 こども・若者支援の方法論、若者の就労支援をどうするか、データから見るこども・若者が抱える『望まない孤独』
④集合研修 最終日 これからのこども・育成支援を考える、施設等見学会
①オンライン研修
事前に行ったオンライン研修。
今回の司会進行を務めてくださった文教大学人間学部 青山鉄兵氏がお話してくださいました。
まず驚いたのが、話し方・進め方の聞きやすさ。私自身発声やなんかを学んでいる背景もあり、興味津々で「どんな目線?発声?」「ここすごい!」など、違う目線の感動をしてしまいました。(笑)
オンラインは飽きがちになってしまいますが、彼の進め方と声はとても心地よく拝見させていただきました。
さて、肝心な内容ですが、そもそものこども・若者育成支援研修実施の背景やコンセプトに関してや心得などを説明頂きました。
何かを学ぶときは、私は「そもそも」がとても大切だと思っています。それを話すタイミングもですが。今回はそれが聞けたため、こども・若者研修が初めての私には、とてもいいスタートとなりました。
②集合研修 1日目 内容説明と自己紹介、地域における若者支援の取り組み
石巻から東京へ移動。久々の東京駅の人の多さとスピードににテンションが上がりました。1日目はお昼スタートだったので、東京駅でタイ料理を食べて、いざオリンピックセンターへ!
1日目の内容は、自己紹介と地域における若者支援の取り組み。
今回の参加者は55名。北海道から九州の様々な団体の方が参加されていました。初めましてがほとんどなので自己紹介ではアイスブレイクを兼ねてゲームを行ってからスタート!(こういうときのアイスブレイクって緊張がほぐれるので、本当に大事。)
そしていよいよ『地域における若者支援の取り組み』について。
初めにお話してくださったのはNPO法人こおりやま子ども若者ネットワーク 櫻井龍太郎氏。
![](https://assets.st-note.com/img/1730794698-JozdEQVZKknAbIhPClXTB82s.jpg?width=1200)
偶然にも、7月にTEDIC蛇田メンバーで『こおりやま子ども若者ネットワークゆ~くる』に視察に行かせていただいたばかりだったので、なんだか勝手に親近感な気持ちでした。
こおりやまでは2018年に11月に、「子ども若者」をテーマに活動した30の個人・団体が集まったネットワーク組織を発足。その後、団体・個人の交流と地域の課題の議論の場として運営を始めた「車座会議」、テーマ別学習会K-laboなど、いろんな活動例を紹介。テーマ別学習会は私が参加したいと思った例です。やっぱり学ぶって好きなことからが一番入りやすいのと、学ぶ楽しさという実感もそこからだと思うので、
今自分が携わっている子たちにも、「学ぶ・知る」って楽しいって思うような投げかけをしていきたいですね。
次に聞いたのは、ユースセンター事業の取り組みについて。居場所やユースセンターという言葉はよく聞くけれど、人によって感じ方やイメージが違うと感じていました。櫻井氏の活動や説明や資料はとても理解しやすく、取っておきたい資料となっています。ユースセンターに期待される役割や機能なんかは、こういった事業で携わるみんなが同じイメージを持って動けたら、ますますいい循環が生まれると思います。
ひきこもり支援センターの話では、福島県内での基礎理解として、ひきこもり8割が男性ということに驚きました。しかも10年以上が最多。なんだかとても苦しくなる数字です。外の世界と自分を断ち切るきっかけになったのはどういうことなんだろう、なにがあったんだろうと思うと・・・。その数字を聞くだけでも、今自分が携わっている事業にとても尊さを感じます。少しでも届けたい方に届いて、よりよい時間を過ごせるよう考えていきたい、そう静かに思いました。
次にお話しくださったのは、尼崎市こども政策監 能島裕介氏。
正直、そろそろ疲れが出始め、集中力が・・・という私でしたが、能島氏のお話はこれまた興味深かったんです。
行政からのお話のため、また先ほどとは角度が違う目線でできることのお話。尼崎市の「ひと咲きプラザ」は、市民の学び・育ちの総合拠点として、子どもから大人までの市民が生涯にわたって関われる総合拠点。そして、様々な組織が連携しているので、教育委員会や児童相談所や看護学校などの機関が一つの場所で連携をしているんです!
