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「ごちゃまぜ」の居場所~千葉side~

津富さんからの声掛けで11月7~8日の2日間、青少年就労支援ネットワーク静岡のみなさんとTEDICからは「高椅・千葉(と千葉の娘)」が富山に行ってきました!
1月にも娘を連れて静岡に行きました。まさか1年もしないうちに遠方にいかせてもらえるなんて…感謝です。↓静岡に行ってみての衝撃はこちら

TEDICでは「地域と一緒に」「地域に開く」という言葉が、最近使われるようになってきました。
それって実際はどんな感じなんだろう…ということで片道8時間半かけて富山を体感しました🚙

今回は南砺市幸せ未来基金(https://www.nantokikin.org/)の方々がコーディネートをしてくだり多くの活動を見て、知ることが出来ました。
本当にありがとうございました!
2日間で本当に多くの場所にいってお話を聞くことが出来たので、その中でも今回TEDICのみんなにシェアしたいところを抜粋したいと思います。


ふくみっつ

南砺市にある「ふくみっつ」さん
お話をしてくださったのは中山さんです。
事務所の一部を事務所に家業をやっていたみたいですが、その家業を終え
「事務所を地域に開放しよう!」と動き始めたそうです。
そう思ったのも、在宅介護を行っていたことから「複雑な思いを吐き出す場が欲しかった」自身の経験からそんな思いを同じように共有できる場として開こうと思ったのが始まりでした。
今では、たくさんの人が出入りのする「蚤の市」を開催したり
コロナをきっかけに「フードドライブ」の実施。
フードドライブの発想から、あっという間にサイズアウトをする子ども服や、おもちゃの循環を促す「チャイルドドライブ」を実施しています。
※我が家ではバズライトイヤーのぬいぐるみを頂きました。ありがとうございます💦

子ども用品「5点まで無料」(娘がこの場所を見た瞬間にテンション上がってました)


他にも学習支援の場所貸しも行っています。
2階も解放されていて、そこにはたくさんの食器や衣類、雑貨品がずらり
使わなくなったものを販売して活動資金などにしています。
七五三の髪飾り、礼服、スカート、レトロな雑貨色々です。
ワクワクするし、こんなに色んなのあったら出入りする方も楽しくなっちゃう!
蚤の市の取り組み、まかない食堂、〇〇講座、場所貸し、フードドライブ、チャイルドドライブ。
「最初は高齢者の居場所にと思っていたけど、やっていったら高齢者だけじゃなくて子どもや親子も出入りするようになった」
んんんん~~~!そんなことある!?そんなことあるんです。
色んな人が出入りするようになったごちゃまぜの居場所の一つです。
地域のみんなが(地域外からもくるみたいだけど!)集まれる、集まりやすい場だなと思いました。

みやの森カフェ

美味しいランチ、デザートのあるみやの森カフェさんです♪
ここがまた、私の思っているカフェとは違う良さがありました。
ランチタイムにやってきた私たちに続いて、地域の人が続々と集まってきます。
さっきまで席が空いていたのにあっという間に満席💦
そしてすごく賑やか!!!
中学生くらいの子を連れてきたお母さんと、女性2人が対面でお話をしている。
あそこの席では若い男の人が作業をしている。
「すみません~!」と元気なお兄さんがきて、なにかみんなにお願いをしている。
車が混んできた…!「あ、お客さんが交通整理してくれている~!」
「これ、ケーキの資材で使えないかな?」
広くはない空間に沢山の出来事が詰まっていました。
みんな楽しそう。私の娘もとても楽しく玩具コーナーで遊んでいました。笑

