役に立つ経営知識 組織編 その1
第1章 組織のイメージ
まず問題!
問題です。横断歩道を渡っている多くの人がいます。この方々を集団といいますか、それとも組織になりますか。
ここで答えがわかった人はなぜ、集団なのですか、なぜ組織なのですかと理由を説明できますか。この説明ができれば、今後の話の一部を知っているみたいなものです。
現在の社会の中で組織というモノはどこでも存在します。例えば、大学・企業・自治体・家族までもが組織として扱われます。そして、私たちが生活している現代では誰かしらどこかの組織に所属しているのが普通のことです。
組織の中で製品を生み出したり、サービスを提供しているところが企業組織です。次に皆さんの情報を管理したり、公共的なサービスを提供するのが行政組織です。それぞれ、サービスの提供が異なります。
では話を戻しましょう。先程の問題の解答ですが、横断歩道を渡っている多くの人は集団になります。理由は簡単、組織は何かの目標に向かって一緒に歩んでいる集団のことを言います。
しかし、横断歩道で渡っている人は多くの人の集合体である集団に当たります。何かの目的を果たすために結成された集合体ではないからです。ただ、横断歩道だけを渡っているだけであるとも言えます。
つまり、組織というのは何かしらの氏名や目的を持った形で結成された団体であるということです。これが基本的な話になります。
第2章 組織を成立させるには
さて、組織のイメージとはどのようなものでしょうか。普通に考えると複数の人数で構成されているというイメージでしょう。しかし、それはイメージであって、組織にはしっかりとした定義があります。
組織の定義「2人以上の人々の意識的に調節された諸活動や諸力の体制(システム)である」と記されています。これはバーナードという方が定義したものです。基本的に2人以上いればそれは組織になるということです。
ただし、組織を成立させるには3つの成立条件があります。それは、共通目的と貢献意欲、コミュニケーションです。
共通目的は組織の運営をしていくうえで組織が達成する目的のことであって、どの方向性にこの組織が向かっているのかを確かめるものです。
そして、貢献意欲はどのようにしてその組織の貢献していくのかが明確になっているのかというのが重要となります。
最後にコミュニケーションですが、組織は2人以上で運営されるとのことですので、人とのかかわりには話す力や一緒に関わっていくいわゆるコミュニケーションが必要となってくるわけですね。それでは、1つずつ詳しく見ていくことにしましょうか。
2−1 共通目的
組織を運営していく上では組織が達成するための目的が必ず必要になります。もし、目的がなければ、何をするために存在しているのかが見えなくなってしまいます。
それだけではありません。組織の存続に危険にもなりかねません。そのためにも、しっかりとした組織の目的を決める必要があります。
何回も出てくる組織の中での目的とは何かというと、組織の成員が手に入れよう、実現しようと目指すものや事柄のことになります。
そのため、組織が何を目的に行っていきたいのかをメンバーや創立する人が決める必要があります。そして、この目的が達成されれば、組織としての機能は終わりとなるものがいいでしょう。
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