埼玉県から宮城県石巻市に帰ってきて、約5年弱。田舎の良さはネットワークというのを肌で感じているので、なんという理想的な進め方!!と感動しました。それを市で行っているなんて、一度住んでみたいとも思うくらいです。
そして、そのあと聞いたのが、若者が主体的に政策などを提案できる仕組み「ユースカウンシル事業」について。ここでは実際に若者から市長へ「常設のスケートボードパークを」という政策提言を行い、現在、仮設で開設し、社会実験を実施している例を聞きました。若者にも権利を与え、実際に大きな物事を動かすということは、政治経済にもとてもいい影響を与えると思います。そして、老若男女などの壁を越えたネットワークにもつながるはず。そう思ったらワクワクしませんか?
![](https://assets.st-note.com/img/1730794506-h4ofBe0SN3jLlx6OU9s2nk1z.jpg?width=1200)
③集合研修 2日目 こども・若者支援の方法論、若者の就労支援をどうするか、データから見るこども・若者が抱える『望まない孤独』
朝からバタバタ。おにぎりをかっ込む朝ごはんから始まりました、研修2日目🍙。
2日目は、
・こども・若者支援の方法論
・若者の就労支援をどうするか
・データからみるこども・若者が抱える望まない孤独
こども・若者支援の方法論。
初めにお話しくださったのは、認定特定非営利活動法人 育て上げネット 工藤 啓氏。
お話を聞いて初めに思った印象は、「企業っぽい」。もともと白黒はっきりさせたいという性質を持った私には、とてもすっきりはっきりした印象でした。理念や課題の言葉選びが特にわかりやすい。
【めざすこと】すべての若者が自分に合った働くと自分に合った生き方を実現できること
【取り組むこと】若者と社会をつなぐ
資料にもひっそり書いてありました!→日本語になってしっくりきた・説明しやすくなった。
カタカナで書かれても、横文字にはいろんな意味が含まれていて、人によって解釈も広くなりすぎてしまう、そんな気がするんですよね。
そんな印象から始まった工藤氏のお話。
気になる事例として『夜のユースセンター』。
はじめたきっかけは、
「家に帰ると親にアレコレ言われる」
「ひとりになると余計なことを考える」
これはけっこうみんな心当たりある思いだと思います。時間があるほど余計なことを考えるー!っていうこと。
そのような理由から毎週土曜の夜に実施を始めました。毎回20~40名の若者が利用。写真では電子ドラムやキーボードなどの楽器を使用していたり、パソコン利用や食事している姿も見えます。私も一人暮らしだったときにこういった場所があったらよかったなって思いました。
選ばれる理由として書かれていたのが、無料で夜間、無目的、空間が先でサービスが後、利用者の「やりたい」が先で何をするかできるかが後ということ。ここに関しては、私が居場所事業でもやもやしていた部分の答えが合って腑に落ちる部分が多々ありました。ありがとうございます!!
次に、こども・若者支援の方法論についてお話しくださったのは、日本福祉大学社会福祉学部講師 両角達平氏。
両角氏は主に、ヨーロッパ、スウェーデンの社会参画、若者政策をユースワークの視点で研究されています。
まず資料で目に留まったのは、【日本の子ども若者の幸福度】!
・ユニセフ調査:38か国中20位
・精神的幸福度:37位(最下位に近い・・・😢)
・生活満足度:62%(国際的に最低レベル・・・💦)
か、悲しいです。
フィンランドは人生の満足度が高く、教育や環境もレベルが高い!
