[7/7渋谷開催]プラスチック汚染の解決策は?
こんにちは!TEDee渋谷主催の早坂です。先週大阪で開催されたG20のトピックでもある、「プラスチックごみ削減の解決策」について取り上げました。
IBM社とPlatic Bankの取組を電車広告で見かけたことはありませんか?途上国のプラスチック廃棄物の問題を、プラスチックをお金に換えることで、貧困問題と環境問題を解決しているという事例です。
プラスチックの多くは「使い捨て」であり、世界で生産されたプラスチックのうち、リサイクルされているのはわずか9%といわれています。そうして捨てられたプラスチックの多くが行きつく先が海。プラスチックは容易に分解されることがなく、500年以上海に漂い続けるプラスチックもあります。
また分解されて「マイクロプラスチック」といわれる細かな粒子になったプラスチックは、影響について未知数ではありますが、確実に人間を含む生物に悪影響を与えるといわれています。
今回はそんなプラスチックについて、日々の生活の中の関わりという身近な視点と、プラスチック削減に向けた解決策についてディスカッションしました。
・日本人はプラスチック使い過ぎ?
日本では、スーパーやコンビニで買い物したらプラスチック製のスーパー袋は必ずもらえるもの。一方欧米の多くの地域では、買い物の際には買い物袋持参し、袋はお店でもらえないというのが通常。中国でも買い物袋は課金される場所が多いそうです。お土産物やお菓子なども、日本は個包装のものが多かったりと、過剰包装の傾向にあるのではという意見がありました。
・プラスチック問題がフォーカスされた理由は?
これまで海外からプラスチック処理のためプラスチックを輸入していた代表格である中国が、2018年に輸入禁止に踏み切ったことで、大量のプラスチックごみ処理の社会問題が顕在化しました。
・身近なプラスチック規制の例は?
スターバックスやすかいらーくグループが、プラスチック製ストローの利用をやめるなど、プラスチック利用の制限が広がっています。また、スーパーマーケットでも、イトーヨーカドー、COOPなどがプラスチックの袋に課金したり、買い物袋持ち込みを奨励する店舗が増えています。実際、スーパー袋やストローによるプラスチックの使用量は世界で生産されるプラスチック全体のうちのわずかだといわれていますが、実際の削減効果ではなく、メッセージ発信には効果的だと考えられます。
・プラスチック削減の解決策は?
1、新しいテクノロジー
食べられるプラスチックラップ、分解されやすいプラスチックなど、スタートアップを中心に「環境にやさしいプラスチック」(プラスチックの代替製品)の開発が進んでいます。プラスチックの利用を規制するといっても、あまりに便利で利用を完全にやめることは難しい・・プラスチックを分解できるバクテリアを開発しては!?というユニークなアイデアもあがりました。笑
2、プラスチックをリサイクルしたくなる仕組みづくり
IBMの取り組みも、「集めたプラスチックごみがお金になる」というインセンティブを与えることで、プラスチックごみ収集につながりました。もし先進国で「インセンティブ」の仕組みを検討するなら、「スコアリング」がいいのでは?というアイデア。みずほ銀行の「J.Score」や、Yahoo!、LINEなど各社が「ビヘイビアスコアリング」の取り組みを進めています。ペットボトルをリサイクルしたらスコアが上がって、よりよいサービスを受けられるデジタルの仕組みができれば、リサイクルの動きがひろがるかも?
法人では、環境配慮やSDGsの観点で企業を評価をする株主もいることから、現状でもスコアリングの仕組みはあるといえるかもしれません。
3、金銭的なプレッシャー
イギリスではプラスチック利用に課税するなど、税金によって利用規制をする動きがみられます。日本の銀行も、プラスチック製造企業や、プラスチックを大量に使用する会社に対して融資を制限するなど、環境配慮の評価を導入しはじめているようです。
2~3年後には、スーパーにも買い物袋持参、コーヒーショップにもタンブラー持参、お総菜屋さんにも弁当箱持参?が当たり前の時代になるのかもしれません。
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