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「シャニマスのxRライブ」という劇薬と、副作用

「2次元アイドルコンテンツのライブは神降ろしの儀式と似ている」
というコメントを見たことがある。

この例えに倣うと私がこのライブで見たのは
「神の降臨」だった。


実在性を求めるコンテンツのxRライブ

私が初めて行った3Dライブはスプラトゥーンのライブで、とてもワクワクした記憶がある。
それからアイマスエキスポの「THE CUBE」も踏まえても尚、今回も3D技術の進歩を見に行く程度の期待だった。
しかし私は今回のライブ「liminal;marginal;eternal」に度肝を抜かれた。

進化した3D、MCでの所作や空気感は勿論、アイドルそれぞれの振付にまで個性や完成度の違い、さらには各公演での表情の違いまであった。
実在性を求めるシャニマスに5年以上触れ、直近のコミュでこのライブへの言及、そしてこのステージ
「今現在その場所で踊り、歌っている」としか思えない、そういう証明でもされているようだった。

特にダンスは役者ではなくアイドルを見て初めて感じたことが多かったので、妄想交じりの所感を語らせてほしい。

CoMETIK
ルカ
3人の中で突出した技量、しかしながら自分を見せつけるというより振付通りキッチリ踊る(星の声と愛なViewを見ていると特に)仕事人のような雰囲気も感じた。
とはいえ「今のルカやばいな」と見惚れるシーンも多々あり流石のパフォーマンスだった。

羽那
意外にもダンスが丁寧で難しい振付も卒なくこなしているように見えた。
PSSRコミュで写真撮影のポージングに苦戦していたのでダンスも不得意なのかと思っていたけど
「大きいカメラを前にするとどうしたら良いか分からない」とも言っていたので、逆にやることが決まっているダンスの振付ならできる、ということなのかなと思った。

はるき
二人に比べて力が入っている?がむしゃら?、うまく言えないが振りが荒削りに見えた気がする(体幹とかアイソレの問題なのだろうか)
GRADを読んだからそう見えただけなのかもしれない、でも3人の中で一番熱意を感じられた気がする。

SHHis
最初に、役者との違いを一番感じたのはこの二人だった。

美琴
完璧な振付、ダイナミックな手足、緋田美琴のスタイルと技術によって何度も見たはずのダンスが別物の様だった。
特に「Bouncy Girl」「After Run」は美脚が猛威を振るっていて(?)流石に凝視してしまった。
あれが万全とは言えない状態だったのが信じられない。
万全な緋田美琴とは一体どれほどのものだろうか、次の機会があったら是非見てみたい。

にちか
にちかのダンスがどうこう以前に、
「この美琴さんと比べられながら続けてきたのか…」という感動と絶望が同時に押し寄せた。
全然下手じゃない、そもそもアイドルとは技術だけで測れるものではない
そう分かっていても顕著に現れる技術の差、12cmの身長差を無視できなかった。
「比較される七草にちか」に対する認識が今まで浅すぎたと痛感した。
この環境で彼女は努力を続け、今回のライブではSHHisのステージを守り切った。
辞めないというだけで十分凄いのに、それ以上の強さを見せた。
私はずっと七草にちかを
「200%の努力を続ける普通の子」と見ていたが、
「200%の力で普通という殻を破ったアイドル」と改めた。
そう思えただけで今回のライブを見た価値があったなと思う。

「xRライブ」を見た後の「役者のライブ」

私は今回のライブで「今そこで生きているアイドル」を存分に見れて感動したし、満足している。
しかしライブを振り返った時
「これから役者のライブはどう見ればいいのだろう?」
という不安が生まれた。

自分は演者のライブを舞台版のシャニマスとして見ている節がある。
実在性を重視するコンテンツのxRライブを見て妄想を膨らませる自分にとって、ステージの上で踊る役者は何者に見えるのだろうか。
今一番好きなライブ形式を聞かれたらxRライブと答えるが、その考えの中で物事に優劣を付けている自分が嫌になりそうだった。 

今までの勘違いと、これからの楽しみ方

この考えは良くないなぁと悩んだ時、
果穂役の河野さんが6th横浜のFashionableで
「果穂にとって ‘’なりたい私‘’ はちょこ先輩だと思うから意識してやった」
という話を思い出した。
あの話が嬉しいのは、「綺羅星ルックバック」の存在と、役者である河野さんがそれを尊重してくれたと思えたからだ。

この時自分の中の勘違いに気付いた。
シャニマスライブにおける役者自身は「実在性の中の一つ」ではないのだと。
高いクオリティのライブを見ていくうちに自分の中で役者を特別扱いしすぎていたのかもしれない。
役者が見せるパフォーマンスや背景が実在性を高めるのだと思う。

一旦自分の考え方としては
解釈を深めるために読む「コミュ」や「自他の感想」に加えて「役者のライブを見る」がある、ということにする。
もちろん未所持のカードや未読のコミュ、見てないライブ、自分の無知や教養不足もあって、他の人からすれば未熟で歪んだ解釈に見えることもあるだろう。
でもこれは他人は関係なく自分の中だけのもの。
受け身なオタクである自分にはそういう勝手な楽しみ方が丁度いいのだなと思う。

そんなことを考えていたらLMEの「アイドルの」オーコメ付き配信同時視聴が来ました
一体どこまで拘るんだ、何が語られるんだ。
シャニマスは本当にワクワクしますね、この先は何を見せてくれるのだろう?
勝手な妄想をしながら楽しみに待ってます。

きっとまた自分の価値観に疑問を持つことがあるかもしれないけど、その時も自分なりの楽しみ方を見つけようと思います。

ありがとうSHHis CoMETIK。
ありがとうアイドルマスターシャイニーカラーズ。


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