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【取材こぼれ話】パープレキシティ取材の後日談①

さかのぼること約半年前の2024年1月。

テックブリッツ編集部は、米国で注目度が高まっていたスタートアップのPerplexity(パープレキシティ、通称パープレ)に取材オファーを出し、CEOインタビューの機会を探っていました。

そうして月日は流れて、6月某日。ソフトバンクとの戦略的提携を発表する大型会見のために来日したCEOへの単独インタビューがついに実現することに!

こちらでは「パープレキシティとは何者なのか」と題した本編記事に盛り込み切れなかった取材当日の様子やこぼれ話などを紹介します。

パープレキシティは2024年4月に評価額が$10億を超えユニコーン企業に仲間入りした

念願のインタビューが実現

取材場所は都内某所のハイクラスホテル。部屋でアラビンドCEOの到着を待っていると、出来立てホカホカのピザを持って登場しました(笑) 取材はお昼をやや過ぎた時間だったのですが、まだランチを済ませていなかったとのこと。

取材前日にはソフトバンクとの戦略的提携に関する記者会見、その後は2日間で合計10社のメディア対応など、日本滞在中はかなりのハードスケジュールをこなされていたそう。今を時めくスタートアップのCEOはやはり多忙です!

ソファに座ると「食べながらでも構いませんか…?」と遠慮がちに尋ねるCEO。隠しきれない優しい人柄が言動に滲んでいます。

テックブリッツ編集部員A「もちろん食べながらで大丈夫です!」

パープレガチ勢の編集部員も参戦

今回の取材は2名体制で臨み、日常的にパープレキシティを愛用している、いわば「パープレガチ勢」の編集部員も参戦しました💪

OpenAIでの研究者時代、グーグル検索の課題、AIが変え得る検索の未来像などインタビューは順調に進み、話題はパープレキシティのユーザーインターフェースに。

ガチ勢編集部員が「次の関連質問を提案してくれるパープレキシティの機能が、『どう質問するか』を導いてくれているようですごく気に入っています」とパープレ愛を伝えると、CEOは「そうでしょう?」と顔をほころばせ、2つの慣用句を紹介してくれました。

例えば、「富士山が最後に噴火したのはいつ?」と質問すると、回答と一緒に「南海トラフ地震との関係は」「東京への影響は」といった追加の関連質問を提案してくれる

「質問」にまつわる2つの慣用句

1つは、

「It is not the answer that enlightens, but the question(人を開眼させるのはそこにある答えではなく、質問そのものである)」

これはフランスとルーマニアにルーツを持つ劇作家ウジェーヌ・イヨネスコの言葉で、単純に答えを得るのではなく、正しく疑問を抱いたり、質問を考えるプロセスにこそ知識の本質があるという哲学を反映したものだそう。

もう1つは、

「The wise man is not the one who knows all the answers, but ask the right questions(賢人とはすべての答えを持っている者ではなく、正しく質問できる者である)」

こちらのルーツは諸説ありますが、噛み砕くとやはり「『質問力』が知識の根源」ということでしょうか。

短いインタビュー時間の中で、CEOから20回以上「Question」という単語が出たことからも、いかに「質問」を重視しているかが伝わってきます。

質問をする「好奇心」こそAIにはない、人間ならではの性質だと語るCEO

ピザ、冷めちゃいました

気付けば30分のインタビュー中、ピザは手付かずのまま。

すっかり冷めてしまったピザとは対照的に、CEOのプロダクトに対する熱い想いを感じた30分間でした!

パープレキシティ取材の後日談②に続く。


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