ブラック企業について少し考えてみる
ブラック企業と聞くとあまりよい印象がないでしょう。でも、ブラック企業とは昔は違う意味で使用されていたことは知っていますかね。
意外と知らない人が多いのではないでしょうか。ブラック企業は「暴力団のフロント企業」というイメージで使用されるものでした。でも、今は「違法な労働条件で若者を働かせる企業」という風に時代とともに変化してきました。
そして、ブラック企業はバブル崩壊とともに増加していきました。なぜかといいますと、会社の業績が悪くなっていき、リストラや採用することすら困難な時代になってしまったのです。
これが就職の氷河期といわれた時代です。それから今は景気が復活してきましたが、その時の成功体験が企業に浸透している企業は多く存在します。
では、その時代の企業の考えとはどんなものであったのかということですね。
氷河期の時代はいかに経費を削減できるかにつきますね。売り上げを上げることができないのであれば、会社内の経費を削減することが先に思いつくことです。
そこで会社は経費を削減していきました。でも、削減できるところは決まってきます。固定費といわれる水道光熱費等はあまり変動させることができませんん。
そして、仕入れなども減らしすぎるともっと業績が悪くなり、負のスパイラルに陥ってしまいます。
では、どこを削減するか、わかりますよね。人件費です。一番削減しやすい半面、増えやすい経費の1つです。
そこで企業は人件費削減を推進することを決めたのです。ほとんどの企業がです。
そして、精神も「この不況を乗り切れば会社はうまくいくぞ」と心理的なものを社内で促していきました。そうすれば、いくらか給料が減っても、後で増えるのだから問題ない、こんな時代に会社が倒産したら問題だと考えたわけですね。社員の方々は。
そのうち、会社の業績は戻っていきました。でも、ここで経営者は気づいてしまったのです。「このまま削減した方が会社が儲かるのではないか」と。それが悪夢の始まりですね。
想像してみればわかりますが、人間はエスカレートするものです。何かを極めていけば、どんどんいけるという欲が生まれてきます。
はい、ここまででわかりましたね。従業員の給料は会社が立て直しても増えることがなかったわけです。それだけではありません。
このままためておけば、不況になった時に立て直せるではないという考え方もあり、企業はお金をため始めるのです。これが内部留保です。
そして、企業がお金を貯めると経済はどうなっていきますか?
お金が循環しませんね。そして、経済が回らなくなるわけです。これが今の不況を生んでいるのではないかと推測できます。
では、なぜお金をためたがるのでしょうか。不安であるから、評価に関わるからでしょうか。
どちらも当てはまります。1つは経済が悪くなった時の対策と、もう1つは株式を発行している企業のみになるのですが、株の暴落した時のことを考えたりすると、ためたりすることに繋がります。
すべてがというわけではありませんが、このようなことが起きることもあります。あとは、社長になった方がお金を使わないことも問題と言えるでしょう。
普通なら、お金があれば使う人が多いですが、社長になって、お金の使い道がなくなると自然とたまる形になりますよね。それが起きていることもあります。
そんな風に考えていくと、お金をためているのに、なぜ、還元されないのかがわかりますよね。
特にブラック企業になると、お金があるという見栄えばかり気になってしまい、お金が入ってこないということもあります。それ自体が問題なのですが、人間上にたつと見失ってしまうことも多いので、現状の状態が起きているのだと考えられます。
では、どうすればブラック企業はなくなるのでしょうか。それは意識的な問題を解決できるかにかかっているでしょう。
ブラックと判断する基準として、どんな風に判断されていますか?
半数の方は精神的な部分が大きいのではないでしょうか。給料、有給、福利厚生がしっかりしているけど、ブラックなんだと感じるとすれば、意識的な考えの違いや正当に評価されていないと感じる部分で判断していることになります。
つまり、外から見ればブラックに見えないのは、給料や有給、福利厚生など、外部に出す情報自体は水準にあっているということです。でも、内部的な話をすると、上司の期限を取るのが大変や休憩を取れる空気ではない。仕事を教えてもらうとしてもしっかりと教えてくれないなどの感情的な部分がでてくるのであれば、確実に精神的な部分が影響をもたらしていることがわかるでしょう。
だからこそ、意識の相違は時によっては大きな溝を生みかねない。そのため、意識を同じ方向に向かわせる努力が企業には必要であることに経営陣が気付けるかどうかが鍵になるかと思います。
今回は、ブラック企業について考えてみました。
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