【MLLR:0100】 絵画の中に入ること

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Rose is red,
Margaret is white,
Sugar is sweet
 And lilies are strange!

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ダディの運転で、マーガレットとリリィとリリィ、それと誘われたレオが、夜間営業しているテート・ブリテンにやってきています。
マーガレットは一枚の絵の前から動きません。じれったくなったリリィとリリィはレオを引っ張って、こそこそとしゃべります。
「ねえ、レオ。メグのこと、すき？」
「そうだね、好きだよ」
「たぶん、メグゥ、レオのこと、すきだよ」
「リリィとリリィのことも好きだよ」
「メグはね、そういうずるいのきらいだよ」
「レオ、ずるいとぉ、きらわれちゃうよ」
「ふふふ、リリィたちはおませさんだなあ」
マーガレットは、ダディに問います。
「なんで、この絵にわたしはいないのかな？」
「それにはふかーいわけが」
「ないんでしょ。でも、わたしこの絵が好き」
「マーガレットは、確かにもう絵の外にいるけれど、違う方法でいろんな絵画に入れるさ」
頷いてマーガレットはシャッターを切ります。

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ご愛読ありがとうございました。これにて「マーガレット,リリィ,リリィ,ローズ」一旦の終了となります。
でもいつか、違う形でお目にかかりたいと願っています。

マーガレットたちは、この今の瞬間も素敵に生きています。

石川葉

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マーガレット,リリィ,リリィ,ローズ　第100話　おわり

冒頭の写真は、毎回、マーガレットの家の私物が紹介されていきます。

四行詩はマザーグースの「ばらはあかい」をもじったもの。
原詩
Roses are red,
Violets are blue,
Suger is sweet
 And so are you.