【決算要約】半導体売上 世界1位 intel(INTC)【FY21 Q1】
2021年4月27日に発表されたインテル / intel(ティッカー:INTC)の決算内容について解説します。
※ Youtubeによる解説動画も公開いたしましたので、よろしければご覧ください
intelはコンピューターパーツを設計、製造、販売する企業で、特にCPU製品の市場シェアが高いことで知られており、PC向けではCoreiシリーズ、サーバ向けではXeonが有名です。
2021年1月〜 Patrick Paul Gelsinger氏が新CEOとなりました。
同氏はIntelでキャリアをスタートさせ、過去に30年間在籍しており、次期CEOとの呼び名も高かった人物です。が、2009年にIntelを去り、EMCやVMwareのCEOを歴任、2021年1月にIntel新CEOとして返り咲いており、その手腕が期待されています。
同社は 新たにファウンドリサービスの計画をアナウンスしています。米国の半導体企業は設計のみを行い実際の製造をtsmcなど外部の企業に委託する「ファブレス企業」が多いのですが、今回のIntelの計画ではこういったライバルメーカーも含めた半導体の製造を受注するということです。
この一環として、アリゾナ州内の同社所有地に200億ドルを投じて半導体の新製造工場を建設すると発表しています。
半導体分野において、他の成長企業と比較されることの多いIntelですが、2020年も世界シャア1位を保っています。
収益の推移は過去1年ほぼ横ばいとなっていますが、今回は $19.7B と市場予測($17.9B)を上回る結果となっています。
EPSも収益同様にほぼ横ばい傾向ですが、$1.39と と市場予測($1.15)を上回っています。
強いPC需要に牽引され、PCの販売台数は前年比38%増加し、ノートブックの販売台数はIntelの新記録を打ち立てました。
一方で、データセンターグループの売上は前年同期比から減少しています。企業や政府関連の需要落ち込みが要因とされています。
2021年通年ガイダンスは上方修正しています。収益は725億ドル、EPSは4.60ドルを見込んでおり、前年度比較ではマイナスとなっていますが、今後の新体制による改善が期待されます。
1年を通してみる株価は大きく増減なし。
コンシューマ向け収益の増加等が牽引し、収益・EPSともに市場予測を上回っています。
ここ数年の同社成長率は鈍化傾向にあるため、新CEOであるパットゲルシンガーが推進するIDM(※)2.0戦略がどう影響するかが今後の見どころとなります。
※ IDM・・・ Integrated Device Manufacturerの略で、開発から生産までを担う垂直統合型デバイスメーカーを示す。
今回の解説内容は以上となります。
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