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【森ノオト、創刊13周年です】

2009年11月20日、森ノオトは創刊しました。11/23に控えた寺家ふるさと村の農体験NPOの「収穫祭」で創刊を知らせる、まさに「収穫祭」が森ノオトの創刊に直結していて。寺家ふるさと村の食、農、環境が足元にあること。身近にある「森」の「音」を「ノート」に綴っていこう。そんな思いを込めてスタートしたのです。

13年前の今日の日記を読み返してみました。
稲刈り後の田んぼで行った収穫祭では「太陽と土と水の恵みに感謝し、未来にこの清浄な環境を残していきたい。だからなるべく環境への負荷を低減したいから、ゴミを減らすためにリユース食器を使います」と私は書き、皿、コップ、おわんと、切った古布を袋に入れて来場者に渡していました。13年前、別のNPOの収穫祭でもリユース食器を使っていたのか。私は家で古布を切っていたのか、と、デジャブのような気分。

当時私は、赤ちゃんだった長女を背負って寺家ふるさと村に通う日々でした。田んぼで泥まみれになり、木を間伐して切り口から出る水を見て命の躍動感にふれ、落ち葉のふとんで寝っ転がって空を見上げて……。今ほど時間に追われておらず、五感で足元の自然を満喫していた、幸せな時間だったなあ、と思います。

それから13年、森ノオトは地域でエコを体現し、ケの日常につながるマルシェとして「あおばを食べる収穫祭」を3年ぶりに復活します。今年から事務局長を中心に行い、祭り自体が地域の若者の新たなサードプレイスになるような新たな取り組みにもチャレンジしています。

森ノオトというメディアは2代目編集長のもと、「書く」を通じて人と人がつながるコミュニティとして、その規模はいよいよ50人になろうとしています。編集長のつくる温かな場と、原稿への励ましで、書くことへ勇気づけられている仲間が広がっているのを感じます。

今年の11/23は、森ノオトという運動体、そしてメディアが、私の手から離れて、より豊かに温かく広がり根付いているのを確認する1日になるのだろう、と思います。

2009年に森ノオトを立ち上げるその時に、私が手帳に書き記していた「ミッションステートメント」。どれだけ達成したのでしょうか。

①ふるさとづくり。ふるさとを愛す。誇れる地域づくり。
自分の住んでいる地域を楽しくする。この地が好きだと言ってくれる人を増やす。地域の中に、大好きだな、おいしい、誠実な店がたくさん。そういう企業がもうかるしくみ。新しい、楽しいことがどんどん起こり、記事ネタにまったく事欠かない。
②ついでに、山形も元気にする。
③都市生活者でありながも、命を大切にする感覚。
田舎ぐらしをしなくても、食べ物に感謝をし、他者のいのちにリアリティを持てるような子供を育てる。もちろん、大人も。
④日本の食料自給率を6割に。
みんなが米を食べる。和食中心の野菜中心の食生活なら、外国に種子支配されることもない。地産地消が単なるシンボルにならないよう、しっかり根づかせる。

これが、持続可能な社会づくりに。

・・・まだまだですね。
でも①はだいぶ進んでいるような。②は未着手。③は別の意味で時代が逆行しているような気もします。④という大きな目標を掲げていたんだね・・・。

たまにはこうして過去を振り返り、現在地との確認をするのもいい。周年ってそんな日なのかもしれません。


本当に赤ん坊を背負って稲刈りしている・・・

ここのところ忙しさのベースがあがってしまい、書くことがおろそかになっていました。が、それは私にとっての停滞なんだなということにも気づきました。13年前の日記がいろんなことを教えてくれます。

「自分の経験や感覚を何らかの言葉に変換していくプロセスそのものが私にとっての思考。毎日原稿を書くことは自分と会話することと同じで、とても頭のパワーを使う作業で、ほんの数日文章を書かなかっただけで思考力は低下し、その翌日に書こうとすると余計なパワーが必要になる。だからこそ毎日欠かさず、何か文章を書くように心がけている。
言葉が私たちの思考をつかさどっている。だからこそ言葉は人生を変える」

14年目に入った森ノオトも、どうぞよろしくお願いします。

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