英語配列 (US配列) キーボードを選ぶ理由, 選ばない理由
キーボードがほしいと思ったとき,検討するポイントのひとつに「英語配列のキーボードを選ぶかどうか」があると思います. 使い慣れた日本語配列のキーボードにするか, 英語配列のキーボードにして選択肢を増やすか, このあたりが検討したい理由でしょう.
ぼく個人としては, 可能な限り英語配列のキーボードを選ぶようにしています. あえて「可能な限り」という但し書きを加えた理由を含めて, そのあたりのぼくの考えをまとめてみます.
英語配列キーボードは選択肢が多い
最初に述べた通り, 英語配列キーボードの選択肢は多いです. FILCO, HHKB, Realforceなどの日本のメーカーから選ぶ限りにおいては, 日本語配列を選べます. しかし, 海外由来のメーカーのキーボードから選ぼうとすると英語配列しか選べない, 日本語配列を選べたとしても少し無理があるキーレイアウトになっていることが多いです.
英語配列キーボードのなかから選択する最大の理由は, それが選択肢を広げられるからです.
英語配列だから使いやすいというわけではない
なんだかんだでエンジニア歴20年を越してしまいましたが, 英語配列キーボード歴は10年ちょっとです. テレワーク以前だと自宅では英語配列, 職場では日本語配列キーボードを使っているということもありました.
その経験でいうと, 英語配列のほうが効率的なキーレイアウトである, 英語配列のほうがより使いやすい, ということもないと感じています.
英語配列キーボードの利点にキーレイアウトに一貫性があるという主張を見ることがありますが, 本当にそうでしょうか? バッククォートの位置などがキーボードによって異なることがあります.HHKBの場合, バックスペースの位置が特殊であったりもしますね (ゆえに特殊なキー配列といわれるのでしょうが).
Vimを使っていると, 日本語配列キーボードのほうが使いやすいのでは? と思うことがあります. カーソルを行頭へ移動する「^」やコマンドモードへ移行する「:」をシフトキーなしで使えるのです.
もっと大きな問題でいうと, それこそ日本語入力が必要な場合でしょう. 僕の場合ですが, LinuxとMacでは, 「Ctrl+Shift+J」で日本語入力, 「Ctrl+Shift+;」で直接入力へ切り替えるようにしていますが, Windowsでそれを設定する方法を見つけられず, 「Ctrl+スペース」でトグルするようにしています.
この一点において, 日本語配列キーボードなら「半角/全角」キーを押せばよい点で一貫してますね.
英語配列のほうが効率的であるとも使いやすいともいえない,というのが僕の考えです.
ノートパソコンで日本語配列キーボードを選択するのは難しい
英語配列キーボードを使うようになると, それなりの可能性で自分の周りに英語配列と日本語配列のキーボードが混在してしまいます. それが自宅と職場の作業環境の違いということもあります. あと, 見出しで述べたように購入可能なノートパソコンのキーボードの多くが日本語配列キーボード以外の選択肢がないという点です.
macbookや, DellやThinkpadの一部のモデルにおいては英語配列キーボードを購入時に選択することはできるでしょう. つまりそれだけ選択肢を狭めてしまうのです. 予算感で購入モデルを選ぶことも多いでしょうから, やむえず日本語配列キーボードを搭載したモデルを購入することもあります.
英語配列キーボードを選択しても, 日本語配列キーボードと決別できるとは限りません. 決別するなら強い意志と高い購買力が必要です.
合理的な理由で英語配列を選べないが, しかし,
英語配列キーボードを選ぶ合理的な理由はありません. 現在, 日本語配列のキーボードを使っているなら英語配列キーボードにすることで, 余計な苦労を背負い込むことになるでしょうから, 引き続き日本語配列キーボードを選ぶほうが合理的であるとさえ思います.
しかし, やはり, カッコイイキーボードは英語配列のなかにしかないのです. 自作キーボードの分野にでてくるのも多くが英語配列です.
カッコイイキーボードを使いこなす自分もまたカッコイイ. 自己満足の世界に飛び込んで, しなくてもいい苦労を負って語って聞かせたい. そんな強い思いをもって, 英語配列キーボードを選択してほしいと思います.
とここまで言っておいてアレですが, 普段使いしていれば2週間から1ヶ月くらいで慣れると思いますよ. 日本語配列との両刀使いも, さほど苦ではありません.
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