えっ?エンジニアならSES一択でしょ!?😳
喧嘩しにきたみなさん!こんにちは!
テックレイス代表のしもぎしです。
好戦的なnoteではないのです。すいません🙇♂️
本稿はSES会社の経営とエンジニアの両方やってる立場から
SESの魅力についてお伝えするものです💡
SESしか選べなかったんでしょ?😏
そう思われないように簡単に経歴をご紹介しておきます。
しもぎしは新卒で日立製作所のITプラットフォーム事業本部
というところに入社しました。老舗の自社開発企業です!
日立製ストレージの管理システムを開発してました👨💻
その後、ベンチャーの自社開発企業に転職、派遣も経験しましたが
エンジニア歴8年の中でSESが5年間とダントツに長いです!
いろんな選択肢がある中でエンジニアとして
SESに魅力を感じてこの仕事を続けていることを
わかっていただけると幸いです🙏
SESって一言でいうと何が良いの?🤔
準委任契約が良いです。
ざっくり言うとSESはエンジニアが準委任契約で働くビジネスです。
SES会社で働くのが良いかどうかはケースバイケースですが
少なくともエンジニアとして準委任契約で仕事することは
多くのエンジニアに推せる働き方です💡
公平・シンプルな評価基準✅
これが一番推しポイントです!✨
SESは
自分の価値(値段)の定義や
どうをすれば収入や市場価値が上がるのか
がわかりやすいんです。
・自分の今の値段は市場やお客様に決めてもらう
・スキルを高めていくほどに市場価値は大きくなり高い単価を受注できる
・お客様に価値を感じていただけたら長期契約や単価アップにつながる
SESはこのように地に足のついた商売できるところが気に入っています。
もちろんこのことは他のビジネスにおいても当てはまりますが
多くの会社の評価制度って複雑でいろいろな要素がからむので
自分の価値や評価に納得するって結構難しいと感じています。
会社の評価は主観が大きい🥺
会社員として働くと
あなたの上司や会社の人事があなたを評価し給料を決めます。
その評価に彼らの「この人は元気がいいから」「飲み会いつも付き合ってくれるから」のような主観が少なからず含まれているのですが、主観の割合が大きな評価は公平性を欠く可能性が高いです。
ぼくもエンジニアを評価・採用する立場では
最終的には「一緒に働きたいかどうか」という主観で評価しますので
主観で決めるのが悪だとは思いません。
けれど、会社はお金を稼ぐことを目的とした組織なので
「東京タワー🗼よりもスカイツリーの方が高い」のと同じように
どれだけ利益に貢献できたかを
できるだけ客観的・定量的に評価できるのがベストだと思うわけです。
以前、とある開発会社に参画させて頂いたときに
その会社のマネージャー兼スクラムマスターとこんな会話をしました。
マネージャーの仰ることはしごく真っ当で
マネージャーの立場としてはみんなが決まったことしかやらなくなったら組織や仕事がうまくまわらなくなり困るわけです😅
だからあえて評価基準を曖昧にしておくことで、さまざまなことに柔軟に対応してくれそうな制度にする意図があったりするのかなと思います。
一方、評価を受ける会社員や部下の立場としては
「これをしたら給与が上がる!」
というルールができるだけ明確になっていたほうが、安心して努力できる
わけなので、評価やインセンティブの制度はわかりやすいほうが良いです。
このように誰もが納得できる評価の最適解を探すのは難しいのですが
ここで申し上げたいのは
SESというビジネスは
あなたの市場価値に比例してあなたの収入が決まるルールを設けている会社もたくさんあるので、「コード1つ書いたことがない上司に主観で評価なんてされるのはゴメンだ」みたいなことを考えるぼくみたいな方には納得して働きやすいということです💡
成果物は勤務表のみ📝
準委任契約では
毎月140〜180時間働いたらあなたの報酬は80万円です
というような契約を結びます。
成果物はその月きちんと労働したかが記帳されている勤務表のみです。
極端な話をすると、契約上はプログラムを一切書かなかったとしても
毎月決まった時間就業して勤務すればお金をいただける
というぶっ壊れルールです😇
一般にSESの契約は1〜3ヶ月単位で更新されるので
エンジニアがお客様の期待値を満たせなければ
もちろん契約終了(クビ)になるのですが
大きなリスクをお客様側が引き受けてくださる、
エンジニアにとって、とても有り難い契約なのです。
たとえば請負契約では
作ったシステムを納品することで報酬をいただくので
「作ったシステムの品質が良くない」と指摘を受けたら
