見出し画像

Blender初心者による、初めてのDIY家具製作

Blenderを初めて数ヶ月の初心者が、3Dモデリングで作った家具を
3日間で実際にDIYしてみたことについて書き綴ってみました。


■自己紹介

2024年10月~Blenderを始めました。
最近は身の回りの物を観察しながら簡単なモデリングをしたりするのが楽しくなってきました。
ゆるキャラみたいなものも可愛く立体的に作れるのでBlenderの新しい知識を集めながらちまちま製作しています。
下の画像のようなものを作ったりしてます。

初自主製作3Ⅾのオリキャラ“みみたこ”ちゃんです🐙(2024/10製作)

まだまだ不慣れでアニメーションなどは作れませんがゆくゆくは、アニメーションにも挑戦してみたいです。

以下は、そんな私が家具づくりに至った経緯です。

■思い付き

年末に部屋の片づけをしていたところ、置き場がなく仕方なく机の下に追いやられてしまったプリンターとシュレッダーが目に入りました。

使うときにいつも足元からヨイショヨイショしながら引っ張り出していた家電たち…
スーッとすんなり引き出せたらいいのにな
ちょうどいい家具ないかな?

「まずは既製品の家具探すか…」とググるも、
①高さ20㎝以下
②キャスター付き
③引き出すための取っ手付き
④机の下にジャストフィットする

この①~④の要件を満たす完璧な家具など見つからないと悟りました。

「こうなったら自分で作るしかないな!」と心を決めました。

幸いにも、年末年始のまとまった時間があったため、製作時間が取れそうという状況も手伝って早速イメージを膨らませました。

〈手描きのイメージ図〉
だいたいこんなサイズ感がいいなと

引き出し付きが便利だろうなと思い、一段の引き出しのあるデザインにしました。

机の下から引っ張り出しやすいように、取っ手は引き出しと本体の下にそれぞれ2つずつ取り付ける。

これはなかなかに便利な家具になるぞ、とワクワクしていました。

■3Ⅾモデリング

とはいえ、3Ⅾでベッド以外の家具のモデリングをしたことがなかったため、実際の寸法を適用して3Ⅾにおこす知識はなく…。
早くイメージを作り上げるために調べる手間を惜しんで、感覚だけを頼りに何となくの方法で作りました。

実は、ニ○リさんにも家具探しに行きましたが、やはりジャストフィットには巡り合えず…

ですが、テレビボードや引き出し収納も色々見たりして、その時に得た家具のイメージは無駄にはなりませんでした。

(ニ○リさん、お値段以上な机下の収納家具、いつか作ってください。)

3Dをレンダリングしてみました。↓

〈Blenderで作ったキャスターつき収納家具イメージ図〉

一応、幅や長さは数値を直接入力したので、大体合っていたと思いたい…

本体や取っ手は白で、キャスターはグレーなどのシンプルな色がいいなと思いながらマテリアルで色の設定をしました。

ここで、家具製作1日目は終了――

■材料探し

翌日、隣町のホームセンターへ材料を探しに行きました。

木材売り場に積み上げられた大きな合板木材たち―
どれを使えばあの家具ができるのか皆目見当がつかないため
即座に店員さんに聞き込みを開始しました。

店員さんから“ファルカタ集成材”という木材がオススメだと聞きました。

ファルカタとは、
主にマレーシアなどに生育する木で、材質は桐に似ているので、桐の代用材としても使用される。
材質が軟らかく、裂けにくいという特徴を持っており、 加工が容易で木工初心者にも扱いやすい木材。
軽くて白くて加工しやすく、比較的お安い材料。

とても軽くて白い木肌が綺麗なのでペンキ塗装せずに無垢のままで使うことにしました。

私が行ったホムセンのファルカタの取扱サイズはコチラ↓
厚さ:15㎜
幅 :200/250/300/350/400/450
長さ:600/900/1800
の中から選択可能でした。

ホームセンターで木材の直線カットや工具の貸し出しサービスも利用できるとのこと。

サイズの一覧がわかるメモをとって、この日は一旦帰宅し、
板にどのパーツを配置して切ってもらうか思案することにしました。


〈直線カットしてもらうために用意した図〉
(いろいろ間違えてる…)