おもちゃと絵本が豊富なのでご飯を食べるどころじゃないです😇

このカフェもだけど、カフェから見える1軒家も子どもや若者がいます。
そこに子どもを預けて、カフェで働く人もいます。

1軒家に行くと靴がずらり。
赤ちゃんの泣き声、子どもたちの笑い声、大人の話し声
そして私の娘も子どもたちの笑い声に誘わて、子どもたちの輪に消えていきました…

フリースタイルスクール

大きな1軒家!二階建てです!ここからでも子どもたちの声が聞こえます😆


学校に行っている子も、行っていない子も好きに過ごせる!
女の子たちは勉強していたり、パンを焼いていたり。
男の子たちは部屋に集まって楽しそうにゲームをしていました。
未就学の子たちも一緒に過ごしていて、保育所と小学校と中学校が混ざっている感じがしました😂
あんなに楽しい空間見たことない。
パンを焼いていた子たちは「すご~い美味しそう!」と大人たちに褒められ照れ笑い。
本当にフリースタイル!
これは子どもたちも来たくなっちゃうよね!

みやの森カフェ、シェアハウスLiberoみやの森にいた若者たちの話も聞きました。
2人とも、このみやの森でとても楽しそうに過ごしています。
「気づいたら」「いつの間にか」
最初はちょっとしたきっかけでこの、みやの森カフェに来ていたけど
1人はカフェの手伝い、1人はフリースタイルスクールのスタッフに。
どちらも「お手伝いをさせてもらう機会があってありがたい」「楽しい」といきいきと語っている姿から、この場のすごさを感じました。
「ちょっとしたお願いだから、断れないんです。気づいたらこんなに手伝うことに(笑)」
加藤さん(オーナー)も「わたしが困っているから、みんなを頼っているの」と話をしていました。
とても明るく、雰囲気も柔らかく。人のことを良く見ている方だなと感じます。
出来ることを持ち寄りながら。持ちつ持たれつな感じが居心地がいいなと思いました。


ひとのま

こちらは高岡市にある「ひとのま」さんです。
宮田さんからお話をお聞きしました。
ひとのまでお話を聞くかな?と思いましたが、移動して「それのま」へ。
ひとのまをちらっと見たときに、中にいた子ども?若者が元気に挨拶をしてくれてびっくり。そして娘に対して「何歳なの~☺?」と小さい子にもすごく慣れている様子です。その理由はのちにわかりました。


最初は不登校や引きこもりの方々が過ごせるコミュニティスペースとして始めたそうです。
4~5年たった時に「とうとう高岡市に見つかって…」と。
お話がまたお上手なんですよね。

たくさんの困っている状況にある人たち。制度の隙間にいる状況の人たち。「どんな人も取りこぼさない、受け入れる」ということを常にやっていらっしゃいました。

「自分は知識とかも最初はなかったけど、ここに来た人と一緒に動いたりするとどんどん覚えてくるし、わかるようになってくる」
それは、人と一生懸命に向き合い続けてきた人から出てくる言葉だなと思います。「知識としてわからないから…」と躊躇するときも私自身ありますが、やってみようと思えるこの言葉に背中を押されました。
椅子に座っている時間よりも誰かのために動いている時間が大事だなと思いました。(もちろん椅子に座ってやることはちゃんとやらないとだけど😂)

これまで多くの人が訪れてくれました。
一番多いのは学校に行けない/いかない選択をした子ども。
またその家族さん。
孤立しがちではあったところ、繋がりによって助かったという声をたくさんいただいております。
もちろん学校に行っている子も大歓迎です。
学校に行く行かないはどうでもいい空気感がここにはあります。
様々な理由・要因によってなかなか仕事(事業所)につけないという人たちとも多く出会ってきました。
コミュニケーションが苦手だったり、いろいろなことが気になり過ぎてしまったり。
いつの間にか社会に出るのが怖くなって、いわゆる「ひきこもり」になりがちだったところ「ただ何もしなくてもいい場所」があって助かったという声も少なくありません。
「ただ来れる場所」というのは本当に必要だなと思わされる12年間です。
DVの被害から裸足で逃げてきた人や、大雪や酷暑の中、路上や車中泊で命の危険を感じた人、1つの理由がきっかけであっという間に歯車が狂い、家もお金も身内も失った人、罪を犯してしまって反省して社会で生きていこうと思っても最初のスタート地点が定まらなくてもがいている人など。。。
「支援機関」は多く存在していますが、その間から零れ落ちてしまうケースというのはまだまだあります。
「ただ家を開けているだけ」ですが、その零れ落ちて来るものを少しだけかもしれませんが、受け入れることもできます。
少なくても「つながり」を少しでも感じてもらえる場所になることを願っています。

