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彼女の友達

彼女と同級生の女の子がいる。その子もまた彼女と同じく軽音部。そして彼女と同じ学科。
あくまで僕主観の話だが、その子のせいで僕はとても寂しい。
その子の特徴やら何やらを汲み取って、Lちゃんと便宜上呼ばせてもらう。(結構声の大きい、悪く言えばうるさめな子だからloudlyから)
そのLちゃんは彼女ととても仲がいいのね。だから、Lちゃんは彼女とずっと喋ってる。なんというか、僕が入る余地なんてない程に。それに、入ったところで何の話をしているかなんて全くわからない。だから僕はその横でベースを弾いているしかできない。もっと彼女と話したいのに。学科も学年も違うから、部室でいる時くらい彼女と話させてほしいのに、そんな事は露知らずLちゃんは彼女を占領している。どうやら近日お泊まりもするらしい。僕とLちゃんは非常に家が近いのだが、それ故に近くて遠い状態になってしまうの。それがとても寂しくてかなわない。もう少しくらい彼女を貸してくれたっていいじゃない、そんなこと言える訳もなく、僕はヘッドホンで自分を塞ぎ込み、耳に入ってくる情報はコードを通して伝わってくるベースの弦を弾く音だけ。全知全能の言葉をほら聞かせてよ。縫い目の隙間を埋めておくれ。この言葉通り、彼女とLちゃんの会話している様子をチラチラ見ながら「東京テディベア」を弾いていた。
Lちゃんより絶対に僕の方が彼女の事を好きだ。これは絶対的な自信がある。もう少し僕に勇気があれば、もう少し僕に度胸があれば、こう言いたい。

「この子は僕のだから。独占させろとは言わないけど、せめてもう少し僕の横に置かせてくれないかな。」

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