Xテック「物流×IT➁」~生産性を高める3つのキーワード~

前の記事では、物流業界の課題を解決する為には生産性を高める必要があることを学んだ。

本記事では、物流業界の生産性を高めうる「オペレーションのデジタル化」「クラウドを活用したマッチング/シェアリング」「ロボティクス」について見ていきたい。

①オペレーションのデジタル化

国内には約6万もの物流事業者が存在するが、そのほとんどを中小企業が占める。中小企業はカネを初めリソース不足の企業も多く、個社ごとにIT投資を行うことは非現実的である。

しかし、IT投資がなされなかった結果として、物流企業ではいまだに電話やFAX、メールでのやり取りが主流である。

また、荷主や地域、商品ごとに取引条件が異なり、取引ごとに作業指示も異なる為、指示データに基づいて機械化・自動化できる範囲も限定的である。つまり、基準が曖昧故に業務を平準化することが出来ていない。

標準化しきれない手順の対応や複雑なデータ管理、運送業者の手配等、人に頼らなければいけないプロセスが大量に残っている。

この後触れる「シェアリング/マッチング」「ロボティクス」においても、オペレーションのデジタル化は前提条件であり、何よりも先に取り組まれなければならない。


➁シェアリング/マッチング

シェアリングエコノミーと言えば、ウーバー、Airbnb等が想起されるが、物流においてもシェアリングは拡大している。

例えば、倉庫や車両の確保について。
従来は、荷主と物流企業が個々で連絡を取り合うことで行われてきた。
しかし、このやり方では対象が付き合いのある事業者間に絞られる傾向があり、また、タイムリーに空きを探すことが出来ず非効率である。

中長距離トラックの空車率は約30%とされ、空気を運んでいるも同然のトラックすら存在しているのが現状である。

そこで、倉庫や車両の空状況をデータ化し、クラウドでオープンにすることで利用したい荷主とマッチングさせ、これまで遊休資産となっていた倉庫・車両を有効活用する動きが出てきている。


➂ロボティクス

物流はロボティクスが最も期待されている業界の一つ。
中でも、物流におけるロボットのトレンドは知能化である。

これまでのロボットは、人の代わりに手足となることが主で、ロボットが外部環境を認識しても、どう動くかは人間が判断した上で事前に設定していた。

しかし近年、テクノロジーの発展により、自ら判断し、自律化したロボットが登場し始めました。それにより、多くの作業を完全無人で実行できる自動倉庫の実現が可能となりました。

既に、物流を競争力にしようとしているファーストリテイリングやニトリ、アマゾンといった企業が導入を開始している。

以上!

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