納品できずに追加作業を求められます。
たとえばお客様に
「ここのボタンの色はもう少し明るくないとイヤだ😡」
と主観的な指摘を頂いたとしても
「お客様の期待する品質を満たしていない」と解釈される可能性があります
きちんと実装したつもりでも
(最悪の場合)無報酬で修正作業を求められるリスクがあります😵💫
そんなの当たり前じゃんという見方もありますが
ここで申し上げたいのは
準委任契約は請負契約などと比べてエンジニアのリスクが極めて小さい
ということです。
ブラック企業へのリスクヘッジ😈
どんな会社でも面接の1回や2回で
会社の風土やメンバーの人柄を完全に把握するのは難しいです。
だから交通事故🚐と同じように
どんなに注意を払ったとしても
ブラック企業に入社してしまうリスクをゼロにはできません。
ここではブラック企業の定義を簡単に次のとおりとしてお話します。
ブラック企業の定義
・平均労働時間が月200時間を超える
・ヤヴァい(モラハラ、セクハラ、パワハラ、ロジハラする)人がいる
SESでは会社に参画するわけではなく
期間限定のプロジェクトに参画することになるので
自社開発企業に正社員入社するよりは
ブラックな会社の案件に参画してしまったときの
心と身体に受けるダメージを最小に抑えられる
点において優れていると考えます。
森の中で熊🧸さんと出会ったら逃げるように
ヤヴァい会社や人間に出会ってしまったら逃げるのが賢明です。
多くのエンジニアがモラハラやロジハラを受けても
逃げたり、戦ったりできず
我慢して、耐えて、その結果、「こころの病」になる人が多いです。
合理的に考えれば「イヤなら辞めたら?殺されるわけでもあるまいし」
なのですが
一度正社員として入った会社がヤヴァいと気づいたとしても
改めて転職するには時間⏰もお金💰も勇気❤️🔥も必要だし
職歴が汚れてしまいジョブホッパーと評価されてしまう恐怖😱もつきまとうので、転職の心理的ハードルは高そうです。
けれどSESエンジニアとして準委任契約で案件に参画する方法であれば
プロジェクトに参画して「あ、ヤヴァいかも!?😨」と思った段階で
契約終了の意思表示さえしてしまえば
最短1〜3ヶ月で契約上も問題なく案件から離れられます。
退職ではないので、あなたの経歴書を汚す心配もありません。
もちろん円満に退場とはいかないケースもありますが
直接現場の人に意思表示するのが苦手な方でも
会社の営業があなたのかわりにお客様とのやり取りを代行してくれます。
一度うつ病などにかかると、完全に元の状態に戻ることは難しく
一生仕事でハンデを負って生きていかなければなりませんし
病気の原因になった会社や人も責任を取ってはくれません。
だから自分の心は自分で守っていく必要があるのです。
SES(準委任契約の下)働くというのは
ブラック企業やヤヴァイ人に出会ってしまったときの
心と身体の負荷・病的リスクを最小限にし
自分の身を守る強力な手段なのです。
こころの健康、大切にしていきましょう!
スキルアップだけに専念できる🆙
良質な開発経験を積むなら自社開発企業が良い、
SESは下流のことばかりやらされるからキャリア形成に不利!!
なんてことをよくSNSで拝見しますが
どちらも経験している立場からすると、本当にそうかなと思っています。
極めて少ない非エンジニア業務🍳
しもぎしはSESエンジニアとして5年働いてきた中で
いろんなお客様と一緒に仕事をさせて頂きました。
どの開発現場のプロパー(自社開発企業の正社員)も
開発プロジェクト以外のことに時間を取られていて大変そうだった
という印象が強く残っています。
たとえば
・全社MTG
・1 on 1
・合宿
・採用活動
・360度人事評価
・OKR評価
・eLearning
…
どれも組織を円滑運営するためには必要な作業ですが
社内業務に意識を割かれ、開発に集中できずに大変そうな様子は何度となく拝見してきました。
上記のグラフもしもぎしの体感とも概ね一致しますし
自社開発企業の正社員の非エンジニア業務割合は一般に大きいと考えます。
一方、しもぎしのような外部のエンジニアは
「明日社員(プロパー)は全員不在なので、外部の方は開発続けておいてください!」
という依頼をされる機会が多く
「開発だけやっていれば良いなんて、なんて極楽なんだ」と毎度有り難く感じています。
プロパーの方は事務作業など会社全体のことに責任を持つ分
本番DBへのアクセスや本番リリース作業、障害対応などのコアな作業をやらせてもらえやすいという側面は確かにあります。
だから
SESエンジニアよりも良質な開発経験を積むことができる!
