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テックがボーカルをなじませるためにやっていること【ボーカルMIX】【質問箱】

歌い手、MIX師、そのほかのみなさま、寒暖差が激しくなるこの季節、いかがお過ごしでしょうか。体調を崩しやすい季節ですので、しっかりご飯を食べて眠りましょう、、、!!

こんにちは、テックです!先日から質問箱を開設し、歌ってみたやMIXに関する質問を受け付け始めました。早速下記のようなご質問をいただきましたので、Noteにてお答えいたします。

質問内容をまとめると、以下1.~4.の通りです。

  1. オケとボーカルがなじまない原因はなに?

  2. オケとボーカルをなじませるにはどうすればいい?

  3. 使っているプラグインを教えて!

  4. 自宅でレコーディングするときにいい音でとる方法を教えて!

全てにお答えすると結構な文章量になってしまいますので、今回はボーカルMIXに良く関連する1.~3.についてお答えいたします!4.についてはまた後日別の記事で取り上げさせていただこうかと思います。

それでは早速、回答していきましょう。

※本Noteは半独学で身に着けてきた知識をもとに書いています。そのため、「一般的にはそういう考え方はしない」「音楽業界の標準ではない」ような内容が含まれる場合があります。それをご承知の上、ご覧ください。

1.オケとボーカルがなじまない原因はなに?

歌ってみたのボーカルMIXをするうえで、オケとボーカルをなじませるために考えなければならないことは、「オケとボーカルの音量バランス」です。そんなこと知ってるよ!!!!!とお怒りになられる方もいらっしゃると思いますが、とりあえず話を聞いてください。

ここで言う「オケとボーカルの音量バランス」というのは、ある瞬間における、inst音源の音量とボーカルの音量のバランスのことです。

例えばAメロではボーカルが大きくて、Bメロはバランスが取れていて、サビではボーカルが小さい。こういう時はAメロのボーカルを下げて、サビでボーカルを上げればいいのですが、それでもなじんで聞こえないことはよくあります。なぜなじまないかというと、よりミクロな視点で、オケとボーカルの音量バランスが取れていないからです。

作家(ボカロP等)のみなさまからご配布いただいているオケは、主に打ち込みで作られている場合が多いので、レッテル(Aメロ、Bメロ、サビ等)ごとに音量がおよそ一定になっています。

しかし、そこにボーカルというダイナミクス(音量差)の大きい楽器を入れてしまうと、一定音量のオケに対して、ボーカルの音が大きくなったり小さくなったりするので、なじんで聞こえないわけです。

「あ~いう~えお~~」という歌詞があったとして、「あ~」の音量が大きく、「いう~え」が小さく、「お~~」が大きかった場合、「あ~」とオケでバランスをとると、「いう~え」が小さすぎて、なじんで聞こえません。

厳密には、音量バランスのみではなく、ボーカルとオケの周波数帯域の違いや、空間系(リバーブやディレイ)、曲の雰囲気と歌い方みたいな話もありますが、それらについて話していると収拾がつかなくなります…。そのため、今回は最も影響の大きい(とテックが考えている)音量バランスの話にのみフォーカスします。

2.オケとボーカルをなじませるにはどうすればいい?

オケとボーカルがなじまない理由がわかったところで、どうすればなじませることができるのでしょうか?

答えは簡単で、大きい音を小さく、小さい音を大きくすることで、ボーカルのダイナミクスをある程度整えてあげれば良いです。そのために、コンプレッサーというプラグインがあります。

テックは、複数のコンプレッサーを用いて、1音単位で丁寧にボーカルのピークを削ったり、子音の処理をしたりすることで、ボーカルのダイナミクスを整えています。

これによってオケと合わせた時にボーカルの音量がある程度一定に聞こえるので、あとはレッテルごとに音量バランスをとればオケとボーカルをなじませることができます。

ここで、コンプレッサーについても話したいところですが、そろそろ長くなってきたので、また別記事でテック的なコンプレッサーの使い方を解説いたします。

今回は概念的な話のみということでご了承ください、、!

3.使っているプラグインを教えて!

テックが使用しているプラグインは、ほかのMIX師様方よりも多くありません(多分)。すべてのボーカルMIXをCubase Pro付属プラグイン、Waves製品(Horizon Bundle)、izotope製品(Ozone 9 Advanced、Insight 2、Neoverb、VocalSynth 2)のみで行っています。

ボーカル処理はGATE→EQ→ディエッサー→コンプ多段→EQの順で行っています。空間系は短めのピンポンディレイとNeoverb、マスタリングは、マキシマイザー(軽めに)→EQ→イメージャー→マルチバンドコンプレッサー→マキシマイザーという感じです。

初回はこんなところで終わろうかな、、と思います。こちらの記事が、質問者様のお役に立てば幸いです!最後までお読みいただきありがとうございました。

それではまた。


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