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久しぶりな感じがしない友人。でも、どうして?
先日、久しぶりに友人と遊びました。
この友人との出会いは、もともとは私がいた職場にこの友人が応援で来たのが始まりで、かれこれ10年以上の付き合いです。お互いに気が合ったこともあり、友人が会社を辞めてからも仲良くしています。
美術館に出かけたり、ショッピングに出かけたり、「あそこのお店が美味しいらしい」と情報が入ったら食事をしながらダラダラと話をするという間柄でした。
今回、遊ぶようになった経緯は、なんかどうでもいい内容のLINEがきてその流れから「遊ぼ!」となったから。
なんだかんだでコロナが流行ってから遊んでいなかったので、この友人と遊ぶのは実に4年ぶり。
当日、駅で待ち合わせ。久しぶりに会う友人は少し中年らしいフォルムになっていましたが、いつも通り。特に懐かしいなという感情も湧かずに「さ、行きましょうか」という感じです。
話をしながら目的地に向かっていると「全然、久しぶりな感じがしないね」と友人の一言。
本当にその通りで、先月遊んだかのように一緒にいて違和感がないのです。どれくだいかといえば、夏休み明けの学校のクラスメイトよりも久しぶり感がないくらい。
お互いに何が好きそうかも分かっているし、もし間違っていても気にしない。
4年もの歳月がなかったかのように、合った瞬間からギクシャクせず、むしろ心地よい。
しかし、こんなに久しぶりに会ったのに心地が良いとはどうしてだろう。
友人とは、生活スタイルも違えば好きなものが一緒なわけでもないです。むしろ、同じところの方が少ないのではないのかとも感じます。
それでも、ずっと仲が良いのは「損得勘定がない」と「今を生きている」ことなのかもしれないです。
正直、私と友人の関係でプラスになることはない。笑
人脈もないし、有益のある会話もしない。そもそも、そんなことはお互いに求めてもいない。「子どもがかわいくって」「このオブジェ面白くない?」などの、どうでもいい会話だけで十分なのです。
それにひきかえ、会社などでの人との繋がりは損得勘定で動く人が多くないですか。
「あいつは仕事ができないから付き合わないほうがいい」「あいつは将来有望だから、今のうちに仲良くした方がいいぞ」など、誰と付き合えば自分が得をするか、または損をするか、という会話がよく聞こえてきます。
きっと私は、そんな上っ面の人付き合いに疲れていたのでしょう。だからこそ、友人の「何も求めていない」感じに癒されたのだと思います。
また、昔からの知り合いに会えば、昔話に花が咲くことがあります。「あの頃はどうだった」やらで話が盛り上がるからです。しかし、私は昔話にあまり興味がない。大抵がたいして面白くないから。そもそも私自身が昔のことをあまり覚えていないからかもしれませんが。
でも友人と一緒に話をしても、昔話はほとんど出てきません。そして、もちろん私も昔話をしません。
それよりも「こんな面白そうな所があるから今度行こうよ」「新しい展覧会が始まるみたいだよ」「この間行った所が良かったから、家族で行ってみたら?」など、未来に向かった話をよくします。
今を生きているって感じですよね。
どんなに昔が良かったとしても、昔に生きられません。私は今しか生きられない。ならば、未来に向けての明るく楽しい話で盛り上げるほうがいいに決まっています。
だから、「今を生きている」話がフツーにできる友人と、私は気が合うのだと思います。
良く言うと、お互いに適当でいい加減。
ただでさえ友だちのいないこんな私に、いつ会っても久しぶりな感じがしない、こんな友人がいることに感謝しています。
さて、この友人と次に遊ぶのいつでしょうか。来月かもしれないし、また4年後かもしれない。はたまたそれ以上か。
それでも、変わらずいつも通りに気を遣わずいられると思います。