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teatrino -テアトリーノ- の原点

静岡県浜松市で遠州織物や天竜ジビエ革など地元の素材を使用したバッグを企画、製作、販売しているteatrino《テアトリーノ》代表増田です。
noteではバッグ作りの日々や遠州織物の職人さんとの出会い、職人さんの手伝いをしながら感じた今おかれている織物の現状などを少しずつ綴っていきたいと思います。

※製品はInstagramをぜひご覧ください。
https://www.instagram.com/teatrino_mimi/


アパレル企業勤務で培った
「仕事」に対する想い

もともと、アパレル企業に勤めていました。
マネージャーになってからというもの、多くの出張、会議、新卒面談、スキルアップ勉強会…。毎日が目の回るような忙しさでしたが、そのなかにもやりがいや楽しさがあり、個性豊かなメンバーと共にお店を盛り上げるため、日々奔走していました。

そんな時妊娠がわかり、出産。
夜は遅く土日祝日も仕事が当然だったアパレル業界にいながらの子育ては、周囲との壁を感じ社会から取り残されていくような不安を強く感じました。
どうしてもその不安に負けたくない思いで出産後半年で職場復帰するものの、”残業ができない、出張できない”などの理由からマネージャー職を外れることに。
前マネージャーだった自分が新しいマネージャーの下で働く状況に気を使い疲れていた最中、2人目を妊娠。

さすがにこの時は1年産休を取ることに。
復帰後の目標を「新店舗に移動願いを出して、私のことを知らない新しいスタッフと新店舗スタートする!」と決め、気持ちを切り替えました。

復帰後は希望通り新店舗に移動でき、再スタート。
「主婦でもやれる!もう一度社内表彰で賞をもらう!」
モチベーションも上がっていました。

しかし!復帰後は障壁の連続。
新店舗では、店長を含めわたし以外みな新人スタッフ。
研修に参加してもわたし以外わかる人がいない…。
さらにその頃から少しずつteatrinoとしての活動を始めていたのですが、正社員と、空いた時間を使ったバッグ制作(そこに加えて子育てと家事!)という、超掛け持ち状態。
それを楽しんでやろうと思う自分ももちろんいましたが、
その後3人目の子どもが産まれたことで、働き方を見直すことになりました。

アパレル企業を退職するという決断

20年勤めたアパレル企業。
やりがいもあり大好きな仕事でしたが、子育てと両立させながら全力で仕事を続けることが難しいと感じ始めていました。

ついに20年勤めたアパレル企業を退職し、
「お客様に喜んでもらえるバッグづくり」「バッグづくりそのものを意味のあるものにしたい」と、teatrinoとしてできることを模索し始めることになりました。

teatrino -テアトリーノ- の誕生

子どもが産まれてから、友人と子育ての時期に日常的に使ってもらえるハンドメイドバッグ作りを始めたことがteatrinoの始まりです。

縫うことが大好きで、子育ても一生懸命な相棒と二人三脚でコツコツモノづくりを始め、そこから次第に「子ども連れの方々が使いやすいカラフルなトートバッグ」というコンセプトに変化していきました。
一方わたしは接客が得意。
この時わたしのなかに、「相方のために」「誰かのために」やるぞー!という気持ちが芽生え始めていました。

一方teatrinoを立ち上げたものの、「何から?どこで?どうやって?」。
手探りで出店場所を探したり土日のイベントを探して申し込んでみたり、最初はわからないことの連続でした。

初めてのマルシェ出店

今でも思い出すのが初めてのイベント出店、「まるたま市」。
そこで、その後地元で活躍していく作家さんたちとの出会いがありました。

緊張で中々憧れの作家さんと喋ることができないなか、偶然隣にいらっしゃった機会を逃すまいと、思わず「あなたとしゃべりたかったんです!!」と話しかけていました。
その一言を機にあれよあれよという間に他の作家さんとも「何か一緒にやりたいね!」と盛り上がり、Anyでの「ツキイチショップ」が始まりました。
懐かしい!
子供を抱っこひもに乗せながら出店して、接客して。
コツコツ積み重ねた数年でした。

初めての百貨店出展の頃

少しづつ育ってきた、
teatrino -テアトリーノ- というわたしの希望

その頃からやりたいことが少しずつ見えてきたように感じます。
当時決めていたことは、心が「ん!?」っと思うことはやらない。それだけでした。
日々「出会いと関わりと必然」との連続。
「これやりたい!会いたいなぁ!」という想いを人に話すと、良い流れに乗ることもできるようになっていきました。

お客様や機屋さん、縫製の方々など、teatrino〈テアトリーノ〉の活動に関わっていただいたすべての人が、自分とのやり取りのなかで楽しそうにしてくれるのが本当に嬉しくて。
自分を必要としてくれる人にどうすれば喜んでもらえるのか、そればかり考えています。
これはアパレル時代から変わらない、私の原点です。

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