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RFC 3272: インターネットトラフィックエンジニアリングの概要と原則
RFC 3272: インターネットトラフィックエンジニアリングの概要と原則
RFC 3272は、インターネットトラフィックエンジニアリング(TE)の原則、目的、方法論について包括的に説明した文書です。以下は、RFC 3272の主要なポイントです。
1. 定義と目的
インターネットトラフィックエンジニアリングとは、インターネットトラフィックを測定、モデル化、特徴付け、制御するための技術と科学的原則の応用です。主な目的は、運用中のIPネットワークのパフォーマンスを最適化し、ネットワークリソースを効率的かつ信頼性の高い方法で使用することです。
2. 主要な要素
キャパシティ管理: キャパシティ計画、ルーティング制御、リソース管理を含みます。これにはリンク帯域幅、バッファスペース、計算リソースが含まれます。
トラフィック管理: トラフィックの調整、キュー管理、スケジューリングなどの機能が含まれ、トラフィックの流れを規制し、異なるパケットやトラフィックストリーム間のネットワークリソースへのアクセスを調整します。
3. 最適化
トラフィックエンジニアリングは、ネットワークパフォーマンスを継続的かつ反復的に改善することを目的としています。最適化は、将来のネットワーク状態を予測して防止するプロアクティブな方法と、現在のネットワークイベントに適応するリアクティブな方法の両方で行われます。
4. パフォーマンス評価
パフォーマンス評価は、トラフィックエンジニアリングの方法の効果を評価するために重要です。評価は、分析的手法、シミュレーション、実測に基づく経験的手法を通じて達成されます。ネットワークカルキュラスやキューモデルなどの手法が、ネットワークパフォーマンスの分析を簡素化します。
5. TE制御の時間的次元
トラフィックエンジニアリングの異なる側面は、さまざまな時間スケールで運用されます:
キャパシティ計画: 数日から数年の粗い時間レベルで運用されます。
ルーティング制御: ミリ秒から数日の中間レベルで運用されます。
パケットレベルの処理: ピコ秒からミリ秒までの細かい時間レベルで運用され、リアルタイムのトラフィック動作に反応します。
6. 課題
トラフィックエンジニアリングの大きな課題は、ネットワークの状態の変化に迅速かつ費用対効果の高い方法で適応する自動制御システムを実現することです。また、ネットワークの整合性を強化し、ネットワークの存続性を重視するポリシーを採用することも重要です。
7. ドメイン内およびドメイン間TE
文書は主にドメイン内のトラフィックエンジニアリング(単一の自律システム内)に焦点を当てていますが、インタードメイントラフィックエンジニアリングの側面にも触れています。これはグローバルインターネットインフラのパフォーマンス向上に不可欠です。
詳細な情報については、RFC 3272を参照してください。このRFCはRFC 9522によって更新され、インターネットトラフィックエンジニアリングの最新のベストプラクティスと技術に対応しています。
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![川村康弘(Yasuhiro Kawamura、Ted)@クラウド屋](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/125203282/profile_46a0b283802922e6bcd70f872a75f788.png?width=600&crop=1:1,smart)