NEDOの日射に関するデータベース
NEDOの日射に関するデータベースは、日本国内の837地点における29年間(1981~2009年)の平均日射量データを提供しています。このデータベースでは、各月や年間の方位角別、傾斜角別の月平均日積算日射量を表示することが可能です。また、MONSOLA-20やMETPV-20といったデータベースを利用することで、太陽光発電量の推定に役立てることができます。
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が提供する日射に関するデータベースは、日本国内の太陽放射量に関する詳細な情報を提供しています。このデータベースは、1981年から2009年までの29年間にわたる837地点での平均日射量データを含んでおり、特に以下のような特徴があります。
年間時別日射量データベース(METPV-11): 1990年から2009年までの20年間にわたる代表年の日射量データを提供し、毎時の方位角別および傾斜角別の日射量を表示できます。
年間月別日射量データベース(MONSOLA-11): 1981年から2009年までの29年間の平均値に基づく月別および年間の日積算日射量を表示し、発電量の推定にも利用可能です。
全国日射量マップ: 日本地図上で日射量データを視覚化し、月別および年平均の日射量の地理的分布を把握できます。
これらのデータは、再生可能エネルギーの導入や気候変動研究など、多岐にわたる分野で活用されています。特に、太陽光発電システムの設計や評価において重要な役割を果たします。
最新情報として、2023年12月26日に更新されたWEB版の日射量データベースも利用可能であり、月平均データ(MONSOLA-20)や時刻別データ(METPV-20)の閲覧ソフトウェアが提供されています3。これにより、ユーザーは最新のデータを簡単にアクセスし、分析することができます。さらに、操作マニュアルも用意されているため、利用前には必ず確認することが推奨されます。
<表示画面例>
日射量の定義
1. 水平面全天日射量(Global Horizontal Irradiance, GHI)
定義:
水平面全天日射量は、水平な地表面が受け取る全ての太陽放射量を指します。
具体的には、直達日射量と散乱日射量(天空からの拡散光)の合計です。
特徴:
太陽光発電や建築設計において、実際に水平面が受け取るエネルギー量を評価する際に使用されます。
天候や大気条件によって変動します。
2. 直達日射量(Direct Normal Irradiance, DNI)
定義:
直達日射量は、太陽から直接到達する放射エネルギーの量を示します。
太陽光線に対して**垂直(直角)**な面が受け取る単位面積あたりのエネルギーです。
特徴:
雲や大気中の微粒子による散乱や吸収を受けずに、直接地表に届く太陽光の量を評価します。
集光型の太陽熱発電システムなど、太陽の位置に追従する装置の設計に重要です。
3. 散乱日射量(Diffuse Horizontal Irradiance, DHI)
定義:
散乱日射量は、大気中で散乱された太陽光が水平面に届く際のエネルギー量を示します。
太陽以外の天空全体から放射される光の合計です。
特徴:
天候や大気の状態によって大きく影響を受けます。
晴天時は散乱日射量は少なく、曇天時には増加します。
太陽光発電パネルが間接的に受け取るエネルギーの評価に重要です。