[これを理解すればどんな承認フローも作成可能]様々なパターンを含んだ承認フローをPower Automateで作成する手順(多段階・リマインド・否決後再申請・メール通知など)
Power Automateで承認フローを作成する手順をできるだけわかりやすく説明します。
作成する承認フローの仕様は下記です。
様々なパターンの仕様を含めたため、下記の手順を理解して応用すれば、大体の承認フローを作成できると思います。
本記事の内容
【1章】では、SharePoint関連の手順について説明します。
初心者にもわかりやすく記載しています。
SharePointの手順はいらないという方も、有料部分の記事のレベル感を確認してもらえればと思います。
【2章】は、2段階承認フローの作成手順です。
3章以降は、【2章】で作成したフローをベースに説明します。
【3章】は、確認者が承認した際に、他の承認者にメール通知する処理を追加する手順を説明します。
【4章】は、定期的にリマインドする処理をいくつかのパターンで説明します。
各パターンの特徴は下記です。
使い方(完成イメージ)
申請ページで「新規」をクリックします。
必要事項を入力して、「保存」をクリックします。
作成した申請情報にチェックを入れて、「自動化」→「〇〇承認フロー」(作成したフローの名前)をクリックすると、フローが実行されます。
※実行後、右側に確認画面が表示されるため、確認して実行します。
申請情報は、下記のようなイメージになります。
【1章】SharePoint関連の手順
Power Automateのフローを作成するための事前作業となるSharePoint関連の手順です。
SharePointリストの作成
申請情報を管理するためのSharePointリストを作成します。
いろいろな作成方法があるかもしれませんが、ここではSharePointのトップページから作成することを想定して説明します。
自身の管理するSharePointのトップページから「新規」→「リスト」をクリックします。
「空白のリスト」をクリックします。
「名前」などを入力して、「作成」をクリックします。
作成後は下記のようになります。
次に、下記の列を設定します。一つ一つ説明します。
「件名」列
「タイトル」→「列の設定」→「名前の変更」をクリックします。
名前を"件名"に変更し、「保存」をクリックします。
「内容」列
「列の追加」→「複数行テキスト」→「次へ」をクリックします。
「名前」に"内容"と入力し、「保存」をクリックします。
「登録者」列
「登録者」は申請者のことですが、既定の列を活用します。
これまでと同じように「列の追加」をクリックし、
下図の「列の表示と非表示を切り替える」をクリックします。
「登録者」にチェックを入れ、「適用」をクリックします。
「確認者」列
これまでと同じように「列の追加」をクリックし、
下図のように「ユーザー」→「次へ」をクリックします。
「名前」に"確認者"と入力します。
複数の確認者を設定できるようにするため、「複数選択を許可」にチェックを入れます。
必須入力にするため、「この列に情報が含まれている必要があります」にチェックを入れます。
「保存」をクリックします。
「確認者ステータス」列
これまでと同じように「列の追加」をクリックし、
下図のように「テキスト」→「次へ」をクリックします。
「名前」に"確認者ステータス"と入力し、「保存」をクリックします。
「確認者コメント」列
これまでと同じように「列の追加」をクリックし、
下図のように「複数行テキスト」→「次へ」をクリックします。
「名前」に"確認者コメント"と入力し、「保存」をクリックします。
「承認者」列
これまでと同じように「列の追加」をクリックし、
下図のように「ユーザー」→「次へ」をクリックします。
「名前」に"承認者"と入力します。
複数の確認者を設定できるようにするため、「複数選択を許可」にチェックを入れます。
「保存」をクリックします。
※確認者とは違い、「この列に情報が含まれている必要があります」にはチェックを入れません。申請の時点では承認者は空欄のためです。
「承認者ステータス」列
これまでと同じように「列の追加」をクリックし、
下図のように「テキスト」→「次へ」をクリックします。
「名前」に"承認者ステータス"と入力し、「保存」をクリックします。
「承認者コメント」列
これまでと同じように「列の追加」をクリックし、
下図のように「複数行テキスト」→「次へ」をクリックします。
「名前」に"承認者コメント"と入力し、「保存」をクリックします。
これで列の作成は完了です。下記のようになります。
SharePointリストの入力画面の変更
SharePointリストの入力画面は、作成したすべての列を入力できてしまいます。このままですと、申請者が承認者ステータス等を自由に操作できてしまうため、入力画面の設定を変更します。
「新規」をクリックして入力画面を表示します。
そして、右上のアイコンをクリックし、「列の編集」をクリックします。
「確認者ステータス」「承認者」「確認者コメント」「承認者ステータス」「承認者コメント」のチェックを外し、「保存」をクリックします。
下記のように、申請者に入力・修正してほしくない項目は非表示になります。
SharePointリストの設定変更
下記の仕様を満たすようにSharePointリストの設定変更を行います。
・申請した本人のみリストの情報を編集できる、閲覧は全員できる
・グリッドビューから申請者が承認ステータスを編集できないようにする
SharePointリストを表示している状態で、右上の歯車アイコンをクリックし、「リストの設定」をクリックします。
「詳細設定」をクリックします。
「作成/編集のアクセス権」で「ユーザー本人のアイテム」を選択します。
※読み取りも申請者のみに表示させたい場合は「読み取りアクセス権」の方も選択します。
同じ画面の「クリックプロパティの編集」で「いいえ」を選択します。
なお、グリッドビューとは、下記のことです。
Excelのように表形式のまま編集できる機能で、これがあるとすべての列を編集できてしまうため無効化します。
設定変更が終わったら「OK」をクリックします。
これでSharePoint関連の手順は終了です。お疲れ様でした。
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