アートを漫画で知る
日本の漫画界には美大や画家、絵画に詳しくなれる作品から、有名な芸術家の人生を描いたものまで、さまざまな美術系の漫画があります。以下に、おすすめの美術漫画をいくつか紹介します。
「ブルーピリオド」
『ブルーピリオド』の見どころは、ずばり「自己表現の手段」と「美術テクニック・理論」です!この漫画は、美術を通じて自分を表現する喜びや、美術の奥深さを描いています。以下に、具体的な見どころをご紹介します。
天才・高橋世田介と矢虎の関係:
矢虎が美術予備校で出会った高橋世田介は、初めて描く石膏像デッサンで他の予備校生たちとは別格の出来を見せた天才です。
世田介の志望校が自分と同じ東京藝術大学の油画専攻と知り、八虎は悔しいと感じ、世田介を強く意識します。
口数少なくコミュニケーションが不得手な世田介と、正反対の性格を持つ矢虎。2人の関係が今後どう展開されるのか、気になります。
個性豊かな予備校生たち:
美術予備校に登場するキャラクターは個性豊かで、鮎川龍二や橋田悠などがいます。
鮎川は男性でありながら心は女性。中性的な見た目で女装をしており、その容姿やキャラクターから男女ともに好かれています。
橋田は美術の知識が豊富で、八虎に美術館や人の絵に対する考え方を教えてくれます。
他にも個性的な予備校生たちが登場し、彼らの作品や人生が物語にどんな影響を与えるのか、注目です。
八虎の努力の行き着く先:
本作の最終目標である「八虎の東京藝術大学現役合格」は一番気になるポイントです。
ほんの半年前まで美術や絵と無縁の生活を送っていた八虎は、世田介や橋田の作品を目の当たりにし、自分がいかに描けていないかを突きつけられます。
それでも悩み考えながらひたむきに努力を重ねる八虎。果たしてその努力が実り、東京藝術大学現役合格を果たせるのか、見逃せません!
「アルテ」
『アルテ』は、16世紀イタリアの女流画家を主人公にした美術漫画です。以下は、作品の見どころをいくつか紹介します。
アルブレヒト・デューラーの自画像:
デューラーの「自画像 (1500年)」は、西洋美術史に残る最も象徴的な自画像の一つです。
28歳のデューラーが直接的な視線で見る者を見つめ、キリスト的なポーズを取っています。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「カーネーションの聖母」:
ドイツの美術館で唯一所蔵されているレオナルド作品です。
ラファエロの「カニジャーニの聖家族」:
ピラミッド型の三角形の人物群が特徴で、ラファエロの卓越した技量が光ります。
「さよならソルシエ」
この作品の見どころは以下の点です
テオドルスとフィンセントの兄弟関係
テオドルスは画商として成功を目指す一方で、兄のフィンセントは無名の画家として苦闘しています。
2人の複雑な感情や兄弟愛が物語を豊かにしています。
19世紀末のパリの美術界
権威と保守に満ちた時代背景の中で、テオドルスはアカデミーに認められない作品を世に出すため奮闘します。
芸術とは上流階級のためのものとされている時代に、テオドルスが芸術を一般に広めようとする姿勢が印象的です。
美術家たちの人間ドラマ
登場人物たちは個性的で、画家ゴッホやトゥールーズ=ロートレックなどが登場します。
彼らの情熱や葛藤、人生の選択が作品に深みを与えています。
『さよならソルシエ』は、美術と人間ドラマを描いた魅力的な作品です
「ひとはけの虹」
「ひとはけの虹」は、美術をテーマにした魅力的な漫画です。以下は、作品の見どころをいくつか紹介します。
実在の画家たちの登場:
フランス、ドイツ、オランダ、イタリアの様々な時代を舞台に、実在の絵画の巨匠たちが登場します。
クラナッハ、カラヴァッジオ、ベラスケス、ミレイ、ウォルターなど、彼らと絶世の美女たちが交わる時、世にも妙なる“色”が現出します。
美の探究者の旅:
一刷毛(ひとはけ)で虹の輝きを描き出す画家たちと、その美で描き手に天啓を与えるミューズたちの物語が紡がれます。
輝きの元は、“神の石”オリハルコン。美の探究者は、その輝きに導かれ、終わりなき旅に出ます。
これらの美術漫画は、知られざる美術・芸術の世界を垣間見られる作品ばかりです。ぜひ読んで、芸術に触れてみてください!
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