と仰る方もいますが、これもケースバイケースです。
たとえばぼくはSESエンジニアとして
お客様のエンジニア採用に携わらせて頂いたり
技術選定や本番リリースなどもやらせていただいた経験はしばしばありました。
経験上、立ち上げ時期のプロジェクトなどに狙って参画すると
人手も足りていない状態なので、プロパーもパートナーも関係なく
大切な仕事を任せてもらえる機会が多いです。
また「良質な経験」って個人によって解釈は異なりそうです。
特定の会社の障害対応やリリース作業というのは、その会社に閉じた
ローカルルールであり、開発のスタンダードとは限らないわけです。
特定の会社のローカルルールに自分を最適化することが自分の市場価値を上げると確信できない場合には、社内事務に意識を割かず、
開発のみに集中できるSESエンジニアの方が良質な経験ができている
と考えることもできます。
SES会社だって自社のMTGや事務作業があるのでは?
もっともなご指摘です。
他社SESはどうかわかりませんが、参考までに弊社では
・情報共有は極力非同期
・同期を取ったWeb会議は四半期(3ヶ月)に一回
・事務作業は電子化・自動化で限りなくゼロ工数に
といった感じで、社員一人ひとりが
お客様に付加価値を提供し、技術価値を高めることに集中できるよう
徹底しています。
SES会社の中には、SES業務の他に社内事務や社内開発がたくさんある会社もありますが、ケースバイケースです。
少なくとも準委任契約で働くと開発体験に時間を割ける余地が増える
ということがお伝えできれば幸いです。
さまざまな開発現場を俯瞰できる🦅
たとえば1つの会社の開発現場で5年働くと
その会社のルールやシステムに自分を最適化されるので
他の人よりも開発ができる気になってしまうことがあります。
けれどもしかするとあなたの会社は世の中の開発現場のスタンダードから
大きく乖離したルールで運営されているかもしれません。
そんな会社に自分を最適化することは
あなたの人材価値を高める上で逆にリスクかもしれません。
SESエンジニアは自社開発企業のエンジニアと比べて
開発案件が切り替わる頻度が高いので
いろんな現場に参画し、さまざまな開発体験を積み重ねていきます。
2つ以上のプログラミング言語を扱えるエンジニアなら理解されていると思いますが、たとえばGoでも、TypeScriptでも書き方の「お作法」が違うだけで考え方は同じです。
これは複数の言語を扱ってみて初めてわかったことだと思います。
開発のベストプラクティスやスタンダードも、さまざまな開発経験を経て
「こちらのプロジェクトの方がより良い開発体験ができた」という評価や
「どのプロジェクトでもこういう考え方は大切にしていた」という大事な共通点が見えてきます。
自社開発企業に所属するエンジニアと比べて
1つの現場ではコアな体験を積みにくい側面があることは否定しませんが
そのかわりSESは多用な開発経験を積み
多角的な体験からものごとを見る目を養えるというのは
自社開発企業にまさるとも劣らない魅力であるとぼくは思っています。
市場価値に向き合える💪
あなたの市場価値 = あつかえる技術の価値
以下はGithubが公開している
たくさん利用されているプログラミング言語トップ10です。
多くの企業やエンジニアに利用されているプログラミング言語は
技術記事やコミュニティが多く、安定してメンテナンスされます。
したがって長持ちしやすく価値が大きくなります。
つまりそれらのプログラミング言語をたくさん扱えれば扱えるほど
エンジニアとしての価値を大きく維持しつづけることができます。
簡単な道理ですね。
たとえばしもぎしは2018年くらいからTypeScriptの利用率はどんどん上がっていくなと予想していたのでフロントエンドの案件だとTypeScriptは必須条件にしていました。
2023年はまたランキングを1つ上げてますます利用率は高くなっているので
TypeScriptを何年も扱ってきたしもぎしの付加価値は上がっていくと考えています。
また、ぼくが未経験から育てた山本さんは、TypeScriptとReactを中心としたスキルを身につけてもらいましたが
大分県からフルリモートでアジャイル案件に参画でき、
1年半程度で単価65万の案件に安定して参画できるまでになりました。
24歳で年収500万を超えているのは、本人の努力ももちろんあると思いますが、山本さんが市場に求められている技術を習得できたのが大きいです。
また、しもぎしは2年前くらいからGo言語の市場が伸びそうかな?と考え
Go言語ができる案件にこだわって携わってきたのですが、2022年から2023年にかけてGoがランクインしているので今後Goが扱える自身の市場価値も上がっていくと予想しています。
レバテックさんのプログラミング言語別単価ランキング|2023年7月最新版
を参考にしてみると、わかりやすくGo言語が扱えると年収に大きく関わってきそうなことがわかります!
