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2024年の活動報告【TECHNO eRACING活動レポート②】

今年4月に発足した『TECHNO eRACING』

チーム発足以来、今年は数々のイベント開催や参加をさせていただきました。


今回はそんなTECHNO eRACINGが2024年に取り組んできた活動をまとめました。

4月 プレスリリース発表



『TECHNO eRACING』は車いすユーザーのみで構成されたeモータースポーツチームとして、

「機材開発や環境調整によって、障害の有無に関わらず同じ土俵で挑戦する」

ことを目標に掲げて発足しました。

さかのぼること2022年、トヨタ・モビリティ基金主催の
「Mobility for ALL 〜移動の可能性を、すべての人に〜」
の採択事業としてeモータースポーツの支援をテーマとしていたテクノツールが、

その後2年間の事業採択と活動を経て、これまでに行ってきた環境調整や開発を、実際のeモータースポーツの世界で参戦する実践の場として結成したのがTeRでした。

そしてプレスリリース配信と同時並行で、選手一人一人に合わせた環境調整を行い、レース参戦への準備をしていました。




機材開発は過去2年に渡って製作した手動装置型ジョイスティックを基に、
選手それぞれに合わせて固定方法やバネの硬さなどのチューニングを行い、
参戦していく大会に向けて、より速さやスピードを求められる環境を構築していきました。

7月 ローンチイベント開催



今年7月には、TECHNO eRACINGの発足を記念して、様々な企業やメディアの方を招待し、TECHNO eRACING発足の経緯や今後の展望、
そして選手によるドライビングのデモンストレーションをお披露目する事業ローンチイベントを開催しました。

こちらのイベントを開催した経緯としては主に2点あり、

・TeRの事業を行う意義をより多くの方に周知すること
・企業や団体からのスポンサー獲得を目指して、TeRに共感していただける方々と関わりを構築すること

を目標に行いました。

TeRの活動方針の一つとして、

「アシスティブテクノロジーの活用や環境調整を行うことで、障害の有無を問わず誰もが同じ土俵で活躍できる社会」

を様々な企業や団体と連携して価値共創を行っていくことを掲げています。

こうした目標を、より多くの企業の方々に意義を実感していただき、これからの価値共創の第一歩として交流を醸成していくためのイベントとなりました。

今回のイベントでは企業・メディア含む22社の方にご来場いただき、新聞やテレビ、Web記事として取り上げていただきました。




また、イベント中は来場者の方と共に、実際に選手が使用している手動装置を用いたレースイベントを開催しました。

「選手がどのような環境調整により競技に挑んでいくのか」
を実際に見て体験していただける機会となりました。

8月 初の大会参戦



8月25日に行われた「TOYOTA GAZOO RACING GT CUP」が、TeR選手にとって初となる大会参戦でした。

初大会にもかかわらず、選手の中にはルーム内で優勝するといった快挙を達成する人もいました。

10月H.C.R.(国際福祉機器展)



H.C.R.(国際福祉機器展)では、トヨタ・モビリティ基金ブース内にTeRが出展させていただきました。
今回の展示では、選手が実際に使用している手動装置を展示しました。

HCRは国内最大級の福祉機器に関する展覧会であり、その来場者には障害のある当事者の方も多数来場します。

今回は障害のある当事者の方々に、TeRの選手が普段使用している手動装置を実際に体験していただくことで、より使いやすい装置にする満足度や、値段等のフィードバックを得る機会となりました。

JEGT

中旬には、TeRの活動目標としていた「JEGT」に参戦しました。
こちらの大会は日本最大級のeモータースポーツの大会であり、参戦するチームは全国から選ばれたより強い選手が集まる大会です。
こうした大会に出場するという経験は、チームの魅力を多くの方々に知ってもらう機会になります。
そのため、ドライビングスキルのアピールとは別に、チーム紹介や他ドライバーとの交流を作るといったことも行いました。
こちらが功を奏し、後述する主催大会の開催や他のグランツーリスモプレイヤーとの交流が生まれました。

11月Mobility for ALL実証実験



静岡県は富士スピードウェイで行われたトヨタ・モビリティ基金主催「Mobility for ALL ~移動の可能性を、すべての人に~」
の実証実験では、選手使用の手動装置を展示し、来場者の方と対戦会を行いました。

今回はSony社によるゲーミングイヤホンの提供、株式会社HORIによるコントローラーの提供、電通とのコラボレーションといった、他企業との連携や、
テクノツールの特徴である「環境調整」を実際に体験していただくことで、TECHNO eRACINGの目標をしっかりと提示できた出展となりました。

12月 大会主催


10月と12月には、主催大会である
「TECHNO eRACING CUP」
「TECHNO eRACING CUP -winter-」
を開催しました。

初開催ながらトータル30名以上のドライバーの方からエントリーいただき、様々な楽しみ方でグランツーリスモを楽しんでいるドライバーの方々と共にお互いに切磋琢磨し合える試合を繰り広げることができました。

終わりに

今年発足して間もないTECHNO eRACINGですが、この1年間で密度濃い体験をさせていただきました。

アシスティブテクノロジーの活用によって、サーキット走行が難しいチームの選手が、
「eモータースポーツでどこまで成長できるか」
という挑戦に様々な方々から共感いただいたり、面白さを感じていただけて、
さらにそこから様々なコラボレーションやコミュニティの形成ができるなどの貴重な体験の数々を得ることができました。

応援・ご支援くださった皆様、本当にありがとうございました。

来年以降の活動は今年とは大きく異なるものになりますが、今年1年間で築き上げできたものを活かして来年以降の活動を続けていきますので、今後とも応援のほどよろしくお願いします。

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