Apple Silicon M1が世の中を変える時(3)
丁度自分が書こうと思っていたことを書いてくださった方がいたので私は補足するだけにします。
多くの方は、「ただCPUが変わっただけで何を大騒ぎしてるんだ!」と思うかもしれません。
現在のPCの原型は1980年代後半からから1990年代初めに設計されました(IBM互換機とも呼ばれていた)。AppleはそのPCとは別の考えでPCを進化させてきました。それはGUIと言うインタフェースでした。その後今回のM1チップも、GUIは進化を続け、OS/2やWindowsとGUIの時代がやってきました。
その間ハードウェア面ではCPUの分野での覇権争いがあり、最終的にIntelがマイクロソフトと共(Wintelとも言う)に勝ちました。
GUIのPCは90年代に普及しましたが、AppleはFontと言う概念をPCに持ち込みました(このきっかけについては別の機会で話したい)。PCにはキーボード、マウスと言うハードウェアが必須となり、この30年間それは変わることはありませんでした。
そのPCを再定義しようとした人達がいます。それが、GUIのPCを産んだApple自身です。
自身が開発して広めたPCの標準を変えるのは容易いことではありません。iPodやiPhone、iPadはその進化の過程で生まれた製品とも言えます。iPodは音楽機器、iPhoneは電話機ですが、それがiPadになって、パーソナルコンピュータっぽくなりました。ここでは多くのPCのハードウェアが再定義されています。マウスとハードキーボードがなくなりました。ハードディスクは、HDDからSSDに変わりました。しかし、1番大きいのはCPUを冷やすためのファンがなくなったことです。
iPadではマウスとキーボードで操作する代わりに、タッチインタフェースとソフトウェアキーボードも開発されました。
M1 MacBook Airはそんな新しい時代の幕開けです。