(余談ですが自社のシステムでも意図的にTypeScriptやGo言語を使って開発をしており、少し先の未来、社員の市場価値が同じように上がっていくことを狙っていたりします)
SESでは技術のみが評価基準
SESでは日々流れてくる開発案件のうち
あなたがやりたい案件を選び、参画します。
あなたはスキルシート(技術の経歴書のようなもの)を
参画したいプロジェクトの採用担当者に送り、
採用担当者が面談でオファーを出せば契約成立です!
あなたは採用担当者にこれまで培った技術や体験のみで評価されます
プロジェクトが採用しているプログラミング言語を
どれくらいの期間やっていて、そこでどういう仕事・成果を出してきたかがすべてです。
ぼくもお客様の現場でエンジニアの採用担当者として何度も携わらせて頂きましたが、社歴や学歴はほとんど評価されません。
最低限プログラミングができれば食いっぱぐれる心配はないですし
そこから扱える技術を増やし、エピソードとして語れる成功体験を増やしていけば、単価も上がっていきます。
だからぼくらは技術のトレンドをみて自分の持てる技術をカスタマイズすることへの意識が自然と高くなります。
市場価値を軸として自分の価値のバランスを細かく取っていくことが
本当の安定につながると信じているので
自然と自分の市場価値に向き合えるSESという働き方は推しなのです💡
それって自社開発企業でも一緒でしょ?
仰るとおりです。
転職が当たり前の時代です。
3年もすれば自社開発企業のエンジニアも転職は考えるでしょう。
どんなスタイルでエンジニアをやっていても市場価値は意識するでしょう。
違いがあるとすれば頻度です。
自社開発企業の社員が1年に1度〜3年に1度
転職や自身の技術アセットの見直しを考えるとしましょう。
SESでは3ヶ月1度、案件の継続(切り替え)を考える機会が訪れます。
しもぎしは一時期半年に1度案件を切り替えるということをやっていました。
都度人間関係を構築し直したり、新しい技術を覚え直すのは大変でしたが
多くの正社員の人ができないようなスピードで
様々な開発現場のノウハウを吸収し、言語やツールの習得ができました。
人にはオススメできないやり方ですが
もしいま日立製作所で働き続け
ストレージ管理システム(Java)を5年も6年も
同じ技術を扱い続けた世界線の自分と比べても
会社ではなく市場に評価される道を選んでよかった
と自信をもって言えます。
SES会社に所属して働くか、フリーランスとして働くかは
一長一短ありますし、向き不向きにもよるのでここで議論は避けますが
準委任契約 x エンジニアは改めて推しておきます。
さいごに💡
さいごに改めて申し上げておきたいのは
SES企業 > 自社開発企業
と言いたいわけではなく
SES企業で働くのもこんな魅力があるんだぜ!
と紹介したいというのが本稿の趣旨です。
あらゆることがそうであるように
自社開発企業にもSES企業にも一長一短あります。
月並みですが大切なのは
あなたがどういう人間で何を大切にしているか
を軸にして、あなたに適した仕事スタイルを選ぶ
ということに尽きます。
本稿があなたの考えを整理する一助となれば幸いです😁💡