ひとのまhttps://hitonoma.net/

ここに書いてあるように、本当に色んな人が居場所を求めてきています。
色んな人なので、年代も違えば、困りごとも人の数ほどあります。
「わわわ年代関係ないの?大丈夫?大人とか子どもとか分けなくていいの?」と思う人もいると思います。
けどそれが良いんだなと、宮田さんの話を聞いて思いました。
色んな化学反応がある(もちろんヒヤヒヤすることも)から
「ここに居てもいい」「この場は自分を見捨てない」と思えるんだろうなと思いました。
そして色んな人きて、色んな化学反応がある場なのでここにきている子どもたちも人なれをしているんだなと、冒頭の私の娘とのやりとりに繋がりました。

私たちは向き合えているかな?見てみるふりをしていないかな。
受け入れたいけど、できない。取りこぼしをさらに、取りこぼしていないかな。考えました。

最後に

自分たちの生活をしていく中で「必要」と思って生まれてきた数々の取り組み。それを本気でやっている人たちはとても楽しそうな姿でした。(もちろん大変なこともお聞きしていますが)
「高齢者から始まった」「子ども若者から始まった」「不登校から始まった」今回お話をきいたところは色んなはじまりがあるけど、時を経て子ども大人も関係なく、みんな(地域の人)が自ずと集まれる、集まってきている地域の居場所だなと思いました。それが富山の「ごちゃまぜの居場所」なんだろうなと体感をしました。
制度から零れ落ちる。隙間が…。を少しでも救えるのは、こうしたごちゃまぜの居場所と、人と向き合い続ける人たちの存在だよなと思います。
みやの森カフェでは「支援者と支援される人」の関係じゃないのがいいと、若者が話をしていました。
ちょっと前の私もそれを強く強く思っていました。(私自身も支援を受ける側面を持っています。)もちろん、助けて欲しいときはそういう立場の違いを求めるときもあるけど、常日頃から「支援する支援する」と言われていたら「私はかわいそうな人なのかな…」とか自信喪失につながるときもある。(そうじゃない時もある。)
自分はどんどんできない人と思えてくる。だからこの時のこの若者の言葉は忘れられない。
話を戻し、だからこそ彼が話をしていたのはきっと私の感覚だと人と人の間に線が合ったり、高低差(上下関係か)がないこと。家族みたいにめちゃくちゃ近いわけでもないけど、まずは話を聞いてくれる存在。その場全体が自分を肯定してくれること(自分を認めてくれる、ちょっとした役割があるとか)が居心地の良さに繋がってるんだろうなと思います。

石巻に戻ってきて、改めて富山のみなさんの活動が素晴らしいと感じました。
石巻でがんばるぞ!
まずは
私たちは向き合えているかな?見てみるふりをしていないかな。
受け入れたいけど、できない。取りこぼしをさらに、取りこぼしていないかな。
を考えたい。
この2日間、あたらめて南砺幸せ未来基金のみなさま、現地で受けいれてくださったみなさん、青少年就労ネットワーク静岡のみなさん、声をかけてくださった津富さん、快く私たちを今回の視察に送り出してくれたTEDICのみなさんありがとうございました!

本当に最後に
富山のホタルイカの沖漬けが美味しくて虜になりました。
(地元スーパーでお土産も含め3パック購入)
車で休憩込みで8時間半なら全然富山に行けちゃう~~♪と富山行きのハードルがさがりました😆
富山ブラックも味わえてとてもいい時間でした。

富山ブラックは東北生まれ東北育ちの私が食べてもしょっぱい!けど美味しい!