250x900を1枚、300x1800を2枚使用する想定で切断図を描きました。

※ここでDIY初心者の私は、大きなミスを犯してしまっています。

板を実際にカットするときに、カットする刃の厚み(2~3ミリ)の分だけ板の幅が減ってしまうことを知りませんでした。

なので、300の幅で100幅を3本切り出すことはできません。
実際は、幅100㎜が2本幅約94㎜が1本になってしまいます。

もし1㎜単位で精細な作品を作られる際には、カッターの刃の厚みを念頭においておくことをお勧めします。

図面の間違いに気づかぬまま家具製作2日目が終了―

■木材の加工

翌日、ホームセンターに再訪し、板と取っ手とキャスターパーツとネジ(ビス)を購入し、その場で直線カットサービスを利用しました。


〈木材の切断風景〉

「ど、ドデカイ…ッ!!!!」

この機械、高さ3mくらいありました!
そのくらい大きな板をズバッと切断できるんですね。

板の測定用スケールをミリ単位で動かして切る幅を調整するようです。

前日に木材の説明をしてくださった優しい店員さんが、カットして下さいました。

1カットごとに料金がかかってくるので、より効率的に切り出せるようにカットの順番も考えながら、指示していきます。

ここで、初めて昨日の作図の失敗に気づきます…

『幅が足りない!💦』

幸いにも他のパーツに代用できたため、新たに板を購入せずに済みました。

そんなこんなでカットすること20数回…
(カットの回数ちゃんと数えないといけないですが、途中から私も店員さんも記憶があいまいになってしまいました…ごめんなさい)

(※ちょっとした留意点
カット中、結構な量の粉塵が舞います!
マスクを着けていましたが、それでも喉がイガイガして咳がでました。
呼吸器弱い方はお気を付けください。)

パーツに不足がないか若干の不安は残りながらも帰宅しました。

■組み立て

今回使用した板が15㎜のため、使用するビスは4x20㎜と4x16㎜の2種類を使用しました。
インパクトは家にあったため、借りずに済みました。

木工用ボンドで仮止めしながらなるべく等間隔になるようにビスを打っていきます。

結果として、思い描いた通りの形になりました🎉


〈理想の家具が完成!!!!〉

取っ手はいろんなサイズがあったため、引き出しには小さいサイズの取っ手を採用しました。
(本体を引っ張るときに上の取っ手が邪魔にならなくてイイです。)

引き出し部分はよ~く見てみると2㎜ほど本体から飛び出しているのですが、手作りの味わいということで、これはこれでよしとしましょう。


〈引き出しの中〉

家にある木製家具の引き出しを参考にして、手前部分は表からビスが見えないように2重にしてあります。

(プロの職人さんが作った引き出しは、軽いチカラでスッスッと開けるための工夫がたくさんあることに気づきました。)

偶然にもこの引き出しのサイズは、
A4コピー用紙を2つ並べられるサイズでした。
コピー用紙と写真用紙を左右に分けて入れられます。
(個人的に、自称グッドデザイン賞のポイントです✨)


端材も何枚かあったので、ウォールシェルフを作ったりもしました。

〈余った板で作ったウォールシェルフ〉

着想から完成まで3日、DIYについて調べることもなく突っ走りました。
ド素人が何となくで初めても楽しかったので、ぜひお勧めしたいです。


■まとめ

今回の家具製作、初めてでも失敗せずに作れたのは、3Ⅾに起こすことで完成イメージをより具体化することができた点が大きいのではないかと思います。

◇360度回転させて観察できるため、紙に手描きするだけでは気付かなかったアラに気づける。

◇「こういうの欲しい!」が立体的に見えるからモチベーションが上がる。

◇3Ⅾと実物の画像比較ができて、記録として面白い。


〈使用風景〉

今後、もう一度家具を作る機会が訪れるかわかりませんが、家具を実際にDIYする楽しさを味わえたことは貴重な体験でした。

現実世界はどうしても空間に制限があるため家具を生産しても置く場所がなかったりして困りますが、3Ⅾの世界は無限なので、自由にたくさんの家具を並べた理想のお部屋も作れます。
現実にはあり得ないようなお部屋も自由に作れると思うとやっぱり3Dって面白いなと思えます。

Blender、まだまだ覚えることは山のようにありますが、その時々で必要な情報を選り分けて少しずつマイペースに慣れていきたいです。

ここまで長々と書き連ねましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。3DとDIYに少しでも興味を持っていただけたら幸いです。

#Blender初心者 #B3D #3Dモデリング #DIY初心者 #DIY家具 #DIY収納

いいなと思ったら応援しよう!