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露出計なしで撮ってみる 3 通説は正しいか?

近頃、カメラの露出計を使わずに撮ることをやっています。
この日は一つの露出値だけ。
こうすると当たり前ですけど、光があるシーンは明るく、無いシーンは暗く見えます。並べてみれば、各シーンの明るさの違いも、写っている。
ここまでが前回。

今回は、そのデータをもとに、仕上げてみたことについて書きます。

はじめの3枚は補正の必要がありませんでした。後半4枚は、増感かハイライトプラス補正を少しだけ(X-RAW Studio)。アルミのランプシェードのみ、部分補正で明度を若干上げています(DxO PhotoLab)。

成果としては、露出値を適切に決めたおかげで、ほとんど後補正の必要が無かったこと。裏を返せば、間違うととんでもないことに(汗)

もうひとつ、写真たちを一つのまとまりとして見たとき、統一感があること。コントラストをほとんど触っていないし、相対的な明度を保っているので、同じ場所、同じ空の下で撮ったものとして違和感がない。これは良いメソッドになりそう。

もうひとつは、所謂「良いモノクロ写真」の通説を、改めて考えさせられたこと。それは暗部からハイライトまで使い切るやり方です。フィルムで写真を始めた頃は、それを目指して撮って現像してプリントしていましたし、デジタルの後処理でも、何となくそれをやりがち。
写真技術的にはそれが「できる」ことが大事です。上手い写真ぽいし。けれど、それで失われるものがありそうで。
ハイエストライトが無いシーンはそのままで良いとか、暗部がない雪景色だってある。今回の取り組みのきっかけとなった、写真家・渡部さとる氏の写真集をみて、あらためて思ったことです。



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