なるほど、これはフィンランドに興味が湧くのがわかる気がしますね。
さて、気になるスウェーデンの教育法ですが、「子ども・生徒には、教育に対して影響力が発揮できるようにしなければいけない」という言葉のもと、様々な場所に影響力を発揮できる場が設けられています。学校なら給食協議会、クラス会議、生徒会。社会なら生徒組合、政党青年部、若者協議会(ユースカウンシル)、学生自治会、ConFusion。
さらに、若者が、良質な生活環境に恵まれ、自身の人生を形作る力を持ち、コミュニティの発揮に影響力を持てるように!という目標を持つ「若者政策」もあるんです。きっと当たり前のように、若者が大人の中に混ざって社会問題を話しているなんて光景があるんだろうな、なんて想像しちゃいました。
ここからは私が感じたことですが、ではこれを日本に持ってきてうまくいくのだろうか・・・そんなことを思ったとき、それとこれとはまた別なんだろうなと。日本人の特徴、長所、短所はヨーロッパとは違います。そうなると子ども若者の動きも違います。細やかだったり、臆病だったり、優しかったりする、震災の際に称賛された日本人の良さを伸ばすような、そんな独自のやり方を見つけられたらいいなと思います。
ここで結構、集中力が途切れ途切れな意識になりつつ・・・。(笑)
次は若者の就労支援をどうするか を 立教大学コミュニティ福祉学部 そしてTEDICでもお世話になっている 津富 宏氏と静岡青少年若者ネットワーク静岡のみなさまより実際に動いているお話を聞きました。
こちらは、実際に利用者だった方がスタッフとなり、緊張しながらも一生懸命お話をしている姿に感動していました。内容ももちろんなのですが、頑張った結果、そういった事実があるということが一番説得力があるのではないかと思います。
2日目の最後は、データからみるこども・若者が抱える望まない孤独 特定非営利活動法人あなたのいばしょ 理事長 根岸 督和氏。
元スポーツインストラクターだったということで、ストレッチからスタート。がちがちになっていた私にはありがたい。
根岸氏は、自殺対策や孤独・孤立対策を行うNPO法人で、日本で初めて24時間365日相談できるチャット窓口を運営しています。
ご自身の仕事での体験から感じた孤独や、今まで「孤独」と戦いながら頑張る方々のお話を聞いてきたご経験を聞き、企業理念が【望まない孤独を亡くす】がとても響きました。
昨今は、商店街の減少、少子化、オンラインなどが広がり、つながりが薄い社会で声を上げづらく抱え込んでしまうという問題が増えています。いじめや性暴力、介護、経済的困難・・・。
では、みんなにとって「孤独」がどんなものなのか。どんなときに感じやすいかをグループで出し合いました。
孤独を感じやすいとき、孤独が与える心身や行動に与える変化、孤独はなぜ人に打ち明けにくいのか。グループで話すことにより、いろんな角度から「孤独」について考えることができ、今関わっている子たちのことも頭に浮かばせながら、できることをもっと増やしたいと思いました。
![](https://assets.st-note.com/img/1730794575-5fAbKqv2r76UHEGM1hjmuDaS.jpg?width=1200)
さて、集合研修 最終日。
これからのこども・育成支援を考える を青山 鉄兵氏の仕切りで、まとめをいたしました。ぐったりしているところもありましたが、また様々な参加者の方々と交流し、グループで感じたことを話していきました。
話しているみなさんの立場が違うと、ちょっとした感じ方や「正しい」も違い、そこが逆に面白いと感じながら終えることができました。
印象に残ったのは、『この場所のこのスタッフがいるからこそ、またここに来たいと思ってもらえること』これがいいことなのかどうなのか。
たしかに携わってきた環境や施設では、それがだめだという方もいましたし、それがあるから頑張れるんじゃないかという声もありました。私自身は、いろんな方々に出会って成長させてもらった人間でもあるので、この人が頑張れる!はあってもいいのかなと思います。(※依存は別です。)
今もこのスタッフや仲間たちだからこそ、頑張れている私なので☺
さて、長々とお読みいただきましてありがとうございます!
不慣れな私が書いたレポート。いかがでしたでしょうか?
次回なにかを書く際は、もっとレベルアップした自分になれるよう、日々精進してまいります!