太陽光発電所のセキュリティカメラは何台必要か?
太陽光発電所の銅線盗難事件が、全国に広がりつつある感じがします。
「そろそろウチも(カメラ設置)」と考えておられるかたもいらっしゃるかと思います。
テックマツモトも、警報機能付きカメラをどこにどう付けたらいい? 何台必要? という問い合わせを受けます。
野立ての太陽光発電所は地形も環境も様々なので、正直「現場も見てないのに知らんがな」というところですが、傾向としては『2台以上あればいいかも』と言ったところです。テックマツモトへ相談前にあらかじめ下記検討ください。
警報カメラ設置のキモ→「どこで食い止めたいのか」→「どこまで追い詰めるか」
結論
①「進入路」と②「犯行ポイント」に警報カメラを設置する
☆発電所が無傷のままで犯人を追っ払えるのが理想だと思いませんか。まず侵入前に警報を鳴らせるよう場所を選定してください。
下の動画の場合、道路からフェンスを越える①と引き込み柱②があるので、カメラは1台で犯行を防ぐことができました。ただし集電箱側から狙われていたら修復作業が必要になっていたでしょう。
解説
①「進入路」について
周囲が藪や高台で、現場に近づくのが1経路しかない場合はそこにカメラを設置し侵入に対して警報するようにします。
反対にどこからでもはいれるような発電所はカメラ複数台か、広角型のカメラが良いでしょう。
道路に隣接している場合は、道路も映るようにします。警報カメラの光が届くのが30mなのですが、周囲環境によって暗がりは検知できない場合もあります。街頭の明かりや、センサーライトを併用してください。
②「犯行ポイント」
犯人は銅線が集まっている場所、長いケーブル・太いケーブル・盗りやすいケーブルを狙ってきます。特に目につきやすい場所や露出している箇所は手っ取り早く切られがちです。
以上が、「どこで食い止めたいか」の考察ですが、「どこまで追い詰めたいいか」について下記解説します。
泥棒としては、「逮捕されたくない」ので証拠映像を残したくない訳で、特定されたくない(顔を隠す)、カメラを避けたい(カメラがある現場は避ける)、カメラを機能不全にしたい(盗みやすい条件が揃っている)のですが、対して守る側としてカメラをどう生かせばよいのか。
クルマが停止する場所(ナンバープレート撮影)
下記は犯行に使われた車がたまたまカメラに近い場所に停止したのでナンバーを記録できた例ですが、動いている車のナンバー記録は光量やシャッタースピード、コマ数等の調整が難しいので敷居が高くなります。犯人目線の場所にカメラを設置(顔や特徴をはっきり撮影)
顔を映すためには、2m以内の場所またはズームレンズを使用する必要があります。高さが2m以上になると顔ははっきり映らず特徴しか捉えなくなります。
何度も盗難被害にあい、「犯人を捕まえたい」という気持ちのかたもいらっしゃると思います。
銅線盗難の犯行の流れは下記のようになっています
下見(クルマ・徒歩)
侵入
電源落とす(落とさないこともある)
ケーブル切断
ケーブル引き抜き
逃走
追い詰めたいかたは上記どの時点で逮捕につながる記録を残せるかを考えてカメラの位置や台数を検討ください。
また、寝ていても進入に気付き、迅速に通報できるシミュレーションをしておくと良いです。(スマホの音を工夫するなど)
■犯行下見で怪しい人物、車を撮影できたら、警察に相談してみてください。パトロールのルートに含めてもらえる場合があります。
逃走
下見
下見